「手配されている咎人が一向に捕まらない。町奉行は一体何をしているのか」という書状が目安箱にあった。
咎人を匿い密かに江戸から逃がす闇の一味がいるという噂。
木更津から舟に乗って八才になるおみつ(尾羽智加子)が、数え歌を口ずさみながら一人、母のおあき(五十嵐めぐみ)を訪ねて江戸へやって来た。
おあきが働いているという『青柳』という料亭を訪ねるが「もういない」と素気無く追い返される。
祠で雨宿りして泣いているところ、貧乏旗本の三男坊徳田新之助に扮した吉宗(松平健)に声をかけられ、め組へ。
おみつには父親はなく、祖父がいたが、先月時化の日に漁に出て亡くなった。
船宿叶屋で『おせん』ことおあきが働いている。
捕物があり、盗賊が捕まるが、鬼伏せの長兵衛という頭一人が逃げ仰せる。
そこへ助けに入ったのが逃がし屋、十手持ちの叶屋藤八(藤岡重慶)、島造(重久剛一)、犬飼十蔵(真田健一郎)だった。
中川御番とは、房総へ往来する船舶を監視する役目で、番所は深川小名木川の入口にあり、寄合席の旗本が交替で勤めることになっていた。
大岡忠相(横内正)は、中川御番にいる荒木監物(外山高士)に書状を認めた。
おあきが青柳を辞めたのは三月前、客(壬生新太郎)に絡まれ突き飛ばしたら、客が死んでしまったという事件があったから。
岡っ引きの藤八が引っ立てて行き、それっきり青柳には顔を出していないという。
叶屋藤八は、鬼伏せの長兵衛を匿い、長兵衛が盗み貯めた金七〇〇両で逃がしてやると約束し、金の隠し場所を教えるように要求する。
船宿叶屋に藤八を訪ねた新之助は、お茶を運んで来た女中頭のおせんにおあきのことを尋ねてみた。
「そんな名前の人はいない」とおせんは言うが、素振りが怪しいと新之助は思った。
新之助は藤八に会い、おあきのその後のことを聞いたが「客側が卒中で死んだことにしてくれと言うもので、おあきは放免され、その後のことは知らない」と言う。
船宿の近くの河原で、おせんが数え歌を口ずさんでいた。
新之助は「おみつがいつも歌ってる歌だ」と近づき、おみつがめ組にいることを告げる。
船宿の帰り道、新之助は何者かに襲われる。
吉宗は「鬼伏せの長兵衛はまだ捕まらないのか」と忠相に尋ねる。
吉宗も忠相も、逃がし屋が絡んでいるとみている。
吉宗は舟で逃がしたと考えたが、忠相は「中川御番に荒木監物がいるから、その点は抜かりない」と言う。
荒木監物の屋敷に、犬飼十蔵と叶屋藤八がいる。
先日、新之助を襲った時「剣の腕は只者とは思えない」と犬飼が言うのへ、荒木は公儀の隠密ではないかと疑う。
又「女を引き入れたからだ」と言い、今度の始末がついたら、おせんを殺すつもりでいる。
おせんは、密かにめ組へ向かう。
途中、遊んでいる子どもたち。
仲間に入れてもらえないおみつを見る。
おみつがいじめられてても、遠くから見つめることしかできない。
新之助はおみつに「おあきの居所がわかった」と伝えると、暗かったおみつが明るくなった。
鬼伏せの長兵衛が林に隠した金をおせんが取りに行く。
おせんは、藤八に「足を洗いたい」と告げるが「三月前の出来事の際、助けてやった恩を仇で返すつもりか」と引っ張たかれる。
しかし、藤八は「今回の件を最後にするつもり。長兵衛を首尾良く逃がしたら縁を切ってやる」と言う。
その夜、長兵衛とおせんを乗せた舟が、船宿叶屋から出る。
才三(五代高之)と疾風(菅野玲子)が後をつける。
中川御番の前を通る時「暮れ六つ以後、舟の通行はまかりならん」と舟を止められるが、「父親が急病で明日をも知れぬ」と嘘をつき、荒木は犬飼に同乗を命じて通行を許す。
ところが、江戸を出るどころか藪で舟は止まり、長兵衛は斬り殺されてしまう。
おせんも殺されそうになるが「娘に一目会わせて」と命乞いをする。
島造が殺そうとするところへ才三が助けに入り、才三とおせんは海に身を投じ逃れる。
め組近くの河原で、おせんことおあきとおみつが再会する。
新之助もめ組の連中も、二人を見守る。
荒木監物の屋敷、藤八が「長兵衛の隠し金七〇〇両のうち五〇〇両は殿様、二〇〇両は自分」と分け前を話しているところ、犬飼と島造が現れ「長兵衛は殺ったが、女はとり逃がした」と告げる。
吉宗が荒木監物の屋敷に現れる。
荒木監物、犬飼十蔵、島造、岡っ引き叶屋藤八は成敗される。
忠相は「船宿の女中頭で逃がし屋の一味になっていた『おせん』は仲間に殺され、海の藻屑と消えた」と述べ、「おあきはこの件に何ら関わりない」と言った。
そして、おあきとおみつは木更津へ帰った。
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