Re:デッド | m-memo

m-memo

ネタバレだらけの映画メモ。

忘れ易いので自分用にメモしてます。
ネタバレ部分は詳細を記載することもあれば、
二言三言のこともあります。

 

■あらすじ
大学の女教授エマはツアーガイドのジュリアが運転する車で中世期の遺跡を目指していた。ところが途中で車が故障し、そこへ突如現れた仮面とマント姿の何者かにエマは殺害される。しかし、死んだはずのエマが意識を取り戻すと、周囲の時間は殺される前に戻っていた。再び何者かに殺害されるとまた同じ時間に巻き戻り、不可解なタイムループから抜け出せなくなったエマ。無限に繰り返される同じ恐怖の一日。果たして彼女は、このループする空間から無事に脱出できるのか!?(メーカーサイトより)

■ネタバレ
*大学の女性学教授エマは、インターネットで見付けたツアーに参加するためイタリアの小さな町ボゲーラを訪れる。電車を降りて指定されたベンチで待っていると、足許に赤い塗料で円が描かれている。円の中央には点。そのマークを何気なく携帯電話のカメラで撮影する。周囲の壁には無数の落書きがあり、これも無意味な記号だろうか。
*やがてガイドのジュリアが現れる。彼女は車でホテルまで送ってくれて、車中では「私の家族が作ったの」とワインを寄越す。長旅に疲れ果てていて熟睡したいところだが、4時丁度に目覚めてしまうエマ。日が昇って、再びジュリアが迎えに現れる。1対1のツアーの予定だったが、急遽ダニエルと言う男が参加する事になる。クロアチアからやって来た報道記者で、昨夜規定の2倍の料金で予約が入ったのだと言う。彼の参加について快諾するエマ。
*2人が参加したのは魔女についての伝承が残る[シャンダの川]へのツアーだ。軽口を叩き「何故魔女に興味があるんだ?」と尋ねるダニエルに「カルトの犠牲になった女性について執筆中なの」と答えるエマ。ダニエルの方は、聖地で続発している[レッド・リバー連続殺人]を取材していると言う。カルトが絡んでいるようで、最新の案件では10km程離れた遺跡で学生が殺された。「薬で眠らせ、ゆっくり血を抜いて殺されたんだ」「何故遺跡ではなくこちらへ来たの?」「記者の勘さ」
*ジュリアがシャンダの川について語る。1520年頃に体内で出血して死に至る伝染病が流行。近隣の修道院を臨時の救護所にして、感染者を隔離した。美しい農家の娘シャンダがそこへ現れるようになり、看護を手伝い農場で採れた薬草を患者に与えた。しかし看護も虚しく、大勢の地域住人や修道士達が死亡した。やがてシャンダと薬草の事が噂になり、生存者達は伝染病の原因がシャンダにあると考えるようになった。彼女は修道士達の手に掛かり、川で溺死した。ジュリアの話を聞いてエマは「事実とは少し違うわ」と口を挿むが、何がどう違うのか言おうとはしない。
*林を抜けて目的の川へと繋がる小径へ向かっていると、ジュリアの車が故障してしまう。彼女は弟に電話して助けを求める。別の車を運んでもらう手筈になるが、その場にジュリアの弟ではない2つの人影が出現。角の生えた奇妙な赤い仮面と黒いローブの2人組だ。何事かと接近したダニエルが、次いでエマが前触れなく仮面に殴られる。
*意識を取り戻すと、エマは川辺の木の幹に拘束されている。少し離れた場所には同じ状態のダニエルが見える。仮面はダニエルに覆い被さり腹部を切り裂くと、彼の絶叫にも構わず内臓を引き摺り出す。仮面はエマに近付き「ホモー・ホミニー・ルプス」と呟いてから、掴んだ臓物を彼女の口に強引に捻じ込む。嘔気と脱力感で茫然としているエマの喉を切り裂く仮面。ダニエルの血と内臓で汚れていた身体が、更にエマ自身の血で染まる。
*そこで目が覚めるエマ。今までの出来事は夢だったのか?見覚えのあるホテルの部屋、時間は朝4時。戸惑いながらもシャワーを浴びて、ボイスレコーダーに記録する。「2016年11月11日、今日はシャンダの川へ行く予定。彼女が生まれて死んだ場所。ここでも無実の女性が魔女狩りの犠牲になった」悪夢の原因は、ジュリアのくれた安いワインかもしれない。
