今年は年明けから、暗号通貨の取引所コインチェックによるネムの流出事件がありましたね。立て続けに、イタリアの取引所でも暗号通貨の流出が発生しました。

 

セキュリティはどうなっているのか、と怒りがわいてきます。コインチェックは全額返金するらしいですが、約580億円相当の暗号通貨をどのように返していくのでしょうか。

 

コインチェック社は営業停止状態であり、暗号通貨の取り出しさえできない状況です。被害者の会がいくつもあり、訴訟を起こしています。

 

この大事件は、日本のみならず世界中に影響を及ぼしています。事件に影響したのか確証はありませんが、国であればフィリピンが暗号通貨への見解を発表、企業であればFacebookが暗号通貨関連の広告の禁止を発表しました。

 

いわばコインチェック・ショックと名付けてもいいかもしれません。

 

これから暗号通貨の問題を洗い出すべく、暗号通貨にまつわる事件をわかりやすくまとめます。この記事を読めば、どのように自分の暗号通貨を守ったらいいのか分かります。

 

2014年マウントゴックス社の暗号通貨が消失

 

この年にビットコインの取引所として成長したマウントゴックスがハッキング被害に遭いました。当時の価格で約500億円のビットコインを流出させてしまいました。顧客が預けていたお金を返金するために、負債が増加し、債務超過に陥りました。最終的に、経営が破綻し、東京地裁に民事再生法の申請を行いました。

 

犯人は、元社長のマルク・カルプレスが自身の口座残高の水増し容疑で逮捕され、さらに顧客からの預金を着服したとして業務上横領の疑いで再逮捕されたのです。

 

マルク・カルプレス被告は無実を主張していました。

 

2018年コインチェック社の暗号通貨が流出

 

年明け1月に、取引所のコインチェック社が580億円相当のネムを流出させました。犯人は北朝鮮のハッカーと指摘する声もありますが、犯人の断定はされていません。

 

20183月時点では、コインチェック社は営業停止中です。ネム以外の暗号通貨も取り出しや売買ができない状況下にあります。コインチェック社に暗号通貨を預けていた顧客は被害者の会を立ち上げ、暗号通貨の取り出しと売買できなかった期間に稼げただろうお金を求め、訴訟を起こしています。

 

現在、暗号通貨の取引所には、取引所業登録した会社と、取引所みなし業者の2種類があります。みなし業者は取引所が登録制になった時点で取引所を運営していた会社で、まだ取引所業をやる認可を正式に受けていない会社です。

 

これからみなし業者へは内部調査が始まります。法改正が行われ、セキュリティが甘いみなし業者が撲滅されるのを祈るばかりです。

 

コインチェック社のネム流出事件後に、イタリアでも取引所から暗号通貨が流出する事件が発生しました。業務停止となり、原因究明と返金方法を模索しているようです。

 

日本の2つの事例から、暗号通貨は手持ちで保管するのがベスト

 

毎日のように取引する人は面倒かもしれませんが、暗号通貨は取引所ではなく、自分の口座(ウォレット)に保管するか、USB状のハードウォレットと呼ばれる端末に保管するのがベストでしょう。

 

ハードウォレットはインターネットに繋がれていない端末に暗号通貨の情報を保管するので、盗まれる可能性がかぎりなく低いです。

 

海外で発生した凶悪な暗号通貨事件

 

ロシアの首都モスクワで、とある暗号通貨投資家が何者かに襲われて、約1億円の暗号通貨を奪われました。襲われた男性は徒歩で移動中に暴漢グループに引き留められ、ビットコインを送金するように要求されました。男性がこれを拒否すると、ナイフで顔面をめった切りにされました。やむなく1億円もあるビットコインを送金するしかありませんでした。

 

インターネット上でハッキングされ、盗まれるだけではなく、物理的に奪おうとする人もいるようです。SNS等で無暗に個人情報を広げないようにしましょう。暗号通貨を奪おうと画策している人が襲ってくるかもしれません。