エニシア不動産管理㈱のブログ

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前橋市、吉岡町、渋川市を中心に、不動産管理と空家対策を行っています。

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 2017年に『未来の年表』という書籍がありました。2018年は『未来の年表2』が出版されました。私は両方とも読みましたが、人口統計に基づいた未来予測は非常に高い確率で現実化するだろうと思いました。

 書評を記す場所ではないので、評価は読まれた方それぞれの感想があると思います。

 

 出生率というマジックは特に印象的でした。言われてみれば当たり前ですが、出産可能な女性の人口そのものが減少傾向にあるので、1.44の出世率が1.8になったとしても人口は減少することには変わりがない、という指摘には驚きました。

 

 出産する可能性の高い20~40歳の女性の人口は、平成27年の統計では約1,470万人だったようです。

 これから出産する可能性のある女性を0~19歳とした場合、同年の統計では約1,060万人だったようです。

 20年後には平成27年当時と比べて20~40歳の女性の人口は約28%ほど減少しているのです。

 

 出産できる可能性の高い女性の数が減少しているのだから、人口が減少し続けることは明白です。それに婚姻率も減少しています。不妊で悩んでいる方や子供を出産したくないと考える方もいらっしゃるため、例えば戦時中のように産めよ増やせよということはできません。

 医療技術は進歩しているので、不妊が解消されたり、高齢出産が可能になったりすることはありますが、それでも減少を止めることは困難だと言えます。

 

 これからも人口は減少し続けることとなりますが、そのたびに「過去最大」とか「過去最低」とかが紙面を踊るのでしょうか。

 

 先日閣議決定された出入国管理法の改正案により、2019年の春から外国人が「労働者」として入国してくることになるでしょう。

 

 なんとなくですが、「外国人を労働者として(受け)入れる」というフレーズが、植民地や帝国主義や奴隷貿易などをイメージさせるような気がするのは私だけでしょうか。

 

 労働者不足は確かに深刻な問題ですが、テレビのニュースや新聞などで、入国した外国人についての住宅の問題がクローズアップされているようには見えませんでした。

 文化や習慣が異なる彼らが日本社会に適用できるかどうかは不明です。

 介護施設はある意味で「日本社会の缶詰」のような場所だと思いますが、そうした分野で本当に外国人が活躍できるのでしょうか。

 まだ保育施設の方が、対象者が社会経験が少ないという意味で、活躍できるような気がしますが。

 

 いずれにせよ、労働生産人口が減少し続けることに変わりないため、外国人を含めたさまざまな解決策はこれからも課題であると言えます。

 最後になりますが、2019年はもう少し筆まめになろうと思います。

 

 来年もよろしくお願いいたします。

 

 先日の新聞記事に、埼玉県深谷市の市有地がマイナス795万円で落札されたという記事がありました。

 0円未満での落札は全国初だそうです。市有地が0円未満で落札されたことがなのか、競売や入札などで落札された金額が0円未満であることが初なのかはわかりませんが、いずれにせよ、衝撃的なニュースでした。

 要は、その不動産を入手する人は795万円貰えるということです。

 

 物件は深谷市の廃校となった学校の体育館で、解体費用よりも土地の評価額の方が低かったからだそうです。

 

 深谷ネギで有名な深谷市ですが、全国的には都会の方だと思います。そういう地域の不動産が解体費用よりも土地の評価が低くなっていたといるということなので、全国的にはそのようなエリアが当たり前のように存在するだろうということは容易に想像できます。

 

 さて、この記事を見て私は改めて、不動産は本当に資産なのか?ということを考えました。

 

 マイホーム用地をお探しのお客様の中には、持家は資産だと考える方がいらっしゃいます。

 ご親族やご友人からのアドバイスなのか、ハウスメーカーや不動産会社のそれなのかはわかりませんが、年齢や性別を問わず、そうした思考の方がいらっしゃいます。

 

 物事にはさまざまな考え方がありますので、一概にどれが正しくてどれが間違っているということはありません。

 ただ、持家が資産であり続けるためには、購入した時と売却する時とで、周辺環境とその土地の状態が同等かそれ以上になっている必要があります。

 

 購入したときは周囲に何もなかったが、次第に住宅が増え、そのうちにスーパーやドラッグストアや飲食店ができ始めて、保育施設や学校や図書館ができた。という場合は恐らく、購入時よりも地価が高くなっている可能性が高いと思います。

 

 いかがでしょうか?