*夜が明けるとジュリアが迎えに来る。[夢]と全く同じ展開で、ダニエルがツアーに加わる。最早あれが単なる夢とは思えない。エマが無口になり車内では会話の代わりに音楽が流れるが、結局車は同じ場所で故障してしまう。やがて仮面が現れ、ダニエルが接触するのを止めようとするも失敗。エマは1人で林へ逃げ込むが、仮面に捕まり拘束される。川辺の木に繋がれるエマとダニエル。仮面がまた「ホモー・ホミニー・ルプス」と言うが、今度は刃物で切られるのではなく木の杖で撲殺される2人。
*死を迎えると、エマはまた宿泊しているホテルの部屋で目覚める。4時、夜明け前で未だ暗い。研究に没頭して、休む間もなく長旅を経てここに辿り着いた。ボイスレコーダーに「ストレスの危険信号が出ている」と録音する。研究を忘れる日が必要だ。スケジュールが崩れるが仕方がない。その日はドアも開けずに、迎えに来たジュリアを追い返す。彼女はエマを心配しつつ「別の客を案内するから」と立ち去る。別の客とはダニエルだろう。やはり単なる夢ではなさそうだ。時間が経つとジュリアとダニエルが心配になり、電話を掛けてみる。しかし2人は車中でセックスを楽しんでいる。2人の無事に安堵して電話を切ると、間もなく部屋に仮面が現れる。逃げる間もなく腹部を刺され、血塗れでベッドに倒れ込むエマ。「ホモー・ホミニー・ルプス」と言う声が聞こえる。
*自分が死んだ筈のホテルのベッドで目覚める。また早朝4時、繰り返される悪夢。「ハマったわ、抜け出せない」とボイスレコーダーに向かって呻くエマ。夜が明けると、やって来たジュリアを前回よりも強い調子で追い返す。時間が過ぎるとまた仮面が現れる。ボイスレコーダーから怯える自分の声を流して仮面を誘き寄せると、隙を突いて滅多刺しにする。仮面を外しても、その下の顔には見覚えがない。そこへもう1人の仮面が姿を見せて、エマは「次はアンタの番よ」と正面から襲い掛かる。しかし相手の方が体躯が良く力も強い。為す術もなく首を締め上げられる。エマを見下ろして、仮面が「ホモー・ホミニー・ルプス」と言う。
*暗闇で自分の目を抉り出す女。両手にそれぞれ眼球を乗せて、こちらに向かって差し出してくる…新たな悪夢を挿んで、また4時に目覚める。ツアーに出掛けずホテルに籠っていても結果は同じだった。今度は部屋を飛び出し非常階段を駆け下りてみる。しかし辿り着いた先は行き止まりで、諦めて崩れ落ちる。「何故何度も殺すの」と泣きながら問い掛けると、追い付いた仮面は「繰り返すのは、お前が滅びないからだ」と答える。そして仮面は転がっていたブロックでエマを殴打して「ホモー・ホミニー・ルプス」と言う。ホテルの壁には駅で見たのと同じマークがある。
*4時に目覚めて嗚咽し「私、どうかしてる」と記録するエマ。日が昇ると「魔術を信じてなかった、呪いや怪物の話も」と録音を始める。「伝説は一連の犯罪に過ぎず、女性を攻撃する男達の仕業だと…でも違ってた。懐疑心のせいで罠に掛かってしまった。これが誰かの教訓になれば良い」部屋で首吊り自殺を試みるが、死ぬとまた夜明け前、4時に戻っている。
*自ら死を選んでも、ループからは抜け出せない。すっかり疲弊したエマは虚ろな状態でジュリアを部屋に招き入れる。エマは「あなたも死ねないのよ、見せてあげるわ」と言い、ジュリアの頭部にビニールを被せる。息が出来ず苦しみ足掻くジュリアを宥めるように撫でて「ホモー・ホミニー・ルプス」と呟くエマ。
*そしてまた4時に戻る。夜明け前のベッドで思わず笑い出すエマ。今度は炎に包まれ、助けを求める女の姿が見えた。まだ暗いセルフバーで酒を呷っていると、置き忘れられた車の鍵が目に入る。駐車場でリモコンキーを押して、反応する車を見付ける。目的もなく走り続け、ホテルから遠く離れて漸く停車。もう陽が高い。煙草を取り出すとそこに仮面が現れる。「有り得ないわ」と叫ぶエマに、容赦なくナイフが降り下ろされる。
*悪夢の中で赤毛の女が「死ねないわ、ダニエルが答えを知っている」と言う。目覚めればやはり4時。エマはインターネットでダニエルの動画を見る。彼はモニタ越しに、調査中の連続殺人事件について語る。犠牲者達はいつも柱や木、或いは祭壇らしき岩に縛られている。殺害方法は儀式的。血を抜いたり手足を動物にものに交換したり、生きたまま火焙りにする。殺害現場を転々と変え、標的の特徴も異なる。警察はこれらの殺人を関連付ける[印]を見付けた。
