春夏秋冬変身ごはん

 春夏秋冬変身ごはんは、
「春はあなたを祝福し、夏はあなたを成熟させ、長夏であなた愛し、秋にはあなたの答えが出て、冬はあなたの魂に戻る」
 循環をスムーズにして、1年を通して無理なく変身しながら次元上昇をしていく幸せごはんです。

 

1-1 春はあなたが生まれてきたことを祝福する時期です

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 万物が生まれ樹木が伸びやかに成長する春は、「五行」では「木」の行に配当します。人間の身体も 春の訪れと共に活発な新陳代謝を初め、新しい細胞形成に向けて動き出します。その働きを コントロールする源が肝臓です。薬膳による春の食養生のポイントは肝機能を高め、潤し、「気、血」の巡りを活性化させることです(滋補肝陰)。

 この時期は体内に陽の気がだんだん増し、各組織の細胞が一斉に活動を始めます。この上昇するエネルギーをサポートすることが必要になります。そのためには「辛味+苦味」を基本に「甘味+少量の酸味」を組み合わせて体内に取り入れることが大切になります。対策としては、春は肝の活動が活発になるので、十分に栄養を与えておかないと「肝陽上亢」が起こりやすくなります。それを防ぐには、補血、補陰、平肝を行います。又、風邪(風熱・風寒タイプ)を防ぐためには 「辛涼解表」「辛温解表」などの働きのある食物を用います。

【春の食材】 (2月、3月、4月)
(野菜)玉葱、キャベツ、さやえんどう、菜の花、うど、筍、ふき、セロリ、わらび、こごみ、緑豆、きくらげなど。
(果物)オレンジ、グレープフルーツ、ライム、メロン、苺、巨峰、桃、バナナ、パパイヤなど。
(魚介類)鯵、いさき、かさご、鰹、鰆、鯛、あさり、蛤など。
 

■あなたへの祝福レシピ

◆生まれてきてくれてありがとう! ニンジンとオレンジのメープルマリネ

材料 ( 2 人分 )
ニンジン:2本
オレンジ:1個
レーズン:30g
<マリナード>
メープルシロップ:大さじ1
レモン汁:1/2個分
塩・粗びき黒コショウ:適量
オリーブ:油大さじ1

(作り方)
1 ニンジンは、包丁でせん切りにします。オレンジは薄皮から実を取り出します。
2 ボウルにニンジン、オレンジ、レーズンを入れ、<マリナード>の材料を混ぜてまわしかけ、よく和えます。
 

◆新しい命に感謝 黒きくらげと卵の炒め物

材料(2人分)
黒きくらげ:5g
卵:2個
ネギ:10cm
生姜:5g
酒:小1強
塩・砂糖:各小1/4
鶏がらスープの素:小1
サラダ油:適量

(作り方)
1 黒きくらげは水を戻し、よくもみ洗いし食べやすく切っておく。ネギと生姜をみじん切りにします。
2 フライパンに油を引き、割りほぐした卵を加えてふんわり炒めたら、一度取り出しておきます。
3 同じフライパンに少量の油を足してネギと生姜を入れて炒めます。香りが立ってきたら黒きくらげを加えます。
4 3に炒め卵を戻し入れ、調味料で味を整えます。
 
 

1-2 夏はあなたを成長させ成熟させます

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 夏の薬膳の食養生と対策は、心の活動が火の燃えるように盛んになる夏は五行では「火」に属し「心火上炎」という症状が出ます。これは現代医学的に言うと、中枢神経、自律神経系の興奮によって起こるものと考えられていて、主な症状は寝つけない、夢が多い、顔面紅潮、イライラ、動悸、胸が暑苦しい、のどが渇くなど、これらは、自律神経失調症、口内炎、舌炎、不眠症、神経症などに見られます。

 また、夏の自然気象は「暑」で身体が不健康な状態だと、暑さあたりや吹き出物などが出やすくなります。この時期は体内の「熱」を取り除き、「養心安心」すなわち神経を落ち着かせイライラを取り除くような食材と調理法が必要になります。
 
【夏の食材】(5月、6月、7月)
(野菜) アスパラガス、オクラ、きくらげ、胡瓜、インゲン豆、トマト、パプリカ、青唐、冬瓜など。
(果物) ブルーベリー、ラズベリー、マスカット、メロン、西瓜、デラウェア、巨峰、桃、さくらんぼ、バナナ、パパイヤなど。 
(魚介類)鮎、いさき、いしもち、鰯、カレイ、かわはぎ、キス、スズキ、トビウオ、烏賊など。
 

■あなたへの成長レシピ

◆人間としての成熟を促す 人参サラダ

材料(2人分)
にんじん:1本
くるみ:5~10g
オリーブオイル:大さじ1/2
塩、酢、こしょう:適量

(作り方)
1 にんじんは皮をむいて長さを3~4等分に切り、縦にせん切りし、ボールに入れて塩小さじ1/2をふり、さっと混ぜて5分ほどおきます。くるみは手で粗く砕きます。
2 別のボールに酢大さじ1/2、塩、こしょう各少々、オリーブオイルを混ぜドレッシングを作ります。
3  にんじんの水けを絞った1と、2とくるみを混ぜ合わせます。

  

◆自分の7つの感情を愛する カレー豆腐のステーキ

材料 ( 2 人分 )
木綿豆腐:1丁
小麦粉:大さじ1.5
カレー粉:小さじ2
ごま油:適量
みりん:小さじ2
しょうゆ:大さじ2
ネギ(刻み):1/4束分
刻みのり:適量
七味唐辛子:少々

