「ものづくり」と「ひとづくり」を応援する技術屋、KENです。
CAE解析の技術者というのは、一般にはマニアな業界なんですけど、数年前までは、、、
ちょっと異常ではないだろうか![]()
ってペースで、製造メーカーでは人が増え続けていた業界なんです。
その理由のひとつには、 「製品開発の中で、ひとつの工程として取り入れられたこと」 が挙げられるでしょう。
「ものづくり」によって生まれる製品では、いろんな性能を考えなくてはなりません。
身近で簡単な例を考えてみましたっ![]()
春の温かな日曜日の午後。
「日曜大工で棚をつくるぞーっ!!」 と、、、お父さんがガンバル![]()
そんな熱く燃えるお父さんを、子どもたちは冷ややかな目で (笑
「今から始めて、ちゃんと造れるのかなぁ。。。」
なんて考えていることも多いのでは!?
「ちゃんと」っていうのは、
1) どのくらいの大きさで、何を載せる棚を、どこに置くかを考えて、設計する。
2) 材料となる木材をムダ無く、適切な分量を購入する。
3) 完成した時に斜めになったりしないよう、木材を適切な寸法に切る。
4) 完成した時に外れちゃったりしないよう、釘やネジで組み立てる。
という、「ちゃんと」した作業が出来るの~?
っていう部分と、、、
○ 最終的に、設計通り、置く場所にピッタリの棚が出来るのか?
○ モノを載せた時に、重さで板が曲がってしまったり、最悪の場合は・・・壊れちゃったりしないのか?
○ そもそも、日曜の午後から始めて、作業が終わるのか~??
なんて、完成品が「ちゃんと」しているの~?
ってことが気になっている訳ですよね(笑
CAE解析っていうのは、特にこのような場合は構造解析ともいいますが、、、
後半戦の部分で一番、大切なところ・・・すなわち、せっかく造ったものだけど、使ってて壊れない??
という「性能」の部分を、実際に造る前にコンピュータ上で調べて置くっていう作業なんです。
でも、日曜大工でCAE解析なんてしませんよね~(笑
こんくらい板の厚みがあれば、大丈夫じゃないの?
とか、
ここに、もう1枚板を入れておけば、頑丈だよね~。
なんて、その場のカンとなんとなくで済ませてしまいます。
(↑KENがやるとしたらこんな感じ~。・・・技術屋としてアバウトなのだろうか(笑))
でも、これが売り物だったとしたら・・・
やっぱりちゃんと壊れないものを造らないとダメですよね![]()
じゃー、絶対に壊れないくらいに頑丈にしておけば良いかって言うと、そうでも無くて・・・
持ち運びできるくらいに軽い方が良いよね~。
とか、
材料が少ない方が安く造れるよね~。
とか、
いろいろなことが、「ちょうど良く」なるようにしなきゃいけません。
そんな時にCAE解析を使えば、いま考えている棚が、どのくらいの荷物を載せることが出来るのか?
経験やカンよりもしっかり予測できるという訳です。
製造メーカーでCAE解析を実施する技術屋さんが増え続けた理由は、
『 しっかりと性能が満足したものを、できるだけ失敗しないで開発したい!! 』
という願いから、「製品開発の中で、ひとつの工程として取り入れ」たんですね![]()
しかもここには、ひとつの思惑があります。
CAE解析を用いる前っていうのは、しっかり性能を考えていなかったのか?
っていうと、、、そういう訳ではありません。
実際に試作品を造ってみて、大丈夫かどうか、何度も実験していたんです。(←まあ、当然ですが・・・)
でも、大丈夫じゃなかったら、造り直し・・・
造り直しって、けっこうお金がかかるんです~。
だから、CAE解析で、実際に造る前に性能をしっかり予測しておけば・・・
いままで、造り直していた分のお金が浮くかも~♪
という商売上の理由が、思惑として働いていたんです。
だから、、、
どんどんそこに投資をする。 造り直しがなければ、儲かるはずだから!!!
CAE技術者もどんどん採用していきます~。 あとで儲かるはずだから!!!
そんなわけで、あっという間にCAE技術者の人口は増えてしまったのでした。
これが現在、難しい問題に発展してしまったのではないかなあ。。。
ながながの投稿でしたが・・・つづく(笑
KEN
