今この瞬間、辛い思いをしている人の参考になればと思い、衝撃に直面したときの対処法を書き留めたい。
今回、私が被ったことは
□一番近い存在だった人からの裏切り。
□不倫詐欺をし、戸籍謄本を詐称した人を法的に裁くことができず、被害者が諦めるしかない社会。
私はこの苦難をどういうふうにもがき、どうやって元の自分に戻っていったのか。
占いによって、一人では乗り越えられない時間を耐え抜いた
■経験談
不倫発覚からしばらくは、辛い現実が頭の中を巡り、一人で過ごすことが堪えられなかった。
友人を四六時中、拘束するわけにもいかない。
そして、混乱状態が続いて、自分ひとりの頭で事態を整理することがまったく出来なかった。自分でも不思議なほど。
相手の心境はどうなのか、自分はどうしたいか、自分はどう行動すべきか。
地に足がついていなくて、本当の自分ではない感覚。
これは数か月ほど続いていたと思う。(これについては心理学的な見解を後述する)
それで、電話占いに長時間費やすこととなった。
占い師と話していると会話に集中するから、かなり気が紛れた。
でも、電話が終わっても心が満たされなかったときは、また別の占い師にかけていた。
私が話した占い師はざっと40人ほど。長いときは5時間も。
その人たちと話したことをすべてメモに取り、電話が終わった後はそれを読み続ける。
そんな日々が長らく続いた。
もともと占いは、内容に耳を貸すのではなくその瞬間に話し相手がほしいときに利用するもの、という考えは持っていた。
それなのに、精神が弱っているからやはりそれらしい内容を言われるとのめり込んでしまう。
占い師には色んな人がいて、本当に色んなことを言われた。
多くの占い師が言ったことがおそらく真実だろうと自分なりに統計をとっていた。
ただ、占い師に言われた大抵の言葉は、リアルの友人が私の話を聞いてすぐさま、簡潔に、無料で、私に言ってくれた言葉と同じだった。
占い自体を否定するつもりはない。相談者の悩みを和らげようとすると、占いというより相談相手となる側面が強くなるのだろう。
占い生活が一か月経った頃、ある占い師から早く相手に直接連絡をとったほうがいいと言われた。
非現実的な行動を考えるのに疲れてしまい、色んな人の色んな言葉に振り回されるのが嫌になっていた。
単純にやり過ぎたのだろう。
これがきっかけで、占いへの依存が落ち着いていった。
ちなみに、心無い占い師もいるので弱っているときこそ注意が必要。
不倫発覚の当日に彼の家に突撃したことを伝えたら、私を犯罪者呼ばわりしてきた。
ちゃんと後悔の念を感じれば大丈夫と言われ、私は弱っていたからそのように努めたが、もちろん犯罪行為ではない。
占い依存が落ち着いたら、自分の気持ちを少しずつ感じ取れるようになっていた気がする。
言うなれば、戦争で大きな痛手を負い、戦禍を逃れて普通の世界にやっと戻ってきて自分の痛みを感じられるようになったような。
■伝えたいこと
混乱状態にいるときは特に、自分の行動には少し慎重になりたい。
あとで振り返ったときに、「自分を守る行動が出来ているかどうか」の視点を持つこと。
占いにいくというのも当然ひとつの行動である。占いには時間とお金がかかる。
その場をしのぐためというのであれば、被害者相談窓口にいくのをお勧めする。
占いより責任が伴うし、確実に寄り添って、回復まで支えてくれるはず。
なにより、自分が腑に落ちる結論を出せる可能性が高いと思っている。
自分で考えを整理できないというのであれば、リアルの友人に相談すること。
出来るだけ精神的に自立していて大人な考えができる人を見つけること。
誰にも話さないとか、仲の良い人にしか話さない、というのは怖いものがある。
書籍から、人間の感情を体系的に知る
■経験談
慰謝料請求をしている中で、強い憤りが止まらなかった局面があった。
私は、怒りの対処法を知ろうとして、書籍を手に取った。
体系的に脳の仕組みを理解し、専門家が推奨する行動をとってみようと。
古い書籍だったが、怒りのメカニズムや対処法が書かれていた。
怒りは二種類ある。
日常的な怒りは、いわゆるアンガーコントロールが対処法となりえるようなもので、数秒経つとピークが過ぎ去る。
もう一方は、自尊心や名誉が傷つけられた怒り。
「怒りの対処法」とは
□考え続けてしまう怒りの思考を中断させるためには、テレビ、映画、読書など。なるべく明るい気持ちになれるものを。
□深呼吸やストレッチは生理学的に効果あり。
逆に、怒りの発散は功を奏さないものだそう。
泣きたいだけ泣く、ノートに書きだす、という行為はその感情を繰り返し味わうことになる。
そして、怒り以外の抑うつ的な悩みの対処法とは
□気分を立て直すためには、小さなことをやり遂げる経験を積み重ねる。ずっと出来ていなかった家事や、自分の見た目を良くすることなど。
□ボランティアに取り組む。他者を助けることで自分から意識を逸らせることは非常に効果的だという。
■伝えたいこと
この対処法を少し生活に取り入れてみた。
これらが怒りのスイッチを切ってくれると期待するものではないが、
楽になるのを少し早めてくれた気もする。
また、別の書籍では、人間の感情は維持できても一年であることが証明されているという。
時間が解決してくれる、という言葉は、当時の私は聞きたくない言葉だった。
現実が解決していないのに感情だけ解決させるものかと思っていた。
ただ、感情というのは脳の化学物質に作用されるものなのだが、それは一年も居座ってくれないらしい。
なので、どん底に突き落とされても、いつか自然と軽くなって浮いてくる。
思考が変われば世界の見方が変わる。要は、楽になる。
その道の書籍や専門家の知識を得て、体系的にアプローチするというのはお勧めの対処法だと思う。
<続く>