■あらすじ
アレックスは、幼い頃に母が死んでから、ひとりで祖母の世話をしながら暮らしていた。だが、体の不自由な祖母は、事あるごとにアレックスに当たり散らすようになっていた。そんな中、アレックスは友人のマイルズと屋根裏部屋で厳重に梱包された古い箱を見つける。箱を開けてみると、そこには「ミッドナイト・ゲーム」の道具一式が入っていた。そのゲームは、「ミッドナイトマン」を呼び出し、制限時間まで逃げ続けることができるか、というものだった。そして、祖母が過去にこのゲームをした形跡が残っていた。アレックスたちは、ふざけ半分で「ミッドナイト・ゲーム」を始めてみるが、そこから不可解な出来事が起こり始める…。(メーカーサイトより)
■ネタバレ
*1953年、郊外の屋敷に住む少女アナ・ラスターは友人達と[ミッドナイトゲーム]をしていた。制限時間の深夜3時33分まで逃げ切れたら自分達の勝ち。鬼ごっこのようだが、鬼の役は[ミッドナイトマン]と言う人ならざる存在だ。既に数人が命を落とし、怯えたメアリーは安全な円の外へ出てしまう。鬼に捕まり、血塗れになるメアリー。ミッドナイトマンが、血を吐き出す彼女の頭部を掌の上で揺らす。
*堪らず塩で描いた円から飛び出すマックス。アナもそれに続く。照明を消した屋敷内を逃げ惑う2人。壁の一面が多量の時計で埋め尽くされた部屋で、全ての針が3時30分を示す。制限時間までもう数分だ。ミッドナイトマンは煙状になって移動して、アナ達に接近する。家の外へ逃げ出したマックスが、アナも来るようにと誘う。しかしそれはルール違反だ。アナが「家から出たら殺されるわ」と必死に止めるが手遅れだった。煙状のミッドナイトマンが覆い被さると、マックスの身体が破裂して霧状に四散する。庭に降り積もった雪が、血で赤く染まる。
*現在、年老いたが相変わらず同じ屋敷に住んでいるアナ。孫のアレックス・ラスターが大学を休学し、病床のアナの世話をしている。祖母は一言喋る度に別人のように態度を変えるが、アレックスは慣れたもので気にする様子もない。彼女の幼馴染みマイルズが電話を掛けてきて、夜10時頃に来訪する事になる。アレックスは彼の要望通り、玄関を開錠しておく。
*祖母は大事にしていた薔薇の温室を気に掛けている。今は荒れ果てて、配管から水漏れしている状態だ。取り敢えず滴る水の下にバケツを置いておく。時計の部屋では狂った針を合わせる。次いでアレックスは屋根裏部屋へ。幼少期には立ち入る事を決して許されなかった場所だ。祖母に「銀製の手鏡を捜して欲しい」と頼まれたのだが、ここに置かれたトランクに仕舞われているらしい。
*トランクから手鏡を見付けるアレックス。他にも古い拳銃やナイフ、麻紐で封じられた小箱が入っている。手鏡を覗き込もうとすると、背後から肩を掴まれる。驚いて振り返るとマイルズだった。彼は「ケリーも呼ぼう」と提案する。アレックスが難色を示すとマイルズは「[残虐な遊び]は卒業した筈だ」と言う。
*2人は紐を解いて小箱を開けてみる。中に入っていたのはロウソク・塩・縫い針・鉛筆…そして名前が書かれた紙片。名前の横には赤い染みがあり、どうやら血液らしい。祖母アナとその兄弟マックス、友人らしきメアリー他数人の名前が連なっている。それぞれの写真もあり、裏には名前と年齢が書かれている。マックスが10歳・メアリーが9歳の頃のものらしい。更に[怖いもの]についても記載がある。マックスは蜘蛛・メアリーは暗い場所を恐れていた。祖母の写真はない。
