英語は、ヘタに発音すべし!

これは大切なコツである。信じがたいだろうが、ヘタでなくてはならないくらいに考える。

人がびっくりするぐらいカナクギ調で話す、あるいはカタカナ英語で話すのだ。この方がpardon?と聴き返されない。

相手も一生懸命聴いてくれる。

わかりやすい例を上げれば、北朝鮮放送のアナウンサーのようなしゃべり方だ。

自信マンマンという姿勢が大事だ。妙なネイティブ的発音など百害あって一利ナシと知るべし。

昔、私自身外国のカジノでブラックジャックなどプレイしていたときのことだ。アラビア人などノンネイティブの他国の人たちのカナクギ発音に対しては、ディーラーがpardon? などとあまり聴き返さないのに、自分が何度か聴き返され不思議に思ったことがある。当時自分としては「英会話力」が発展途上であり、発音もだいぶ滑らかになってきたナ、と自負が出始めたころだった。他の日本人のヘタな発音が耳障りにも思えたりした頃だけに、あんなヒドイ発音の連中に劣るのか?と悔しく思った経験がある。こういった経験はその後も何度もあった。

そう、ヘタにFluentではダメ、ネイティブの人にはかえって通じない。

「あいまいなオン」は、誤解を招く中間の音になってしまう。こういったときこそ、カナクギ流にするとはっきり伝わる。そう悟って以来、あまりpardon? と聴かれなくなった。

ネイティブの発音なんか追求する意味がない誤った呪縛だ。

だから「発音から入るのは最大の愚」。恥ずかしくても間違っても、根性で話していけば自然と発音もカッコがついてくる。


むしろ、発音が悪いというメリットだってある。本当はもっとよくできるのにあえてひどくしているのではないかと思える英語人は多い。小澤征爾氏など、20年前のビデオよりもっとスゴイ発音になっている。世界的には彼は完全な英語人であろう。彼に楽団員や音楽研修生などが議論を吹っかけ、彼の英語での説明に皆理解し、Pardon?なんてシーンはない。

発音がFluentになるかは言語中枢の男女差や年齢差があるが、まず大人になってからネイティブっぽくなるなんてありえない。発音やアクセントは日本人英語そのものであっても、ちゃんと言いたいことを言え、交渉できる力が身につけばいいのだ。最後は中身だ。

私達が開発した「英語リトマステスト」のケースだが、帰国子女で発音が妙に英語的な娘さんがいて、リトマステストで採点したらとても聴き取り力が悪かった。英語として聴きとれているが内容が微妙なので誤る、というのではなく、全然できないのだ。どうせできないなら、かえって英語アクセントなんてカッコ悪い。

英語を、外見やフリから入ると、自分の聴き取り力を修正する機会を失う。

まずしゃべる→問い返される→言い直す(修正のルーチン)というサイクルは、言語の原点(=意思疎通・・コミュニケーション)だ。

みんな思いっきり、日本人英語で話そう!!