黄金のアンコールのブログ

今日の静岡新聞の夕刊の記事。薬学部生の就職活動が順調だという記事が出ていた。4年制から6年生に移行したために、最後の4年制卒業生が卒業したのが2009年3月、最初の6年制の卒業が2012年3月だったので、まるまる2年間は薬学部の卒業生が居なかったのが原因です。


他の学部の学生からみたら、うらやましい限りだとは思うが、この事実には裏があるのです。


というか、この事実をみて、今の高校生が安易に薬学部へ進学するのを危ぶみます。現在の日本では、必要な新卒薬剤師の人数は、7000人程度だと言われています。それが、まるまる2年、新卒の薬剤師がほとんど誕生しなかったから、現在の状況があるわけで、これが将来も続くわけではありません。


今の高校生が薬学部に入って卒業する頃、あるいはそれ以後の求人状態はどうなっているかというと、薬剤師が余剰になるのです!


10年前後前から、私立の新設薬科大学が増えたので年間の卒業生は1万人以上、現実に、今年の薬剤師国家試験合格者は1万人を越えています。


将来的には、求人が7000人程度なのに対し、新卒薬剤師は毎年1万人以上という状況になります。


当然、就職できない薬剤師も出てきます。6年間、高度な専門教育を受けた後ですよ、あなた。

4年制の時代よりも、資格があるので就職先は限定されるので、最悪、薬剤師はワーキング・プアになる可能性があります。


しかも、これは、新卒薬剤師だけの問題ではありません。現在は、薬剤師は引く手あまたでパートで労働しても時間給は他と比べてとんでもなく高いですが、人が余ってくれば薬剤師の賃金も安くならざるを得ませんし、今は就職できたとしても能力の劣る薬剤師は仕事からあぶれてはじき出される、というのが将来の現実です。バブル以降、調剤主体の薬剤師は、かなり恵まれていました。その恵まれた環境に胡座をかいて安寧な毎日を送り、努力や勉強をしていない薬剤師は、近い将来、仕事が無くなる可能性もあるのです。


では、どうしたらいいのか?資格以外にプラスアルファの能力や専門知識を身に着けて、将来必ず訪れる厳しい時代を乗り切るしかないのです。


昨日の暴風雨は凄かったので、桜は散ってしまったかなと思ったのですが、ご覧のように9分咲きです。この公園の桜は、ここ数日が見ごろだと思います。
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3/30の写真と同じ桜の木の枝の写真です。この公園の桜は、もう七分咲きくらいになりました。