*屋根裏部屋に絶叫が響く。「何て事を、ゲームを開けてしまった」それは眠っている筈の祖母の悲鳴だった。2人が驚いて反応出来ずにいると、祖母はそのまま卒倒。深夜だが主治医のハーディングが、助手のアレンを伴って往診してくれる。「自宅でも動き回るのは危険だ、寝室に鍵を掛けた方が良い」と助言するハーディング。彼の事務所直通の電話番号も書き残してくれる。アレンも親身な態度で「あなたは恵まれた方だ、私の息子にお孫さんを見習って欲しい」と祖母に話し掛けている。
*医師達が帰って落ち着いてみると、祖母の[ゲーム]に対する怯えた様子が気に掛かる。アレックスとマイルズは再び屋根裏部屋へ。改めて小箱の中を確認すると[ミッドナイトゲーム]のルールがタイプされた紙がある。それは[ミッドナイトマン]を家に招き寄せるゲームらしい。
*先ずは紙に自分の名前を書く。縫い針で指を刺して、名前の横に血を一滴。ロウソクを灯して、家の照明を消す。名前を書いた紙を、表玄関のドアに貼り付ける。玄関のドアは木製に限る。真夜中丁度、鐘が鳴り止む前にドアを22回叩く。一旦外へ出てロウソクを吹き消し、屋内に戻ってロウソクを点け直す。これでミッドナイトマンは家の中。3時33分まで逃げ続けろ。
*紙にはそんなルールが記されている。しかし下部が破れていて、これで全部ではないようだ。分かる部分までゲームを実行し、また屋根裏部屋で小箱を調べてみる事にする2人。祖母が起きてしまったのか唄声が聞こえ、アレックスはロウソクを手に確認に向かう。しかしベッドには姿がなく、バスルームを覗いても空っぽだ。バスルームの外では祖母が忍び寄り、アレックスが暖炉の上に置いたロウソクを吹き消す。
*屋根裏部屋で1人になったマイルズは、手帳に挟まった紙の切れ端を発見。失われていた部分を読んでみると『ロウソクが消えたら10秒以内に火を灯す。失敗したら塩の円の中で身を守る。ルールを破ると、ミッドナイトマンが恐怖を現実にする』と書かれている。
*祖母がアレックスのロウソクを消して10秒経過すると、バスルームのドアが閉まって開かなくなる。バスタブから霧状の人影が立ち上がり、黒いフードを被った男の姿になる。ミッドナイトマンだ。怪物は『お前を待っていた、お前は何を恐れる?』とアレックスに問い掛ける。信じ難い状況に悲鳴しか出せないアレックスの心を読み取り、ミッドナイトマンが言う。『[血の海]だな』
*バスタブが血で満たされ、そこから這い出すアレックス。血に塗れ血を吐き出し、嗚咽しているとマイルズが駆け付ける。彼に「アレックス、もう終わった。安心して」と呼び掛けられると、実際には何も異変が起こっていないと分かる。身体もバスルームも汚れておらず、乾いた状態だ。しかし完全な幻覚とも言い難い。先刻はマイルズも、血塗れのアレックスを見ていたようだ。
*マイルズはアレックスを塩の円で囲むと、暖炉から彼女のロウソクを運んで火を点け直す。狼狽しているアレックスに、状況を説明するマイルズ。残りのルールを見付けた彼は、試しにロウソクを消してみたのだ。屋根裏部屋に置かれたマネキンが独りでに移動して、怯えている内にミッドナイトマンが現れた。怪物は『お前は何を恐れる?』と訊いたが、返事は必要ない。『[痛み]を恐れるのか』マイルズは頭を掴まれ歪められ、眼球を抉り出されそうになった。
*その時、アレックスのロウソクが消えたらしい。ミッドナイトマンは標的をアレックスに変えて、マイルズの前から姿を消した。ロウソクを吹き消されたとは知らないアレックスは祖母を心配するが、マイルズは「ゲームに参加してないから多分大丈夫だ」と言う。
