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感情の地図 〜EQナビゲーターが届ける“心の航海術”

EQナビゲーター/心理学講師・コーチ
感情と向き合う“心の航海術”を発信中
心理学歴30年、認知行動療法100回実践
静岡市在住、会計事務所代表/イベント主催1,500回以上/Kindle出版100冊

感情とは何か?――科学と哲学から読み解く「心」の正体

 

こんにちは。EQナビゲーターの白岩俊正です。

 

 

私たちは日々、さまざまな「感情」とともに生きています。
喜び、怒り、不安、悲しみ、感動……それらは人生に色を与え、ときに私たちを動かす力にもなります。

 

けれども、ふと立ち止まって考えると――

 

そもそも感情とは、いったい何なのでしょうか?

 

今回はこのテーマを、科学哲学という2つの視点からやさしく、そして深く探ってみたいと思います。

この記事を読み終えるころには、あなたの「感情」に対する見方が、少し変わっているかもしれません。

 


 

感情は「脳と体の反応」? ――科学の視点

 

まずは、科学の世界から感情を見てみましょう。

 

たとえば「怒り」や「恐怖」を感じるとき、脳内で最も活発に働くのが**扁桃体(へんとうたい)**です。
これは危険を察知し、体に「戦うか、逃げるか」の指令を出す働きを持つ部位です。

 

また、「嬉しい」「安心する」といった感情には、ドーパミンセロトニンといった神経伝達物質が関わっています。
これらは幸せホルモンとも呼ばれ、気分を前向きに保つ重要な役割を果たします。

 

さらに、心理学の研究では「基本感情理論」というものがあります。
それによると、

  • 喜び
  • 怒り
  • 悲しみ
  • 恐れ
  • 嫌悪
  • 驚き

この6つは、人種や文化を超えて、すべての人が共通して持っている「基本的な感情」だとされています。

 

そして、進化心理学の視点では、「感情は生存戦略として進化してきた」と考えられています。

 

たとえば

  • 恐れ危険を回避するため
  • 怒り自分の縄張りを守るため
  • 喜び社会的つながりを築くため

つまり、感情はただの気分ではなく、生き延びるために獲得された反応システムなのです。

 


 

感情は「価値の鏡」? ――哲学の視点

 

一方で、哲学はこう問いかけてきました。

「あなたは、なぜその感情を感じているのか?」

 

古代ギリシャの哲学者ストア派は、
「感情は誤った判断から生まれる」と考えました。

だからこそ、人は理性によって感情をコントロールすべきだと説いたのです。

 

一方、17世紀の哲学者デカルトは、
「感情は魂の動きであり、身体と心の結びつきの証だ」と述べました。
彼は、感情こそが人間の本質に深く関わっていると考えたのです。

 

近代の哲学では、「感情とは意味づけの結果」という見方が強まります。

たとえば、ある出来事が起きたときに
Aさんは怒り、Bさんは悲しむ。

 

なぜ反応が違うのでしょうか?

 

それは、その人が「何を大切にしているか」、

つまり価値観によって、感情が生まれるからです。

  • 「怒り」自分が尊重されていないと感じたとき
  • 「悲しみ」大切なものを失ったとき
  • 「不安」まだ起きていない未来に備えようとする心の動き

つまり感情とは、**自分が何を大事にしているかを教えてくれる価値の鏡”**なのかもしれません。

 

 

 


 

EQナビゲーターとしての視点 ――感情は「人生の航海図」

 

私はこれまで、「感情とどう付き合うか」をテーマに、多くの人と対話を重ねてきました。
そのなかで確信していることがあります。

 

それは、感情に名前をつけることの大切さです。

 

「いま私は怒っている」
「なんだか不安を感じている」
「ちょっと寂しい気がする」

 

そうやって、自分の感情を言葉にするだけで、
私たちの心は少しずつ自由になっていくのです。

 

私はこれを「感情の地図」と呼んでいます。

 

感情に名前をつけることは、まるで地図にここが今いる場所ですとマークをつけるようなもの。
そこから初めて、次の一歩が見えてくるのです。

 


 

さいごに ――あなたの感情に、名前をつけてみませんか?

