出会い
人生はどんな人と出会うかで形が変わってきます。出会いは運命であり必然である、という考え方があり、私も一時そのようなスピリチュアルな考え方にはまっていた時期があります。現在は、出会いも含め人生は確率である、と思っています。
さて、医師としてどう生きるかは相場があります。大きく分けて三つあり、大学などのアカデミックポジションといわれる研究職、病院で生涯仕事をする勤務医、そして開業医です。他にも多彩な仕事が選べるのが医師です。
私は、将来地元に帰るという約束をして故郷を離れました。跡取りとしての親の期待があり、最後にはこれに応えなくてはいけないとの責任を感じていました。一方で個人としての選択の自由、権利も意識していました。やりたいことをやりたい、やりたいように生きたいという本質的な欲求です。
すでに故郷を離れていて、今度はどうやって故郷に戻るか。そこに仕事のやりがいがあるのか。家族はどうなる。すでに私は県職(公務員)と結婚しており、彼女も一生仕事をしたいとの希望を持っていました。上記三種類の中から、一人故郷に単身赴任して開業する、というあたりに妥協点を設定しました。
そんな時、私に特別養護老人ホーム開設の概要を教えてくれる人がいました。