*まだ現実とは受け容れ難いアレックス。そこへケリーがやって来る。ゲームを始める前にマイルズが呼んでいたのだ。2人の様子を訝って、ゲームの件を聞き出すケリー。2人は事前に知らなかったが、彼女は「インターネットの都市伝説系サイトで読んだの、ミッドナイトマンについて知ってるわ」と言う。その時周囲の温度が下がり、何かの気配がして2人のロウソクが消える。「奴が接近すると、ロウソクが消えるのよ」とケリーが言う。
*それは紙には記載がなかった情報だ。敵について多少の知識があるケリーは「私の協力が必要ね」と、ドアの紙片に名前を書き足してゲームに参加する。それぞれのロウソクを手に、屋敷内を移動する3人。薔薇の温室で、母の死について語り始めるアレックス。表向きの死因は祖母の作り話が信じられているが、実際には母はアレックスの目の前で首を吊って自殺したのだ。「ママもゲームを見付けて、負けてしまったのかも」
*祖母は全て知っていたのではないか。母が死んだ時は冷静で、寧ろ喜んでいるかのように見えた。いつもあの銀製の手鏡を覗き込んでいた祖母。自分自身の姿ではなく、他のものを捜していたのかもしれない。アレックスが鏡を介して周囲を見てみると、温室の一画にミッドナイトマンが居る事が分かる。
*怪物に接近されて、3人のロウソクが消える。マイルズが3つのロウソクに順に火を点ける。ここに留まらず移動する必要があるが、制限時間まではそう長くない。「屋根裏部屋に大きな塩の円を作って、その中で待とう」と提案するケリー。試す価値はあるかもしれない。しかしその時、配管から水が滴り落ちてケリーのロウソクを消してしまう。
*点け直そうにもロウソクの芯が濡れている。再点火は諦めて、塩で円を描く。不安そうなケリーを宥めて、2人は新しいロウソクを探しにダイニングへ。途中でマイルズに「私はどうなっても良い、貴方は助けたい」と伝えるアレックス。マイルズも「ずっと君を想ってた」と告白する。キスを交わす2人。
*最初は怯えていたが、アレックスは「ゲームの箱を消滅させたい」と言う。「どうやって?おばあさんのと同じ箱が、世界に何千個もあるかもしれない」「うちの箱だけでも」その頃、温室のケリーは不安を募らせていた。強がって「あんたなんか怖くないわ、架空の存在よ。実在したとしても私は守られてる」と闇の中で呟く。すると『恐れるべきだ』と声がして、ミッドナイトマンが現れる。
*ミッドナイトマンは塩に守られているケリーに近付き、配管からの水滴が溜まったバケツに穴を開ける。水が一筋、ケリーへと向かう。塩の円が一部でも流されればケリーはもう安全ではない。彼女は傍にあったプランターを掴んで、土を塩の手前に撒く。水を堰き止めるのだ。勝ち誇るケリーだったが、ミッドナイトマンは大量の水を口から吐き出す。土諸共、塩が押し流される。
*茫然としていると、ケリーの前にウサギ男が現れる。頭部がウサギ、ヒトの身体で黒いスーツ姿。それが彼女の恐怖の対象だ。ケリーは以前[残虐な遊び]で、飼っていたウサギを殺したのだ。「お前は私の喉を切り裂いた。次はお前がナイフの痛みを味わえ」ウサギ男がケリーに迫る。身体が自由に動かない。勿論そんな事は望んでいないのに、握っていたナイフで自分の喉を切り裂くケリー。ミッドナイトマンが肩を掴み『まだ死なせない』と言う。気が付けば無傷で生きている。しかし先刻の出来事が単なる幻覚には思えない。
