今年の1月にオープンしたばかりのフレンチレストランで、中野駅南口の線路沿いのロケーションにある。中野に似つかわしくないスタイッリュなレストランだとTwitterで知り、その日のうちに訪れてその日のうちにレビュー笑。フレンチらしくない店名と同名の松㐂マンションの1階にあり、その昔に松㐂という旅館であったことが由来という。
店主の藤澤さんの実家でもあり、自宅とともにリノベーションした店内には中野らしからぬお洒落な雰囲気がただよっている。西原のパドラーズコーヒーを手がけた大工さんを紹介してもらったとのことで、そのスタイリッシュさも頷ける。一枚板のカウンター席のつくりで、キッチンを眺めながら、食事を楽しむことができ、奥の席はコの字になっており、グループ利用も可能。
メニューはアミューズ+スープ+前菜+メインの4200円コースとなり、前菜とメインをそれぞれ4種類から選ぶプリフィクススタイルで、チャージが300円。ワインはグラスでもボトルでも楽しめるが、この日はグラスで泡から、白、赤を。
ピストスープ、前菜のヤリイカのソテーと菜の花やマグロフライとレムナード、いずれも美味しく、さすが有名店出身の夫婦コラボ。ご主人は神楽坂のビコック、奥さんは代々木八幡のル・キャバレで、ご主人はオテルドミクニにも8年いたという経歴の持ち主。メインにはエイヒレのムニエルと近江牛のランプステーキ(+1000円)を。近江牛は木下牧場から、パンは京都の吉田工房からと、その仕入先にもこだわりを感じる。デザートのチョコタルトとティラミスにまで手抜きがなく、丁寧な仕事ぶりが味に表れている。
柔らかいサービスにも好感が持て、中野住民としては待望の、いい意味で中野らしくないレストランが誕生した。21時以降はバー営業でアラカルト対応もしているので、ワインバーとしての使い方も良さそうだ。