〈アフリカトイレ11〉障がい者用トイレ
ザンビアでは、運良く五つ星ホテルに泊まれた。五つ星ホテルといえば、ある意味で、その国のサービスレベルを測る指標になる気がするが、いかがだろうか? なぜなら、その国の高所得者が利用するだけでなく、海外からのVIPも利用するからだ。また結婚式や国際会議などを開催する『イベント会場』にもなるものである。 私はトイレをチェックした。一階のレストランの前。一番宿泊者が使う場所である。 私が気になったのは、車椅子使用者の使えるトイレがあるのか?あるとしたら、どんな配慮がされているか?だった。設計時の設計理念に影響を受けるのだろう。トイレの改修は、あとから簡単に出来ないからだ。 私は日本のトイレを基準にしちゃいけない(ハイテクだし、電気を使用するので、レベルが高すぎる)のは十分理解しているが、やはり『これはどうなんだ??』と首を傾げることになった。 なぜなら、ドアが木の扉だった。つまり手前にドアを引いて開閉するタイプだった。 車椅子使用者が、トイレに入るために、ドアの開閉は『大事な最初の一歩』のはずである。しかしあれではドアが、車椅子や介助者にぶつかってしまい、中に入れない。しかも背後のスペースも狭く、ドアを開け閉めするための余裕が感じられなかった。 ブースの中には、洋式便器と、手すりがかろうじてあった。トイレットペーパーも一応あったが、配慮がもう少し欲しい。手洗い器の水道も壊れていた。 だから『とりあえず作りました』って感じ。利用者も少ないのだろう。だけど、五つ星ホテルでも、これなのか…と、落胆した。 日本でさえ、まだまだ全ての人のニーズを汲み上げきれていないから、威張ったことは言えないが、この国のユニバーサルデザインの視点は、黎明期なのだなあ。 五つ星ホテルには、その国の模範になってほしい。 ちなみに、ドバイ国際空港のトイレも見たが、一部のトイレでは、残念ながら重たい銀色(鉄?ステンレス?)の扉だった。はっきり言って健常者の私でさえ、開閉に力を要した。 あの世界最高レベルのお金持ちの、キンキンギラギラな空港でさえ、この程度なのか…。日本なら横に引くタイプだから、導線の邪魔にならない。電気式の自動扉で無くてもいい。これってお金の使い方が違う気がする。ドバイの金持ちな高齢者は、怒らないのだろうか? ただ、強いて言えば『あるだけ、マシ』なのかもしれない。車椅子使用者トイレを意識してあまり見ていなかった私も悪いが、世界的な有名観光地でさえ、車椅子使用者用のトイレが『無い』場所が、多かった気がする。つまり『無いから、視野に入らない=忘れがち』だったのかもしれない。 健常者の私には、この程度しかレポートできなくて恐縮だが、トイレが無いために、活動範囲が広げられない人達のためにも、この分野にも、温かい手を差し伸べて欲しい。