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        『知らないと損する 池上彰のお金の学校』

    (池上彰 朝日新聞出版 2011年 231ページ)


              ①本書とは?


  生活に欠かせないお金の情報を理解することで、よりよい社会生活の一助になればというのが目的です。

(『知らないと損する 池上彰のお金の学校 (池上彰 朝日新聞出版 2011年 4ページより引用)


 具体的には、税制度(所得税・消費税の仕組み)や社会保障制度(保険・年金)、お金の成り立ちを詳しく述べている。本書は経済分析というよりも、我々の生活に身近な、お金にまつわる諸制度を大きく取り上げている。


 主な対象者は「お金アレルギー」、お金について考えるのが苦痛な人、そして、家計をうまくやりくりすることが必須である、主婦・主夫の方であろう。


            

           ②本書の難易度・構成


  難易度

 

 難易度は『池上彰 政治の学校 』と同じくらい。「①本書とは?」で引用した文が理解できれば、問題あるまい。

  

  構成


 お金の歴史(お金はどのようにしてできたのか)、銀行、投資、保険、税金にまつわる話、そしてニュースによく出てくる経済用語の解説が本書では述べられている。

 

 五限目「税金」で、還付申告について述べられている箇所は私個人的にだが、皆さんに必読していただきたいと思った。


          

            ③読書を終えて…

       「ボーナスは降って湧いて来るんじゃない」


 ボーナスというのは、そもそも業績に応じて、支払われるはずのものでした。

(池上彰 朝日新聞出版 2011年 203ページより引用)


要は、ボーナスは結果を残した人間に対しての「ご褒美」であり、その「ご褒美」のグレードはどれだけ良い結果をもたらしたかにかかっているということである。


 この原則は頭にしっかりと残しておきたい。「ボーナスはもらえて当然のものではない。自らの頭で考え抜き、行動し、結果を残して、初めてもらえるものである。」


 ボーナス、そして給料も、もらえるものではなく自らが稼いできたものだという思いで、日々の仕事に取り組んでいかなければならないなぁと深く痛感した、今日この頃。

 



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 『情報を200パーセント活かす 池上彰のニュースの学校』

    (池上彰 朝日新聞出版 2013年 255ページ)

  

             ①本書とは?


 現代社会にはさまざまな情報が大量に飛び交っている。本書は、そんな膨大な情報のなかから自分がほしい情報をどうキャッチすればよいのか、そしてキャッチしたものをどのように自分好みに「味付け」していったらよいのかを述べた本である。


 主な対象者として、頭脳労働者(または、なりたいひと)や就職活動で社会のニュースを知る必要があるけど、新聞の読み方、情報の仕入れ方、情報を処理する方法がわからないという人が挙げられる。



           ②本書の難易度・構成


  難易度


 池上彰 政治の学校 』と同じくらい、または少しやさしめといった難易度である。気軽に読めるだろう。



  構成


 池上氏自身の情報収集法を述べた後で、テレビ・新聞・ネットの情報収集法、情報処理法、それらができるための基礎知識を伝授するという構成になっている。


             ③読書を終えて…

             「頭脳労働は過酷」


 「頭脳労働こそが最も過酷な労働だ。だからこんなにもやろうとする人が少ないのだ。」なんていうのを、ヘンリー・フォードが言ってた気がする。この本を読んで、ずっと頭に残っていたのは上のヘンリー・フォードの言葉だった。


 たしかに、頭脳労働が一番過酷かもしれない。膨大な情報の中から、自分がほしい情報を集めるのだって大変なのに、そこから解釈をして、その情報に自分なりの分析、「味付け」をするなんてとんでもない重労働だ。ただ単に、マニュアル通りに労働していたほうが楽だ。ただ、楽な分だけ給料は低いんだが。


 どうやら人より多くのものを得たい、稼ぎたいのならキツイこと(頭脳労働)をこなさなければならないみたい。「きつくなきゃ、痩せられない」というダイエットの大原則と意味はまったく同じだ。 


 


  



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             『政治的思考』

      (杉田敦 岩波書店 2013年 194ページ)


             ①本書とは?


   決め方は決まっている、代表に任せればいい、正しい答えはわかっている…(中略)本書では、このいずれとも別の見方を示します。それを通じて、政治的に考えるとはどういうことなのかを、明らかにしていきたいと考えています。(『政治的思考』(杉田敦 岩波書店 2013年 ⅰ~ⅱより引用)


 本書は、読者に政治なんて政治家がしっかりすればいいという考えを捨ててもらい、自分こそが政治の主役であるという自覚を持ってもらうために書かれている本である。


 主な対象者には『池上彰 政治の学校 』を読み終わって、次のステップに進みたい人、政治についての知識をちょっと深めてみたいという人が挙げられる。


           ②本書の難易度・構成


  難易度


 池上彰 政治の学校 』よりは、ほんのちょっと難しいと感じるかもしれないが、大して難しい用語は出てこない。「③読書を終えて…」での、本書からの引用部分がわかれば、なんてことはないだろう。


  構成


 決定・権力・自由・社会といったキーワードを各章のテーマとして取り上げている。

 

 それらの語句の後に疑問形の文章がついている。たとえば、「決定--決めることが重要なのか」といったように。これは「一口に、決定といっても、それを理解するのはなかなか難しい。」といったメッセージが隠れているに違いない。


 

            ③読書を終えて…

         「民主主義は時間がかかる」


  しかし、権限をもつ誰かがさっさと決めるのではなく、みなで議論して決めるようなやり方に、意味はないでしょうか。実は、早い流れに抗することそのものに意義があるのではないか。(『政治的思考』(杉田敦 岩波書店 2013年 27ページより引用)


 つまり、「政治は時間がかかるものであり、またそうでなければならないのではないか。」ということを言っているのである。


 いわれてみればそうである。民主主義というのはさまざまな違った考えを検討して、お互いの考えをすり合わせ、一致点や重なり合う部分を見つけるということである。一つの考えしかない独裁制と違って、民主主義は時間は当然かかるだろうし、またかけなければならない。


 一致点や重なり合いを見つけること、この積み重ねが民主主義の根本にあるに違いない。「もっと政治のスピードアップを!」とか一院制を主張する人はこの点を考慮に入れなくてはならないだろう。


 



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