 このようなことがこれからの日本のほとんどの場所で起こるとは考えにくいのではないでしょうか。

 

 物事には絶対はないと言われます。しかし、不動産は所得や人口(特に労働生産人口)と密接に関係しています。日本のほとんどのエリアでは、購入時よりも売却時の方が地価が大幅に下がっていてなかなか売れない、という事例が増加し続けることと思います。それどころか、深谷市の記事のように、売主が買主にお金を払って引き取ってもらうという「新しい不動産売買」の習慣が定着するかもしれません。

 

 住宅ローンが一般的に最長35年とされているのは言うまでもなく、長期安定雇用が前提となっているためです。高度成長期のあいだは転職はあっても総じて右肩上がりの所得増が期待できましたが、現在は巷の景気と個人の家計が必ずしも相関しているとは言えません。

 日用品への節約志向は一層強くなる一方で、コト消費と言われる体験に対する消費は拡大しているようです。つまり、非日常体験はお金を惜しまないが消耗品にはお金を使わない、ということです。確かに固定費や消費財に対する支出に対してはシビアになっていると感じます。

 

 それでは、住宅支出は固定費ではないのでしょうか。毎月当たり前のように支払う(引落される)支出は、住まいを確保するためにはやむを得ないのでしょうか。

 

 不動産業界に携わる者としてこういう書き方が適切かどうかはわかりませんが、新築であれ中古であれ、住宅ローンを組んで住宅を購入した場合、名義上はあなたが所有者ということになりますが、融資を行っている金融機関が所有しているのと同じです。

 大家さんが銀行であなたが土地と建物の家賃を大家さんに支払っているのと同じなのです。さらに、住宅を自由に使っていい代わりに土地や建物で発生する税金はあなたが支払うことになります。税金は所有している限りずっと発生するので、土地は地代を支払って借りているのと変わりはありません。

 

 たしかに、自分たちが好きなように使えて、他人に制限されることなく思い通りに生活するためには住宅を購入する必要があります。

 新築でピカピカなマイホームを購入すれば自ずと気分は良いものです。キズがつかないように、壊さないように、大切に住もう、誰もがそう思うことと思います。

 

 それなら資産価値が落ちないように数年ごとに点検をしてメンテナンスを行っているかというと、そういう方はほとんどお目にかかりません。

メンテナンスされているかどうかは5年や10年ではわかりませんが、15年ごろから徐々に分かるようになり、20年を超えてくると明確になります。

 そういうお宅にお住いの方はほぼ例外なく、建物に対する知識が豊富です。別に建築関係のお仕事をしているわけではありません。ちょっとした不具合をご自分で直したり、DIYをしたりしているうちに、少しずつ知識が蓄えられたのだと思います。

 

 よく、日本の住宅は20年で価値がなくなると言われます。法定耐用年数は木造住宅の場合、22年ですので、概ね正解ですが、それはあくまで税法上の話です。

 例えば岐阜の白川郷や京都の旧家などは築後100年を超えるものもたくさんありますが、それらは価値がゼロでしょうか。

 白川郷の茅葺屋根は30~40年に一度葺き替えられます。定期的にメンテナンスがされているのです。

 

 新築であれ中古であれ、定期的なメンテナンスは必須です。屋根や外壁はもちろんのこと、室内もその時々のライフスタイルに合わせて小さなリフォームを繰り返していく必要があります。

 それは、住宅の価値を下げないためというよりも、ご自宅に愛情を注ぐようなものです。

 

 そうした習慣が定着しなければ、インスペクションを行っても惨憺たる結果であるのは火を見るよりも明らかです。

 せっかく多額の借金で手に入れたマイホームを、自慢のマイホームに育てる文化が定着すれば、インスペクションのルールも定着していくだろうと思います。そういう意味で、私たち日本人はまだ、資産という概念を本当の意味で理解していないのかもしれません。

