先週辺りから、少しずつですが、これからのトレンドが創出され始めているように思えます。
顕著な傾向は、
米ドルの弱化とポンドの強化
市場は、「欧州の状況が悪いことに変わりは無いけれど、改善傾向と思われていた米国も実は欧州と肩を並べるほど良くない」と考えを改め始めている。
この考えを確固なものにするか、払拭するかの分かれ目が、週末の米・雇用統計になりそうです。
欧州と同一視されていた英国が、単独国の強みから、強硬な財政改善策を打ち立てたことで、「英国は欧米より先んじて回復するんじゃないか」という期待が浮かび上がってきたようです。
豪州は、もともと自主性が乏しく、外からの影響をもっとも敏感(時として、過敏)に反映される傾向がある。 今のところ、欧米通貨に対しては反応薄、英ポンドには弱含み、日本円には米ドル円の影響(下落)分が反映されています。
こちらも、週末の米・雇用統計の影響が大きく反映されそうです。
我らが日本は、リスク回避先との見方に変わりはありません。 失業率が上昇しようと、日本円が買われてしまうんですから、実に不思議なものです。
週末の米・雇用統計で、欧州だけじゃなく米国も悪いことが確認されると、米ドル円の崩落、その影響からクロス円の下落に繋がってゆきそうです。
逆に、「なんだ、それほど悪くないじゃん!」となれば、米ドル円もクロス円(特に、ポンド円・豪ドル円)も噴き上がるでしょう。
今回の米・雇用統計は、2010年後半のトレンドを明解にする重要なものになりそうですね。