(作り方)
1 木綿豆腐はキッチンペーパー等に包み、ザルにのせて重しをします。10分置いて水気をきり、4つに切ります。
2 小麦粉、カレー粉を混ぜ合わせ、木綿豆腐にからめます。
3 フライパンにごま油を入れ、木綿豆腐を並べて両面に焼き色がつくまで焼きます。
4  みりん、しょうゆを加えて木綿豆腐にからめるように両面とも焼きます。器に盛って刻みネギ、刻みのりをかけ、お好みで七味唐辛子を振ります。
 
 

1-3 秋は、自然にあなたへの答えを出してくます

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 薬膳では、秋は空気が乾燥しているため、空咳や痰、更に喘息、気管支炎などの呼吸器系の疾患、また、髪のパサツキ・肌の乾燥などの症状が起こりやすいので、肺や身体を潤す作用のある食物と、それを生かす調理法が自然治癒力を高めることになります。

【秋の食材】(8月、9月、10月)
(野菜)蕪、さつま芋、里芋、玉葱、茄子、人参、白菜、まいたけ、しめじ、椎茸、銀杏など。
(果物)リンゴ、柿、マンゴー、アボカド、無花果、ライムなど。
(魚介類)アジ、いとより鯛、カジカ、鮭、鯖、鰆、秋刀魚、平目、鮪、海老、あわび、帆立など。
 

■あなたへの答えレシピ

◆答えを引き寄せる カムジャタン鍋

材料 (4人分)
豚バラ(骨付き):400g
じゃがいも:(中)4個
白菜葉:5枚
白菜キムチ:200g
☆味噌:大さじ3/
☆料理酒・みりん:各大さじ3
☆すりにんにく・すり生姜:各小さじ3
鶏がらスープ: 500cc
胡麻油、ラー油 :適量

(作り方)
1 じゃがいもを大き目にカットし、水に5分程さらしておきます。
2 水にさらしたら耐熱皿に移し、ラップをして電子レンジで3分チンします。
3 白菜はざく切りにし、豚バラ肉に塩コショーをして胡麻油で表面に焼き目が付く程度、サッと焼きます。
4 2、3の食材達を鍋に盛りつけ、☆の調味料を入れ、味噌は溶かす為に軽くうえに乗せます。煮立たせたら仕上げに、胡麻油、ラー油を鍋に回し入れます。

 

◆不思議な偶然を引き起こす 柿羊羹

材料 (4人分)
柿:4個
粉寒天:3g
水:250ml
塩:ひとつまみ
こしあん:200g

(作り方)
1 熟した柿の頭の部分を切り取り、本体の方の実をくり抜きます。くり抜いた実の150gをフードプロセッサーでピューレします。
2 水に粉寒天を溶かし中火にかけ、かき回しながら加熱します。細かい泡が立ってきたら弱火で約2分かき回しながら加熱を続けます。
3 2を火からおろし塩とこしあんを混ぜ、なじんだら柿ピューレを加え混ぜます。1の柿の器に流し入れて冷蔵庫で冷やし固めます。
 
 

1-5 冬は貯蓄の時で、あなたはゆっくり休むだけ

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 冬の自然気象は「寒」であり、五臓では「腎」に属します。この季節は身体の機能も冬眠状態になるため、エネルギーの代謝の低下が起こりやすいです。
 健康管理に気をつけないと「寒」に犯され、冷え性、リュウマチ、風邪などが起こりやすいので、冷えを取り除き、各器官の生理的な機能を促進し、全身に栄養を与える作用のある食物と、それを生かす調理法が必要になります。

【冬の食材】(11月、12月、1月)
(野菜) カリフラワー、慈姑、牛蒡、ジャガイモ、大根、葱、白菜、ブロッコリー、ほうれん草、百合根、蓮根など。
(果物)ミカン、ライム、柚子、酢橘、苺、リンゴなど。
(魚介類)あんこう、いとより鯛、かじか、カレイ、鱈、平目、鮪、鰤、烏賊、ズワイ蟹、蛸、帆立など。

 

■あなたへの休息レシピ

◆次への生まれ変わりのご縁を呼ぶ あずきのオープンオムレツ

材料(2人分)
ゆであずき缶(無糖):100g
卵:3個
ピーマン:1個
赤パプリカ:1/2個
ハム:4枚
サラダ油:大さじ1
☆塩:少々/こしょう:少々
☆粉チーズ:大さじ1
☆牛乳:大さじ1

(作り方)
1 ピーマン、赤パプリカは1cmの角切りにする。 ハムは1cmの角切りにします。
2 ボウルに卵を割り入れてほぐし、☆を加えて混ぜます。
3 フライパンにサラダ油を入れて熱し、ピーマンと赤パプリカとハムを加えてしんなりするまで中火で炒めます。
4 あずきを加えて全体に油が馴染んだら、卵液を入れて箸で大きく混ぜたら、ふたをして中火で6分焼きます。
 

◆魂を元気にする さつま芋のおろし和え

材料(2人分)
さつまいも:小1本(100g)
大根:100g
酢:大さじ1
塩:少々
砂糖:小さじ1

(作り方)
1 さつまいもは皮をむき1cm角に切り、電子レンジ600Wでやわらかくなるまで約3分加熱します。
2 大根は皮ごとすりおろし、軽く水気を切り、酢、塩、砂糖と1、2を混ぜ合わせます。