 先日の新聞記事に中古住宅の流通を促すために不動産仲介業者が建物診断(インスペクション)の斡旋を(実質的に)義務付ける制度が、ほとんど機能していないということを報じていました。

 

 例えばアメリカの住宅市場では、取引される住宅の約80%が中古だそうです。対して日本は約15%。差は大きいようです。

 地域の気候や建築工法によって建物の寿命は異なるでしょうが、それだけが原因ではないようです。

 

 日本人の新築志向はよく言われていますが、本当に日本人が昔から新築住宅を建てる文化だったかと言えば、そうではありません。

 実は、新築住宅がこれほどもてはやされるようになったのは戦後の高度成長期ごろからです。貯蓄志向と密接に結びついていました。

 当時の日本は戦後の復興や朝鮮戦争による特需などにより、企業の資金需要が非常に高い経済状況にありました。そのため、金融機関は貸出先には困らないが預金が不足しているという、現在では考えられないような状況でした。

 そこで金融機関と政府は、貯蓄をしましょう!という一大キャンペーンを行ったのです。

 戦争で大都市の多くの建物が消失したため、住宅不足は深刻でした。全国から大都市に集まってくる若者たちは、続々と立ち並ぶ新しい建物を眺めながら就職し、家庭を築いていきました。ずっと高成長だったため、所得は増え、貯蓄も順調に増加していきました。

 そしていよいよ、彼らが住宅を購入し始めることとなります。1970年代後半のことです。

 順調に増加した貯蓄を頭金にして、それ以前の建物の多くが戦争で焼失していたため、取引される住宅のほとんどは新築住宅です。こうして新築志向は「戦略的」に普及しました。

 

 それから20年後にはバブルの崩壊がありました。ずっと続いていくと思われていた栄華は永遠ではありませんでした。

 一生存在すると思われていた企業が次々と倒産や合併でなくなってしまいました。

 しかし、相変わらず新築志向は残っています。たった40年前に生まれた志向なのに、です。

 

 別に新築住宅を購入することを批判しているわけではありません。

 ただ、10年ひと昔という言葉さえ死後になっている現代において、35年もの長期に渡る住宅ローンという名前の借金は合理的ではないのではないかと思うのです。

 

その2に続く

 

 改正住宅セーフティーネット法は平成29年10月に施行されました。

 施工当時、さまざまなメディアに取り上げられていましたが、それから1年が経過した現在、ほとんど報道されることがなくなっていました。

 

 当社では施行直後から情報収集を行ってきました。平成30年度になって、県内の各自治体も徐々に対応し始めましたが、芳しい成果が上がっていないようです。

 正直なところ、積極的に活用しようと考えている自治体や不動産関連会社は皆無なんじゃないか、と思うような状態でした。

 

 そこで11月29日に都内で開催された国土交通省住宅局と厚生労働省の説明会に出席してきました。

 気になっていたのは次の2点です。

住宅確保要配慮者とは誰を意味するのか

②この制度を普及させたい理由は何か

 

 県内ではセーフティーネットが話題になることはほぼありませんが、定員500人の会場はほぼ満員でした。首都圏だけでなく、東北地方や関西地方から参加している方もいらっしゃいました。

 参加者の多くは自治体関係者、福祉関係者、不動産関係者でした。

 

①住宅確保要配慮者について

 低所得者 被災者(発災後3年以内) 高齢者 障害者 子供(高校生相当まで)を養育している者 外国人等 が、対象者となっていて、そのカテゴリーは各自治体で拡大することが可能なようです。

 

②なぜ普及させたいか

 公団はほぼ横ばいの中で、住宅を確保することが難しい方々が増えているので、そういった方がが住居を確保するため、というのが理由のようでした。しかし、不動産所有者が自分が所有している住居を誰に貸すかは自由なはずで、そんな理由だけで法律を改正するのかと疑問に思っていました。

 住宅確保要配慮者のうち、今後増加が明らかに見込まれるのは「高齢者・外国人・低所得者」と言えます。

 特に健康だったり経済的な余裕がなかったりする高齢者は都市部を中心に増加していますが、持ち家志向の強い地方でも増加することは確実と言えます。

 また、すでに審議中となっている入国管理法改正案が今国会で成立すれば、非常に多くの外国人が定住者となることになります。

 