*一方ケリーのためにロウソクを探すアレックスとマイルズだったが、祖母が隠してしまったのか何処にも見当たらない。ケリーのロウソクなしで、屋根裏へ3人で移動するべきか。そんな話をしていると、暗闇で「止めておきなさい」と声がする。そこに居たのはハーディング医師だ。彼はミッドナイトマンについて何か知っているらしい。
*ハーディングはアナがゲームを始めた時、同じ屋根裏部屋に居たのだと語る。しかし幾分幼かった彼は、仲間には入れてもらえなかった。結果としてそれは幸運だった。その日、ゲームの参加者で生き残ったのはアナだけだったからだ。アナはその後もゲームを続けている。ミッドナイトマンに操られ逃げられなくなり、犠牲者を提供し続けているのだ。ミッドナイトマンはどうやら悪魔のような存在らしい。
*「負けず嫌いなミッドナイトマンは、時々ルールを捻じ曲げる」と話すハーディング。ケリーに向かって水を吐き出したのもこのケースだ。今この場所にミッドナイトマンの気配がないため、ケリーが標的になっている可能性が高い。ハーディングは「この隙に屋根裏部屋でゲームを破壊しよう」と提案する。「彼女を囮にするの?」とアレックスは反発するが、ハーディングは「囮ではない、彼女は[前菜]だ」と言い放つ。
*それでもケリーを見捨てられないアレックス達は、ハーディングを連れて温室へ。一度は助かったかと思われたケリーだったが、ウサギ殺害現場の幻覚を見せられた後、気が付けばやはり自分の喉を切り裂いていた。アレックス達は既に息絶えているケリーと対面する。ミッドナイトマンは次の標的を狙うだろう。悲しむ間もなく3人は屋根裏部屋へ向かう。その後ケリーの遺体は闇の中へと持ち去られる。
*壊す前に箱の中を確認するアレックス。写真を捲っていくと、子供達に混じって母のものが見付かる。写真の裏面には[アニー・ラスター30歳/高所恐怖症]と記載されていた。写真はミッドナイトマンのコレクションなのか。ハーディングの言う通り祖母は自分の娘を、アレックスにとっては母親をミッドナイトゲームに巻き込み餌食にしたようだ。しかも高所から飛び降りて首を吊らせると言う、母が最も恐怖を感じるであろう方法で。アレックスに手鏡を探させたのも、ゲームを見付けさせるためだったのだろう。
*今は憤ったり悲しんだりしている余裕はない。ハーディングは「早く塩で円を描くんだ」とアレックスとマイルズを促す。アレックスは3時33分までの残り時間を気にするが、ハーディングはそれを確認する寸暇も惜しむ。彼が「急いで、とにかく生き残るんだ」と言うと、背後から「言うのは簡単よ」と声がする。振り返るとそこには祖母が立っていた。
*ハーディングは「こんな事はもう止めてくれ」と静かに訴え、アレックスは「どうして自分の娘を殺したの」と声を荒らげる。祖母は「あれは泥棒だよ、嘘吐きの売春婦だ。罰が必要だった。私は選ばれて、罰を与えたんだ」と答える。祖母の言葉が理解出来ず、困惑するアレックス。ハーディングは「あれはミッドナイトマンだ、おばあさんを媒介にしている」と言う。祖母の背後、闇の中にミッドナイトマンが居るらしい。
*ミッドナイトマンが至近距離に居るせいだろう、2人のロウソクが消えてしまう。点け直そうとすると、残りのマッチは1本しかない。しかしそもそも今は塩の円の中だ、慌てる必要はないだろう。ハーディングも円の中に招き入れようとすると「私は大丈夫だ、参加者ではないから手出し出来ない」と言う。すると祖母がハーディングに接近、懐かし気な様子で「トミーなの?」と話し掛ける。先刻とは別人のようだ。ミッドナイトマンの支配から逃れたのかと喜び「私のアナ」と呟くハーディング。しかし祖母は豹変し、ハーディングを引き倒して素手で激しく殴打する。
