アブラヤシから収穫される安価なパーム油(ヤシ油)は、
食品、日用品、化粧品/美容関連などに多く使われています。
植物油の中でも世界の生産量はNo.1です。
生産国はインドネシアとマレーシアで、この2ヵ国でほぼ80%以上を占めています。
この地域では熱帯雨林の生息地域で地球の「肺」と呼ばれるくらい重要な地域です。
そんな地域でとれる
パーム油にはいくつかの大きな問題が存在します。
<大きな問題>
・森林減少/生物多様性の喪失
目先の利益のために無計画な森林伐採による農法によるため。
・気候変動と森林火災
焼き畑農業により森林火災が起こり、それらによる二酸化炭素排出量は先進国並みの排出量ともいわれ、気候変動の一因である。
また、森林喪失による二酸化炭素吸収量も減少する。
・労働者や子どもの人権侵害
適切な価格での取引(フェアトレード)がなされていないためチャイルドレイバーなる問題が発生している。
・違法操業と汚職
政治的な安定や正しい社会倫理が定着していないために政府主導でも違法が横行している。
写真:パーム油調達ガイドより
そこでRSPO認制度によって少しでも上記問題を解決しようと産業界(先進国の企業やグローバル活動企業等)、NGO/NPO等が取り組んでいます。
少しでも各企業が取り組むことによって地球環境保全や経済格差問題の縮小に寄与すれば他の社会問題解決の助けになるはずです。
逆の視点で考えれば社会問題の根本を探れば「環境問題」と「貧困問題」に集約できるのではないかと思います。
我々は消費者としてRSPO認証マークのある製品を購入し消費行動を変えれば企業もかわると思います。
Roundtable on Sustainable Palm Oil(RSPO)
★追伸:特にヨーロッパの化粧品メーカーはできるだけ原料を自然由来原料を使用する方針があり、サプライチェーン(原料メーカ等)にRSPO認証の取得を要求/推進しています。