 

感情は、ときに私たちを揺さぶり、ときに私たちを救ってくれます。
それは「敵」でも「味方」でもなく、あなたという人間の一部です。

 

もし、いま何かの感情を抱えているとしたら――
その感情に、そっと名前をつけてみてください。

それが、自分を理解し、受け入れる最初のステップになります。

 


 

💬 あなたへの問いかけ

 

「いま、あなたが感じている感情に、どんな名前をつけますか?」

 

よければ、コメントで教えてくださいね。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。


 

この記事を書いた人

EQナビゲーター 白岩俊正
感情に名前を与える心の航海図を広めるために活動中。
心理学、哲学、脳科学をベースに、人間関係や自分自身と向き合うための知恵を発信しています。

今後投稿を予定しているテーマは以下の通りです。

楽しみにお待ちください。

 

 

早く読みたい、というテーマがあれば、コメント欄などでお伝えいただければ先にお作りします。

 

 

 


 

1. 感情の基本理解:基礎知識編】

  1. 感情とは何か?科学と哲学の視点から
  2. 喜怒哀楽はなぜ存在するのか?
  3. どこまでが「感情」でどこからが「気分」なのか?
  4. 感情の役割:生存本能と社会適応
  5. 自律神経と感情の関係
  6. 脳内ホルモンと感情(ドーパミン・セロトニン・オキシトシン)
  7. 感情と記憶の不思議な関係
  8. 感情は遺伝か?育ちか?
  9. 感情と行動:どちらが先に来るのか?
  10. 「情動」と「感情」の違いとは?
 

 

2. 感情の種類と特徴:感情の辞典】

  1. 怒り:どこから来てどこへ行くのか
  2. 悲しみ:涙に隠されたメッセージ
  3. 恐怖:防衛本能としての機能
  4. 嫉妬:自分と他者の境界線
  5. 不安:未来への投影と制御の技術
  6. 喜び:人はなぜ嬉しいと感じるのか?
  7. 安心感:最も欲しい感情の正体
  8. 孤独:一人でいることと、孤独感は別物
  9. 恥:社会との接点としての感情
  10. 罪悪感:なぜ過去を悔やむのか?

 

🟡3. 感情と人間関係】

  1. 共感とは何か?共感力の育て方
  2. 感情の伝染:周囲の感情に影響される理由
  3. 感情表現と日本人の特徴
  4. 夫婦関係における感情のズレ
  5. 子どもの感情理解と接し方
  6. 親の怒りと子どもの発達
  7. 感情労働とは?接客業と感情の距離
  8. 感情的な人と冷静な人の違い
  9. 感情を抑える vs 表現する:どちらがいい?
  10. 家族間の感情のすれ違い
 

 

🔴4. 感情と心理学・精神医学】

  1. 感情とパーソナリティの関係
  2. 感情調整力(Emotional Regulation)とは?
  3. 認知行動療法と感情の扱い
  4. 境界性パーソナリティ障害と感情の不安定さ
  5. うつ病における感情麻痺とは?
  6. PTSDと感情のフラッシュバック
  7. アレキシサイミア(失感情症)とは?
  8. 怒りをうまく処理できない人の心理背景
  9. 感情鈍麻とトラウマの関係
  10. ADHDASDと感情コントロールの問題
 

 

🟣5. 感情と身体・行動】

  1. 感情が体に与える影響( psychosomatic reactions
  2. 怒ると血圧が上がるのはなぜ?
  3. ストレスホルモンと感情の関係
  4. 感情が免疫力に影響する?
  5. 泣くことの科学的効果
  6. 感情と睡眠の質の関係
  7. 運動と感情のリセット機能
  8. 食欲と感情の密接な関係
  9. 呼吸と感情調整:マインドフルネスの仕組み
  10. 感情と姿勢:ボディランゲージが感情を変える?
 

 

🟤6. 感情と文化・社会】

  1. 日本人の感情文化とは?
  2. 欧米とアジアの感情表現の違い
  3. 感情とジェンダー:男らしさ・女らしさの幻想
  4. SNSと感情:いいねに振り回される心
  5. 「感情を出すのは悪」と思う社会の課題
  6. マスメディアによる感情の誘導とは?
  7. 伝統芸能や儀式に表れる感情の意味
  8. 社会運動と集団感情
  9. 戦争と感情:感情を失った兵士たち
  10. AIと感情:感情を持たない存在との関係性
 

 