 セーフティーネット住宅と認定されるにはいくつかの要件がありますが、その中に居室の広さというものがあります。興味深いのはわざわざシェアハウスの基準が設けられている点です。そしてもう一つは、バリアフリーという要件が全くない点です。民間のアパートの多くは2階や3階建てで、エレベーターが設備されているケースはごく稀です。

 高齢者の方がシェアハウスに住むのでしょうか。年齢がネックになって住宅を確保しにくい高齢者の方が階段を上がって生活しなければならないようなアパートを借りるのでしょうか。共用部の階段に手すりがない場合もありますが、室内に手すりを付ける要件はあっても、共用廊下に手すりを付ける要件はありませんでした。

 

 本制度の粗探しをしたいわけではありません。そうではなく、現実的に活用できる可能性が高いのは低所得の方や外国人の方々で、彼らの住居を確保しやすくするための制度ではないかと考えてしまうのです。

 

 既に社会問題化している通り、空き家は800万戸以上あり、そのうちの半分以上が賃貸住宅の空き室です。一戸建ての空き家も賃貸住宅の空き室も、これから本格的に増加していくことは明白です。

 そうした社会に労働力として海外から何十万人もの外国人が入国することがほぼ決まりつつあります。

 

 当社のような不動産管理会社は、安定した賃貸経営をお手伝いすることが目的です。

 人の数としては外国人以外に増加する可能性はないので、今後は間違いなく外国人との共存共生の方法について知っていく必要があると考えています。

 文化や習慣が私たちとは異なる人たちにも快適に生活してもらうにはどういったルールが必要か、また予想されるリスクを最小限にするにはどうしたらいいか、課題は山積みです。

 

 不動産所有者の方に代わって、そうした問題の解決策を考える必要があると感じています。

 不動産会社のあり方も今後、激変するかもしれません。そう思った説明会でした。

 

当社にて施工させて頂いたリフォーム物件をご紹介させて頂きます。
こちらのお部屋は旧入居者が20年ほどご入居されておりました。築年数も40年が経過していたため、貸主様は取り壊しを検討していました。

オーナー様のご協力を頂き、ご入居者様のご希望通りのリフォームを行いました。
リフォーム費用に限りがあるため、フルリノベーションとはいきませんでしたが、ご入居者様にはご満足いただけるリフォームとなりました。

貸主様からすれば、取り壊してしまえば解体費用として100万円近い出費となる見込みでしたが、115万円のリフォームを行ったことで、毎月35,000円の収入を得ることができるようになりました。

リフォーム利回り36.5%の物件となりました。

入居者様も、ご自身で床材や壁紙を選んでいるため、お部屋に対する愛着が湧いて、長くお住い頂けそうです。

空室が急増しているこの時代、借主参加型のリフォームが選択肢の一つとなりそうです。

特に戸建の場合は借主様も定住志向が強いため、多少リフォームコストがかかったとしても、長期的に安定した賃料収入を期待することができます。

 6月28日にスルガ銀行の株主総会が行われたようです。

 29日の朝刊やネットニュースを見る限り、スルガ銀行が不正融資の諸悪で、融資を受けたアパートオーナーたちは被害者だ、というような構図で報じられていました。

 

 融資審査については厳正なチェックが行われなければならないでしょうから、不正があったこと自体は確かに悪いことだと思います。

 しかしアパートオーナーたちはさまざまな投資対象の中から不動産投資を選び、さらに複数の物件の中から新築のシェアハウスを購入する道を選択したはずです。決して誰かに強要されたわけではないはずです。

 本人の意思とは無関係に多額の借金を負わされたような報道がされていますが、融資契約前には月額返済額が分かっていたはずですし、融資契約後には毎月の返済額が記載された明細書が手元にあるはずです。

 

 もし上述の「はず」のうち、1つでもNOがあれば、購入していないでしょう。

 