*ハーディングを助けるためには円の外に出る必要があるが、直ぐ傍にはミッドナイトマンが居る筈だ。どんなに呼び掛けても祖母の凶行は止まず、アレックスは堪らず発砲する。祖母は振り向き涙を流して「あなたを傷付けたくない。私も普通の少女だった、あなたと同じように」と言う。正気に戻ったかと思われたが「でもママが『お前も死ぬんだよ、死ななきゃならない』って言うの、だから死ななきゃ」と言葉を続ける。更に「もっと怖がりな」と煽る。やはりこれは祖母ではない。アレックスは再度発砲し、祖母の筈だったモノの額を撃ち抜く。
*憔悴しているアレックスに「終わったよ」と言うマイルズ。それを嘲笑うように「まだ終わっていない」とミッドナイトマンの声が遮る。気が付けば怪物は、2人に最接近している。指が届きそうな距離だ。しかし2人は塩の円の中に居て、更に時計の部屋から3時半を告げる鐘の音がする。残り3分。蹲っていたアレックスは身体を起こし「そっちの負け、私達の勝ちよ」と告げる。
*ミッドナイトマンは仮面のように自分の貌を外し、寂し気な表情に付け替えて「それは悲しいな」と言う。その様子に驚いていると、現れた時と同様に怪物は忽然と姿を消す。少し離れた場所に転がっていた祖母の死体が、闇へと引き摺られていく。ゲームの参加者ではないせいだろう、ハーディングの遺体はそのままだ。
*塩の円の中で茫然とするアレックスとマイルズ。充分時間は経ったと思えるが、念のため4時の鐘を待つ。時計の部屋の大きな柱時計が4つ鳴る。「助かった」「終わったのね」安堵する2人だが、ハーディングは自分達のために犠牲になってしまった。マイルズは医師の遺体に近付き、アレックスはゲームの道具を壊そうとする。
*ハーディングの手を取るマイルズ。腕時計の文字盤が目に入るが、その針は3時半を指している。医師の言葉が思い起こされる。「負けず嫌いなミッドナイトマンは、時々ルールを捻じ曲げる」…怪物は家中の時計の針を、30分進めておいたのだ。再びミッドナイトマンが現れて、マイルズの顔面を叩く。その拳が後頭部まで突き抜ける。
*ミッドナイトマンがアレックスに接近して「逃げられないぞ」と言う。ゲームを壊そうとした時、彼女も円の外に足を踏み出していたのだ。「ゲームオーバーだ」と仮面を外して、本来の貌を見せる怪物。窪んだ眼窩、黒く乾いた顔面は無表情にも僅かに笑っているようにも見える。
*住人を失った屋敷でエステートセールが行われている。ハーディングの助手アレンも、息子を伴って訪れていた。「住んでいた人達は?」と尋ねる息子に「不幸があったんだ」と答えるアレン。息子は麻紐の掛かった箱に興味を持ち、それを欲しがる。アレンは箱を一瞥して害はないと判断、親子は立ち去る。「中身は何だろう」と話し掛ける父、息子は無邪気に「ゲームだと良いな」と返事をする。
■雑感・メモ等
*映画『ザ・ミッドナイトマン』
*レンタルにて鑑賞
*都市伝説系ホラー
*店舗にウサギ男のポップがあってレンタル不可避だった。ウサギが好きエコバニも好き。
*2013年のアイルランド映画『Midnight Man』のリメイク。リメイク元については詳細不明だけど、IMDbで確認するとBloody MaryやWitchと言った役名があるからリメイク版のプロットとは異なるのかなと思う。主人公の名前だけは共通みたい。(Maryも一応共通て事になるのかな?)