7. 感情とスピリチュアリティ】

  1. 感情は魂のメッセージ?
  2. 感情とチャクラの関係
  3. 瞑想と感情浄化
  4. 感情エネルギーと引き寄せの法則
  5. アロマ・音楽で感情を癒す方法
  6. インナーチャイルドと感情の癒し
  7. 過去生の感情記憶?
  8. 夢に出てくる感情の意味
  9. 直感と感情はどう違うのか?
  10. 許しの感情とカルマの解消
 

 

8. 感情マネジメント・トレーニング】

  1. 感情日記のすすめ
  2. 感情トラッキングアプリの活用法
  3. 怒りを3秒で抑える方法
  4. 感情を「見える化」してみるワーク
  5. 感情を切り替えるルーティン習慣
  6. 人前で感情的にならないコツ
  7. 自分の感情パターンを知るチェックリスト
  8. 感情に振り回されないセルフコーチング
  9. 感情と対話するセルフワーク
  10. 子どもにもできる感情トレーニング法
 

 

🟧9. 感情と創造性・表現】

  1. アートと感情表現
  2. 書くことで感情は浄化されるのか?
  3. 音楽と感情のダイナミクス
  4. 演劇がもたらす感情の解放
  5. 絵本で学ぶ感情の世界
  6. 詩や短歌と感情の交差点
  7. ダンスで感情を身体化する
  8. 漫画・アニメで描かれる感情パターン
  9. 感情の表現が苦手な人のためのワーク
  10. 日常生活での感情表現トレーニング
 

 

🟪10. 感情と人生・自己探求】

  1. 感情が教えてくれる人生のサイン
  2. 感情を味方にする生き方
  3. 自己肯定感と感情の関係
  4. 感情に敏感な人が生きやすくなる方法
  5. 感情のクセから自分の課題を見つける
  6. 感情と価値観の一致・不一致
  7. 感情が人生の選択に与える影響
  8. 感情の波と人生の転機
  9. 自分の感情を受け入れるための10のヒント
  10. 感情を通じて「本当の自分」に出会う
 
🟪11. その他
 
101.

『感情の地図 〜EQナビゲーターが届ける“心の航海術”〜』

 

はじめまして。EQナビゲーター 白岩俊正です。

このブログに訪れてくださり、ありがとうございます。
 

 

 

私は「EQナビゲーター」として、感情という見えない地図を読み解きながら、大人の心を穏やかに整える“心の航海術”をお届けしています。

 

「最近、自分の感情がよくわからない」
「怒りや不安に飲み込まれてしまう」
「そもそも感情って、何のためにあるんだろう?」

 

そんな疑問を持ち始めたあなたにこそ、感情との対話を始めてほしい。
 

このブログでは、EQ(感情知性)を軸に、心理学的な知見と実践的アプローチを通して、感情との上手なつきあい方をお伝えしています。

 
 

 


 

🧠【経歴・専門分野】

 

専門は公認会計士・税理士ですが、2023年以降は心理学講師として、数十回にわたり講座やセミナーを開催。
認知行動療法のオンライン体験を100回にわたり実践(2023年6月~2025年2月完了)。
心理学の学びは15歳から始まり、これまでに読破した心理関連書籍は数千冊にのぼります。

 

得意分野は、

  • アドラー心理学
  • ポジティブ心理学
  • 認知行動療法(CBT)
  • 交流分析(TA)など。

また、銀座コーチングスクール認定講師として、対話による気づきと成長の支援にも取り組んでいます。2025/4時点では鏡の法則で有名な心理カウンセラー作家 野口嘉則先生のメンタルファンデーションコーチ養成講座を受講しています(2025/1~2025/7)

 

 


 

🏡【プライベートについて】

 

1974年2月、静岡県沼津市生まれ。現在は静岡市在住。
会計事務所の代表を務める一方で、2013年3月からイベントの企画・運営をライフワークとして行い、これまでに手がけたイベントは1,500回以上。
キンドル書籍は100冊以上を出版し、翻訳含め25言語で展開しています。

地域活動としては、ごみ拾いボランティアグループ「グリーンバード静岡チーム」のリーダーも務めています。

 

 


 

🌱【このブログを通じて】

 

感情は人生の航海に欠かせない「羅針盤」のような存在です。


この場所が、あなた自身の心と向き合うきっかけになり、日々の生活が少しだけ生きやすくなるヒントになれば幸いです。

どうぞ、ゆっくりと読んでいってください。