■あらすじ
人里離れた森の中に移り住んだ耳の聞こえないライター。ある日、覆面をした殺人鬼が窓の外に現れ、命をかけて立ち向かうことに…。(Netflixより)
■ネタバレ
*作家マディーは、13歳の時に罹患した髄膜炎の影響で聴力と発声を失った。無音の暮らしだが、頭の中では声が聞こえる。その声に耳を傾け、物事をシミュレーションして先読みしたりする。小説家らしく、先の展開を何パターンも考えるのだ。一緒に住む猫の名前はビッチ。
*人里離れた森の近くに住むマディー。ある夜、マスクを被った男に追われた友人サラが、窓越しに助けを求めてくるが気付かない。サラは無残に刺殺される。犯人は、マディーが聞えないのだと察する。
*自分の携帯電話から、今現在の自分の画像がパソコンに送信されてくる。いつの間にか携帯電話を奪われたのだ。そして窓越しにマスク姿の犯人と対峙。相手が窓を開けようとするので、鍵を閉めて回る。犯人は電気やネット回線を切断、更に車のタイヤをパンクさせる。
*窓に口紅で『誰にも言わない、顔も見てない』と書くが、犯人は自らマスクを脱ぐ。唇を読ませ『死んだ方がマシだと思わせてから殺す』と告げる犯人。
*部屋の1室に立て籠もっていると、犯人がサラの遺体を担いでやって来る。故人の腕で窓を叩いて、面白がる犯人。
*サラは携帯を持っている筈だ。車のリモコンキーで音を鳴らして犯人の気を逸らせ、サラの遺体を探るが見付けられない。マディーの動きに気付いた犯人が駆け戻る。犯人が開いた窓に腕を差し入れたところを、ハンマーで殴って撃退。
*隙を突いて外へ出るが、矢で狙われてまた屋内へ。屋根からライトを投げておいて反対側へ逃げようとすると、勘付かれて矢で足を射られる。もう1本放たれ、犯人がマディーの生死を確認しようと屋根へ近付いたところを殴り付ける。クロスボウを奪い、屋内へ戻る。
*傷の手当てをしていると、ボウガンの矢に数字が刻まれていることに気付く。犠牲者の数なのか。ボウガンに矢を番えようと悪戦苦闘するマディー。その様子を窓越しに見ている犯人。
*そんな中、サラを捜して彼女の恋人ジョンがやって来る。「武器を捨てろ」と叫んで威嚇する犯人。保安官補と名乗り「通報で駆け付けたら男が飛び出してきて、殴られて気絶した。意識を取り戻したら、銃や無線を奪われていた」と説明する。
*犯人はジョンの携帯を借りて、応援要請の振りをする。携帯を返す時にサラのアクセサリーが落ちて、状況を察知するジョン。密かに掴んだ石で殴ろうとするが、マディーがジョンに気付いて窓を叩く。ジョンの注意が逸れて、喉をナイフで刺されてしまう。それでもジョンは犯人の首を締め上げるが、やがて力尽きる。
*2人が揉み合っている最中に脱出しようとするマディーだが、その結末は[追い付かれてブロックで頭を叩き潰される]と言う無残なものだった。それはシミュレーションで見た未来だ。他の可能性をシミュレートするが、どう逃げても捕まり殺されてしまう。犯人が予想しない結末は、相手を殺すことだけ。
*家へ戻って来た猫を犯人が手に掛けようとした時、マディーが矢を放つ。矢は肩付近に命中。家へ戻ろうとするとドアに腕を挟まれ、踏まれて指を折られる。『やりなさい、臆病者』と自分の血で窓ガラスに書くマディー。パソコンに犯人の特徴や、家族へのメッセージを入力。『最後まで戦った』と書き記す。
*犯人が遂に、窓を割り侵入。バスルームで籠城していると、背後から犯人が、聞こえないマディーへと話し掛ける。「俺を待ち構えてるつもりか?あんたの悲鳴を聞きたい」その吐き出された息を察知して、マディーがナイフで刺す。
*キッチンまで逃れて倒れ込んでいると、犯人が接近。殺虫剤を浴びせて、報知器の音と光で撹乱する。揉み合いになって、最後はワインのコルク抜きで喉を突き刺す。携帯電話を取り戻して通報すると、やがて警察車両が接近するのが見える。
■雑感・メモ等
*映画『サイレンス(2016)』
*動画配信サービスにて鑑賞
*マイク・フラナガン監督によるスリラー
*Netflixで限定配信されていたけど、現在は配信されていない模様。Netflix限定配信の作品の中では割と見易かった印象。フラナガン監督の妻ケイト・シーゲルが主演。インドでリメイクもされたとか。
*主人公に対する犯人の舐め具合が酷いけど、だからこそ成立している気も。小説家らしく幾つもの展開を先読みするのはちょっと楽しい。(窓を叩く前にシミュレートしていれば、ジョンは助かったかもしれないが。)