 自ら都市部の新築女性限定シェアハウスを投資対象にして、月額返済額と融資期間を理解したうえで金銭消費貸借契約を締結し、不動産事業を開始したのです。月額の保証賃料が返済額を上回れば少なくとも損はないし安心だ、という判断で選択したのでしょう。

 

 私は決して、スルガ銀行を擁護しているわけではありませんし、アパート投資を行ったオーナーを非難しているわけでもありません。

 ただ、同行の融資を受けてアパートオーナーになった方の中には成功して大きな資産を築いている方も少なくない数いて、スルガ銀行の融資でアパートが買えて良かったと思っている方もいるにも関わらず、スルガ銀行が100%悪い、というのはフェアではないと思うのです。

 

 投資家はどんなに小さな投資額でも、その投資にどれだけのリスクが含まれていて、うまくいった場合はどれほどのリターンがあるのかを考えます。投資のリスクは自己責任だからです。

 

 そういう意味では、本当の意味で自己責任という概念が日本には定着していないと思います。

先日の日経新聞にこのような記事がありました。

私は普段、あまりテレビを見ないため、テレビのニュースでどのような報道がされているかはわかりません。きっとあまり報道されていないだろうと思います。

ときどきNHKスペシャルで資本主義や金融至上主義に対する特集が組まれる程度で、不動産投資や金融に関する話題は、一般の方々から縁遠いテーマなので、報道しても視聴者の関心が低いのだろうと思います。

 

しかし、いわゆる「かぼちゃの馬車」ショック以前からも、この記事のような噂を耳にすることが多くありました。

 

不動産仲介業者の担当者も金融機関の担当者も、どこかからの依頼や要請がなければ、わざわざ手の込んだ偽装工作は行わないでしょう。目標と称したノルマやサラリーマン投資家の方々の投資意欲などが複合的に絡まりあって、さまざまな抜け道が作られ、見抜かれてはまた作り、を繰り返したのでしょう。マイナス金利に頭を抱える融資先のない金融機関、貯蓄していても空前の低金利に知恵を絞る高所得層、好景気はオリンピックまで、というフレーズに焦燥感漂う現場の営業担当者たち。すべてが負のループのように思えます。

 

「フルローンで不動産投資ができます!」 「普通の主婦が不動産投資で総資産○○○○万円になれた方法」 みたいなセミナーのタイトルは、不動産や金融関連の雑誌に必ず紹介されています。

 

いつも思うのですが、

 

「全くお金を払わずに投資ができます!」 「元フリーターが語る!FXで○○○○万円稼ぎだしたウルトラテクニックを伝授します!」 みたいなタイトルのセミナーがあっても、ほとんどの人は怪しいと思うはずです。そんなにうまい話はない、と。

 

なのに、対象が不動産になると急に懐疑心が薄くなって、ビジネス感が強くなるのは何故なのでしょう。

 

かぼちゃの馬車に象徴される異様な錬金術は、本当は誰もがいずれ終わると思いながら携わっているという点で、バブル経済の崩壊やリーマン・ショックなどと同じように思います。

 

 本日は「ぐんまリノベーションまちづくりシンポジウム」に参加しました。

 参加した理由は、今、恐らく日本で一番有名な大家さんである青木純氏が講演を行う予定だったからです。

 

 私は青木さんという方は、賃貸不動産の業界にDIYやカスタマイズ賃貸という概念を定着させたパイオニアと言っても過言ではないと思っていますが、そんな彼の講演を前橋市内で聞けるとあってはぜひ行かねば! と思い、参加しました。

 ちなみにこのシンポジウムは群馬県主催でしたが、山本龍前橋市長も(立ち見で)参加されておりました。

 

 

※今回の講演は撮影可でした。

 

 画像を見ただけではどんな講演だったのかをイメージすることはできないと思いますが、非常に印象的なフレーズが多数ちりばめられており、わたしにとっては大変参考になるお話でした。

 

 特に印象的だったのは、

 

                   自分たちの街がつまらないのは、そこに住む自分たちのせい

 

という言葉でした。

 

 ○○が悪い、と自分以外の誰かのせいにしがちだが、それまでのあいだにそこに住む人たちが何もしてこなかったからそういう(魅力ない)街になった、という意味です。

 