*原因不明や無秩序なものよりも理由付けや一定のルールがあるホラーが好きなんだけど、この作品の場合はちょっとルールが多過ぎる。そのくせ基準や細部が曖昧で、更に敵がルールを破ってくるから質が悪い。
*例えば一旦外へ出てロウソクを吹き消して云々の部分、アレックスもケリーもやってない。(あの部分は代表者だけがやれば良いのかな?)全ての照明を消すルールなのに、バスルームは点いたまま。(アレックス達は消したけど、ゲームに参加していない(と言う体裁の)祖母が点けたと言う事なのか。)
*因みに電気を全部消すと言う設定のせいで、ゲームが始まってしまうと全体的に暗い。ミッドナイトマンが悲しそうな顔に付け替えたりする?けどイヤお前の元の顔が分かんねえよ。
*前述の通り細かい部分は補完しつつ見たけど、塩の円については一層不可解。前半のバスルームでは「直ぐに移動しないと」と言っていたのに、終盤の屋根裏部屋では「塩の円の中なら安全」て言う。ルールの中に『ロウソクが消えたら10秒以内に火を灯す、失敗したら塩の円の中で身を守る』とあるからロウソクが消えていないのに塩の円を作るのは反則かと思ったけど、屋根裏部屋ではロウソクが消える前に円の中に入ってるんだよね。それなら常に円の中に居れば良いのでは。屋根裏部屋では円の中でロウソクが消えてしまって「マッチが1本しかない」と落胆すると言う展開もあるけど、1本でロウソク2本点ければ良くない?3人分のロウソクに火を点ける場面では、マッチ1本で点けてる様に見える。どちらにしても屋根裏部屋では「塩の円の中なら安全」て事になるんだけどさ。
*まああれこれルールを守って頑張っても、ミッドナイトマンに水を吐き出されたらお終いだけどね。自分を阻む結界に向かって水を吐く都市伝説の怪物とか、それに向かって「ズルよ」とか叫ぶのが可笑し過ぎる。
*導入部分(祖母の過去のエピソード)で[家の外へ出たら殺される]と言うルールが明示されている事もあって、お話は完全に家の中で展開。アレックス達はこのルールについて確認してないと思うけど、字幕に表示されてないだけで紙には書いてあるのかな。そうでなければ外部に逃げたり助けを求めたりしそうなものだよね。
*ゲームの性質上それらが禁止されているとしたら、外部と接触しないのは納得。それでも携帯電話を持っているんだから、現在時刻くらい確認するよね普通は。(序盤、アレックスがマイルズと電話をしているのは子機とかではなくスマホに見える。マイルズも恐らくアレックス宅の固定電話ではなく自分の携帯でケリーに連絡してると思う。)携帯を見ていればミッドナイトマンの手作業トラップに騙される事もなかったのに。都市伝説絡みだと言われても、ネットで調べたりもしない。
*防犯意識も低い感じだから、元々の設定ではもっと古い時代のお話だったのかも。マイルズに頼まれて玄関の鍵を開けてたけど、ケリーもハーディングも勝手に家に入ってるから、医師の往診後も鍵を開けたままだったんだよね多分。それにしても往診に来たのはゲームを始める前だったのに、不法侵入してくる医者は察しが良過ぎる。
*ミッドナイトマンは[無意識の恐怖]で攻撃してくるから理屈じゃないと言えばそれまでだけど、アレックスの恐怖対象が母の死とは無関係に[血の海]だから思わず何だそれは。と言ってしまった。あとミッドナイトマンは鏡に映るらしいけど、その設定は一瞬だけで以降は忘れ去られてた感じ。どんな鏡でも良い訳ではなくて、銀製限定の可能性はある。玄関のドアは木製限定だもんね。
*ウサギ男の鼻をわざわざヒクヒクさせる辺りに拘りを感じる。スタッフにウサギ萌えな人が居るのでは。ミッドナイトマンとの遣り取りも、主人公アレックスよりケリーの方が印象的なんだよね。ウサギを傷付ける者は許さないと言う強い気持ちの表れかも。
*[ミッドナイトゲーム]後にアナが時計を幾つも買い求めたのかと思ったけど、導入部分で既に時計部屋はある。先代やそれ以前の年代の人達もゲームしたのかもしれない。祖母が死んだからアレックスを代役にすると言う展開でも良かったかな。
*最後にゲーム用の小箱を欲しがる息子に対して「害はなさそうだ」とアレンが言うけど、不自然だからせめて蓋を開けよう別に中身も問題ないだろうけど。
*本筋よりも導入部分の方がテンポと勢いが良くて面白い。ミッドナイトマンは子供に厳しくティーンに手緩いと思う。