頂上でふらふらになりながら山小屋も閉鎖されていたので岩の上に座り20分程休憩して下山しはじめました。本来ならお鉢巡りと言って火口の周りを一周したいと思っていましたが何も見えないので断念しました。


下山はスピードがあがり登山用のステッキを二本使ってうまくバランスをとりながら降りていかないと転んでしまいそうでした。

八合目五尺にある山小屋に着き頂上まで行った事を報告しながらスタッフと冗談をいいながら普段の富士山の話や最盛期の混雑の様子などを聞きました。

山小屋を出発する時に閉鎖されているはずの下山道が開通したと聞き、崖のような所を下るよりは楽で安全なのと今年最初の下山道使用者になれる体験ができると思い下山道を使用することにしました。


下山道に入ると日光のいろは坂の下りのようにただ単調に左右に行ったり来たりの繰り返しで、しかも小石の火山灰の上なので足のブレーキもさほど効かず二本のステッキを頼りに単調さを苦にしながらひたすら下りました、気がつくとこの行程で初めて雨がやんでいて時より晴れ間から裾野が見えて少し富士山らしい一面をみました。
登りの時は違う足の筋肉を使うので下りは下りで辛いのですが標高が下がる事による楽さと雨があがったことでスイスイ下り午後5時に登山道入り口の車まで到着しました。


登りに七時間半、下りが三時間、頂上での休憩を入れると計11時間の行程でした。
去年湘南国際マラソン30kmの部に出場してなんとか完走しましたが今回の登山も同じぐらい辛くてどちらも趣味にしたくないと感じています。一緒に行った仲間はやはり御来光をみたいらしく次回の計画を立てていますが………



もしまた登るようならご報告いたします


遠藤雄一郎
七合目から登ること三時間、八合目の山小屋群が視界に入ってきました。

心身ともに疲れそれなりの装備をしていたのにもかかわらずインナーまでずぶ濡れになっていたので兎に角休憩が必要でした。

山小屋群の最初の山小屋に休憩したいと申し出ると宿泊だけ受け入れているらしくかなり嫌な顔をされましたが僕等の姿と外の天候を見て軒先だけなら入っていいことになり立ちながら一杯400円のインスタントコーヒーを売りつけられました。

大した休憩にもならず先にある山小屋を目指して出発し八合目五尺にある山小屋に入りました。

そこではゆっくり荷物を下ろし、やはり一杯400円の味噌汁を飲み着替えを持ってる人は着替えて(ちなみに僕は着替えは車に置いてきてしまいました)寒さ対策にカッパの下にダウンジャケットを着込んで山頂を目指して出発しました、山小屋のスタッフがニヤニヤしながらよくこんな天候で山頂を目指すな~って送り出してくれました。


一向に良くならない天候と疲労に酸素の薄さが加わって一番後ろを登っていた僕は誰かギブアップして下山してくれないかなんてことばかり考えてひたすら前の三人に付いて行きました。

先頭からの伝言でもうすぐ山頂だと言われましたが僕をはげますために適当な事を言ってるんだと思い、その気持ちが嬉しく頑張る気になった途端なんと頂上に到着しました。

一応石碑に富士山頂上みたいなものと鳥居と浅間神社があったのですが勿論山小屋は閉鎖されていて、人っ子一人いないうえに周りは真っ白で景色もなんにも見えず全く実感も感動も達成感もありませんでした。


続く
6時から登り始めて8時過ぎぐらいに七合目の山小屋に到着して小休止をとることにしました。
山小屋のスタッフに「今日は八合目までしか行けないですよね?」って聞くと「頂上まで行ける」とのことでした。

標高2300mあたりにあり寒さと雨の影響で皆ぐったりしてワカメうどんを食べながらこの先について相談していました。
山頂までの目安として八合目まで三時間、その先頂上までが一時間半と案内に書いてあり天候の悪さと寒さに不安を感じながら頂上を目指すことにしました。


一向におさまらない風雨の中、9時に山小屋を出発し、まずは八合目を目指しました。
下山してくるすれ違う人に頂上まで行ったか聞くとみなさん八合目であまりの天候の悪さに引き返してきたと答えていたのでどんな天気なのか不安がまた増しました、さらに初めて頂上に行った方のお話が聞けたのですが「日本橋から5日間かけて歩いて来たから頂上まで行ったが最後は這いつくばって行かないと行けなかった」とのことで、それこそこの先は罰ゲームのような世界しかないと後悔の念にかられていました。


雹が降っているのではないかと感じるぐらい体に当たると痛い豪雨の中、たまに突風が吹き体ごともってかれそうになるのを踏ん張ってこらえながら崖のような登りをひたすら登り続け、気がつけば軽い頭痛やめまいを感じ高山病になるのではないかと必死に酸素を吸いながら腹式呼吸を心掛けてみんなに遅れないように付いていきました。


続く