久しぶりに温泉に入った。

入念に首のストレッチ。
最近、肩こりがひどくて。

露天風呂の岩の窪みを手探り。
落ち着く丁度いい部分に頭をあずける。

そして夜空の星をぼおっと眺める。
ただそれだけで、至福のひととき。

ふと、視線を水平に戻してみた。


「ど・どきっ!!!」

一瞬、心臓がバクッた。


視線の先に、子猿がいた。
目が合ってしまった。

子猿は、瞳がまん丸だった。
真っ赤っかの顔で笑った。

何だか僕も可笑しくなって、一緒に笑ってしまった。

夜空を見上げたら、半月も笑っているような気がした。
そして、月はゆっくりと雲の中へ隠れていった。

視線を湯舟に戻したら、もうそこには子猿の姿はなかった。

少しだけ、寂しくなった。





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