 確かにその通りだと思います。

 

 青木さんがやっていることは、ご自身が先代から引継いだ集合住宅を、入居者から見て魅力のある住居にすることを出発点とし、そこから地域住民たちとのコミュニケーションが生まれ、結果的にそのエリアの魅力度を高めることです。

 だから、その場所にあるものは有効に活用するが、どこかから既に価値が定まっている何かを持ってくることはしません。

 地域で生まれ、地域で育つ、ということをベースに考えられているからです。

 

 わたしたちは、前橋にある資源を自分たちで(再)発見し、そこに現代的で普遍的な価値を自分たちで加えなければなりません。

 それは簡単なことではありませんが、一応、不動産会社の代表者として、そこにチャレンジしていきたいと思っています。

 2018年になり、不動産投資に関してマイナスなトピックスがいくつかありました。

 

 1つは、昨今の不動産投資熱の象徴的な存在でもあったシェアハウス物件を展開している不動産会社の賃料不払い問題です。

 不動産会社からシェアハウスの所有者に毎月一定の賃料を支払うサブリース契約が結ばれているようですが、その賃料が支払われなかったことがニュースになりました。

 

 わたしが注目したのは、都内を中心に展開している不動産会社がこのような事態に陥った点です。

 東京と神奈川はいずれも人口が増加しているエリアですが、そのエリアでもこのこのような事態に陥ってしまったのは、非常に危機感を覚えます。この企業のビジネスモデルに問題があったのかもしれませんが、それでも融資を行った金融機関があったという事実は、金融機関が収支計画に問題がないと判断したためでしょう。

 

 わたしはこの企業のシェアハウスを実際に見たことはないし、この企業のことを詳しく知っているわけでもないので、予測のようなことは言ええませんが、同じような状況に陥りそうな同業者は1社や2社ではないだろうと思います。

 

 間違いのないことは今後、一括借上げを行っている多くの不動産会社が、このような事態に陥るリスクを軽減する活動に力を注ぐ、ということです。

 サブリースの今後に注目です。

 

 2つ目は、不動産融資が減少したということです。

 これまで、アベノミクスによる「異次元緩和」によって大量の資金が市場に供給されてきました。いわゆる「黒田バズーカ」ですが、それによってバブル期を超える不動産融資額になりましたが、2016年の10月ごろから少しずつ金融機関の審査基準が厳しくなってきました。それにより、2017年の不動産融資額は6年ぶりに減少したとのことです。

 

 

 これは噂レベルですが、収益不動産を専門に扱う友人たちに言わせると、2018年3月ごろからさらに厳しくなるようです。

 そうなれば、賃貸物件の新築は減少するので「供給過剰」に対する対処としてはやむを得ないと思います。

 しかし、既に所有している方が資産を整理したいといっても金融機関が不動産融資に対してシビアになっているため、融資が得られないという状況も生まれています。

 

 なぜ、すでに存在している不動産への投資とこれから新築する不動産への投資が同じ目線で見られるのか、不思議です。

 中古の場合、これまでの実績があるため、将来のシュミレーションもしやすいというメリットがあります。例えば築20年の軽量鉄骨造2階建てのアパートに8世帯中4世帯(2LDK)が入居中で平均賃料が6万円の場合、少なくとも現在空いている居室が6万円以上で成約する可能性が低いことがわかります。また、築20年が経過しているため、今後の下落率やリフォームの時期や金額などもある程度は予測できます。

 しかし新築の場合、1件も成約していないですし、入居者の入れ替わりの際にどの程度賃料が下落するかもわかりません。さらに事業者は遊休地の活用を提案された方で、不動産のプロでも不動産投資の経験もない方がほとんどです。

 

 当然ですが、賃貸不動産経営は事業なので、経営の観点から考えなければ「倒産」してしまいます。土地があるからアパートを建てる、のではなく、ここにニーズがあるからアパートを建てる、でなければ経営は成り立ちません。

 

 そういう意味でわたしは、既存の収益用不動産の売買は活発だが、賃貸住宅の新築には審査が厳しい、というほうが不動産市場にとっては健全ではないかと思っています。

 

 皆様はどうお考えでしょうか。