今年のアカデミー賞で5部門を制した「アーティスト」。白黒、サイレントの本作の快挙には、フランス人が描いた“古き良き米国”が、高齢の米アカデミー会員の郷愁を誘ったのではとの指摘が出ている。
アカデミー賞ではフランス映画は本来、外国語映画部門の対象となるが、ハリウッドを舞台にした本作はせりふを収録しない手法をとっているため、同部門から外れた。日本国内の宣伝担当者は「それを狙って作ったわけではない」とし、「現代に必要な優しさや愛情が感じられる作品だ」と話す。
新旧の仏米映画に詳しい映画評論家の中川洋吉氏は「昔のサイレント映画のパロディーだが、監督の発想とシナリオの力がものをいった」と評価する。パロディーと指摘したのは、本作のミシェル・アザナビシウス監督(44)と主演のジャン・デュジャルダン(39)が、本作の前にスパイパロディー映画を2本撮っているからだ。
3Dなど最新技術が進むこの時代に、なぜ無声映画が作られたのか。アザナビシウス監督は約10年前から無声映画を撮りたいと考えていた。その理由について「尊敬する伝説的な監督たちが無声映画を原点にしていたから」と報道資料で明らかにしている。無声映画の傑作「サンライズ」(1927年、F・W・ムルナウ監督)など約300本を見て研究したという。
また、ロサンゼルス・タイムズ紙によると、アカデミー賞会員の平均年齢は62歳。中川氏は「懐古趣味に加え、米国人好みのミュージカル仕立て。サイレントからトーキーへ移る中で落ち目になった主人公のスター俳優を、新人女優が救うという人情話が、複合的に高評価につながったのではないか」と分析している。(市川雄二)
(この記事はエンタメ総合(産経新聞)から引用させて頂きました)
アカデミー賞ではフランス映画は本来、外国語映画部門の対象となるが、ハリウッドを舞台にした本作はせりふを収録しない手法をとっているため、同部門から外れた。日本国内の宣伝担当者は「それを狙って作ったわけではない」とし、「現代に必要な優しさや愛情が感じられる作品だ」と話す。
新旧の仏米映画に詳しい映画評論家の中川洋吉氏は「昔のサイレント映画のパロディーだが、監督の発想とシナリオの力がものをいった」と評価する。パロディーと指摘したのは、本作のミシェル・アザナビシウス監督(44)と主演のジャン・デュジャルダン(39)が、本作の前にスパイパロディー映画を2本撮っているからだ。
3Dなど最新技術が進むこの時代に、なぜ無声映画が作られたのか。アザナビシウス監督は約10年前から無声映画を撮りたいと考えていた。その理由について「尊敬する伝説的な監督たちが無声映画を原点にしていたから」と報道資料で明らかにしている。無声映画の傑作「サンライズ」(1927年、F・W・ムルナウ監督)など約300本を見て研究したという。
また、ロサンゼルス・タイムズ紙によると、アカデミー賞会員の平均年齢は62歳。中川氏は「懐古趣味に加え、米国人好みのミュージカル仕立て。サイレントからトーキーへ移る中で落ち目になった主人公のスター俳優を、新人女優が救うという人情話が、複合的に高評価につながったのではないか」と分析している。(市川雄二)
(この記事はエンタメ総合(産経新聞)から引用させて頂きました)