刑法第39条によって守られている精神疾患を抱えた加害者・藤崎と、被害者家族のお話。
話は被害者の父・三上をメインに進められます。
刑法第39条では、犯行時に心神喪失状態、または心神耗弱状態の加害者は無罪または減刑される。
3歳の被害者・留美の父である三上と母である佐和子の心理描写が巧みに描かれていました。
特に佐和子の狂気に満ちた執念に、最後は驚かされました。
加害者・被害者ともに救いがないのが何とも言い難く辛い結末でした。
ただ、三上がやるべきことを見つけられたことが唯一の光かな?
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本の紹介[Amazonより]
著者:薬丸岳
通り魔事件によって娘の命は奪われた。だが犯人は「心神喪失」状態であったとされ、罪に問われることはなかった。心に大きな傷を負った男は妻とも別れてしまう。そして事件から4年、元妻から突然、「あの男」を街で見たと告げられる。娘を殺めた男に近づこうとするが……。人の心の脆さと強さに踏み込んだ感動作。 (2011年5月、講談社文庫として刊行)
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