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すでに封切られてから1ヶ月。
遅ればせながら、やっと観ることができました。
今回「のぼうの城」を観たシネコンは、
ユーカリが丘にある「ワーナーマイカルシネマ」です。
もともとは、昨年(2011年)完成の映画だったのですが、
城を水攻めするシーンが津波を連想させる為、公開が延期されていたのです。
(本当に、迫力がありました。)
映画としては、とてもスケールの大きな作品で、
上映時間は長いのですが、心から楽しむことができました。
(TBSの60周年を記念した事業の一環でもあります。)
(制作したのは東宝でした。)
又、個人的には原作も読んでいて、その影響で、
何度も行田に足を運んだことがありました。
(古墳に登って、復元された忍城の建物を、実際に見てきたものです。)
このことで、映画のストーリーを、より一層リアルに感じることができました。
城と言うと、普通は石垣が高く詰まれ、威風堂々と言うか、
人をはねつけるイメージがあります。
しかし、当時の忍城は、城の中に住む農民がいたりして、
いたって庶民(多くは農民)に溶け込んだ施設でした。
更に、行田という地域も、かつて古墳群が作られたことが示すように、
昔から人が集まってくる、とても住みやすい、豊かな土地柄でした。
(農業が盛んですが、その後、足袋作りの街としても発展しました。)
(フライやゼリーフライと言った、ローカルフードでも有名です。)
そんな環境で育まれてきた板東武者たちが、実に魅力的で、
豊かな人間性(キャラクター)を持つ所に、深い感動を覚えました。
人間が、より人間らしく、単純に生きられた時代、
とでも言うのでしょうか?
(ここが、この作品のテーマかもしれません。)
だからこそ、のぼう(成田長親)は、開城要請に対する心の声として、
「嫌じゃ」と叫ぶのです。
(そして、本来は戦を嫌がるはずの農民も、
のぼうが言うならと、喜んで協力を申し出ました。)
家臣や農民たちとの一体感も、実に素晴らしかったです。
忍城にこもった500人の武士(プラス農民)と、
2万人の徳川軍との戦いは、まさに奇蹟の連続でした。
(実話と言うから、尚更、素晴らしいと思いました。)
映画は、作品(実話を元にした小説)の世界を、
実に忠実に映像化していました。
キャスティングにも、重厚感があってよかったです。
いい映画に出会えたなぁというのが感想です。