豪・雇用統計(10月)発表時に於ける ブリン 惨敗 の原因・背景は
① 指標の選択ミス (雇用統計は回避するのが無難)
② プログラミングの問題
③ 受け入れざるを得ない取引環境
などを挙げられるでしょう。
これまで、個々の取引操作について、さまざまな角度から検討や改良を行なってきましたが、今回、注目したのは 『プログラミングの不適合』 で、言葉を換えると、『理論的と実践的なプログラミングとの相違』 についてです。
どういうことか…
理論的に完成度の高い自動売買取引プログラムであろうと、ブローカーから提供される環境下で、意図している取引が具現化させられないことには、何らの意味もありません。
提供される環境には、スプレッドやその拡縮、スリッページの大小、サーバー処理能力、NDDも含む注文処理方法などが含まれ、それらの条件や制限しだいでは、理論的には可能であっても、実際には具現できない取引操作が出現してしまうことがあります。
このことを、指標スキャルのブリンにあてはめてみると、
指標発表10秒前から20秒後辺りまで、取引サーバーへのアクセスが集中し入場制限が施される中、わずか30秒という限られた時間内に、取引操作を具現させる必要があります。
そのためには、その時間をさらに区切って、それぞれの時間帯で重要度の高い操作を優先して処理してゆくことが大切になります。
豪・雇用統計発表時の 『操作履歴』 を元にして、ブリンの現状を見直してみました。
09:29:38 - 41
AUDUSD、AUDJPY、それぞれの売買逆指値を発注
09:29:42 - 53
逆指値注文レートの変更
ここまでは設計通りの操作が、適時・適切に行なわれています。
問題は、ここから
09:29:53 - 56 [Trade is disabled]
AUDJPYの買い逆指値レート変更ループに入った直後、保留注文が約定。 ループ内にいるので、無効な操作を5回繰り返す。
(損失時間: 4秒 (短縮可))
09:29:57 [Trade is disabled]
09:29:58 pending order was deleted
指標発表以前の急激なレート変動により、サーキットブレーカー発動。
AUDUSDの売り保留注文を削除、1度目は失敗、2度目に成功。
失敗の原因は不明。
(損失時間: 1秒)
09:29:58 [Invalid parameters]
同様に、AUDUSDの買い保留注文を削除しようとしたが、その過程で約定したため、処理失敗。
(損失時間: 1秒)
09:29:59 - 00 [Trade is disabled]
AUDJPYの売り逆指値レートの変更を行なうが、処理失敗。
失敗の原因は不明。
(損失時間: 2秒)
09:30:01 order buy AUDUSD was modified
AUDUSDの約定を認識し、TPを設定するまで2・3秒を要す。
09:30:01 - 03 [Trade is disabled]
09:30:04 order buy AUDJPY was modified
AUDJPYの買いポジが建ってから8秒後にTP設定を開始。
2度失敗し、3度目に成功
失敗の原因は不明。
(損失時間: 3秒)
09:30:11 - 14 order buy AUDUSD closed
損切り値幅を超えたため、成行で離脱。 途中、“requote” により処理遅延。
(損失時間: 3秒 (短縮可))
09:30:17 pending order was deleted
時間期限を超過したため、AUDJPYの売り逆指値注文を削除。
09:30:18 - 39 no record
空白の21秒間。 この間、何故、AUDJPY買いポジの損切り(逆指値)が執行されず、さらに成行による離脱も行なわれなかったのかは不明。
09:30:40 - 41 [Trade is disabled]
09:30:42 order buy AUDJPY closed
ようやく、AUDJPY買いポジの損切り決済を成行で図るも、2度失敗、3度目に成功。
失敗の原因は不明。
(損失時間: 2秒)
不可解な点は多くありますが、プログラミングによって損失時間を短縮できそうな箇所も浮かび上がりました。