今週の米ドル円相場を考えてみたい。
まずは、長期チャートから
今年2月頃から収束を続けてきたボリンジャーバンドが、とうとう拡がりに転じました。
ボリンジャーバンドの拡張初期には、値が大きく動くことがよくあります。
MA21の傾斜角度に変化なし。
マイナス(-)2σ線は、85.2円。
現在、マイナス(-)1σ線を下回っていることから、この付近(88.9円)を上限にして続落の気配は濃厚な上、急落の可能性すらあります。
次に、週足チャートから
こちらもボリンジャーバンドが拡張開始。
そして、昨年11月の安値(84.8円)から現在に至るチャート形状は、何気に 『Wトップ』。
すると、下値ターゲットは81.3円(?)。
さらに、日足チャートから
『踊場』 はあっても 『戻し』 には至らず、一方では、カウンターの 『買い』 を誘えるような急落も起きない、不完全燃焼気味の下降トレンド。
まとめてみますと、
大幅な悪化が見込まれた米・雇用統計が強弱混合の値で終わったこともあって、材料出尽しによる若干の 『戻し』 も見込まれるが、それは限定的であり、下落傾向の継続は不可避。
また、88円までにあった幾つかの壁を下抜け、すでに真空地帯に入り込んでいることから、些細なきっかけ(事由)だけでも、一機に崩落する可能性は高い。
この可能性を、月足・週足のボリンジャーバンドは示唆している。
とりあえずの目処は、昨年11月に示現した84.8円、月足チャートのボリンジャーバンド・マイナス(-)2σ線のある85.2円、すなわち心理的節目でもある±85円と推定。
そこで止まらなければ、一機に75円、8月に70円となるかもしれないが、85円到達時点の下降スピードや相場環境を見てから考えてみたい。
米ドル円の下落に伴い、クロス円の下落も不可避。
欧米中と世界的な景気後退感から、ドルストレートとの相乗作用による資源通貨の下落に拍車がかかる可能性が高い。
これらは、別途に考えてみたい。