*ダニエルが動画の中で示したのは、エマが駅やホテルの壁で見たあの印だった。赤い円と、その中央に点。中世の北イタリアとフランス南東部にルーツを持つカルトが、この印を使っていたらしい。自らを[蘇り/レヴェナント]と呼び、特殊な死の儀式を信じた。この印が罠で、死のループに陥れる。全ての印を辿り終えるまで、生贄は地獄のような死を繰り返し味わう。それは彼等の神が満足するまで続く。
*ダニエルは文献等を調べ上げ、彼等が用いる仮面の絵も見付けていた。角のある悪魔のような顔。エマはもうそれを見慣れてしまっている。動画が終わる頃にはまた仮面が現れて「ホモー・ホミニー・ルプス」と言うとエマの首にナイフを突き当てる。彼女は仮面を一瞥もせず「また[次の今日]にね」と言う。
*4時に目覚めて、エマは直ぐに服を着込む。非常階段から外へ出て、壁の印を確認。そして同じホテルに泊まっているダニエルの部屋を訪ねる。「ダニエル、話があるの」と初対面の女から言われ興味を持ったらしく、彼はエマを部屋に迎え入れる。部屋の壁には例の印や仮面の画像が貼られている。エマは自分の経験を語る。印を見た後で繰り返し殺され、どんなに試行錯誤してもループから抜け出せない。ダニエルも一緒に殺された事がある。自殺しても無駄。ダニエルは「それが狙いだ」と指摘する。「絶望して死を望み、人生の終わりを願う。この儀式は準備に過ぎない。1つ目の印で生贄を選び、2つ目で死のループに嵌める。3つ目はループの出口、生贄の儀式が終わる。生贄が自ら犠牲になる事を望むんだ」
*3つ目の印は恐らくシャンダの川にあるのだろうとダニエルは考える。連中は呪われた土地で生贄を殺す。ジュリアのツアーは誰でもネットで探す事が出来て、ホテルの写真や地図まで掲載されている。準備は容易だろう。ループを脱するには3つ目の印の場所へ行く必要があるが、奴等はそこで待ち構えている筈だ。エマはダニエルに『ホモー・ホミニー・ルプス』の意味を訊く。それはラテン語で『人は他人を餌食にする狼』と言う意味らしい。
*「どうすれば良い?」と意見を求めるエマに「この部屋に居るのはどうだ?連中が現れたら君を川へ連れて行く。現れなければ精神科病院へ連れて行くかな」と笑うダニエル。「危険を冒さずに私を追い出せば良いのに」「10年も不可解な事件を追っているし、最悪な選択をするのは生まれつきだ」エマも笑顔になると、服を脱ぎ始める。狼狽えるダニエルに、エマは「生贄になるなら最後に生きていると感じたい」と言う。ベッドで抱き合う2人。
*ダニエルの部屋で目覚めるエマ。起きるのが4時ではないのは久し振りに思える。ダニエルは「もう午後だけど、仮面の奴等は見てないよ。精神科病院へ行くかい?」と笑って食事を差し出してくる。安堵したのも束の間、鳴った電話にダニエルが出ると『ホモー・ホミニー・ルプス』と声がする。彼が慌ててドアの外を見ると、廊下の両側からそれぞれ仮面が接近して来るところだ。ドアを施錠して、銃を取り出すダニエル。エマは静かにその銃を取り上げると「この方がマシだわ」と銃口を自分の頭部に向ける。「信じて」「信じるよ」「ありがとう」微笑んで引金を引くエマと、彼女の血飛沫を浴びるダニエル。
*また1人のベッド、午前4時。着替えて準備を整え、バーで誰かの車の鍵を入手してシャンダの川へ向かう。まだ暗い町や林を走り、やがて川に辿り着くエマ。懐中電灯で周囲を照らしながら、3つ目の印を探す。すると光の中に人影が浮かぶ。悪夢の中で見た赤毛の女が「奴等を信じるな、仲間になるな」と言い、血塗れの手を差し出す。彼女はシャンダなのか他の犠牲者なのか。何かの気配に目を逸らすと、もう女は姿を消している。
*エマはボイスレコーダーに「もし失敗すればこれが最後の記録になる。これをダニエル・ロスに届けて欲しい」と録音する。「数日前に[蘇り]の罠に掛かった。奴等は黒魔術か類似する何かで、繰り返す[今日]に私を陥れた。絶望して自殺も試みた。女性を攻撃する犯罪を何年も研究したが、犠牲者達の孤独と絶望が理解出来る。これから身を捧げに向かう。それが奴等の最終的な望みだ」
*ボイスレコーダーをその場に残し、再び印を探す。やがて見慣れた赤い仮面と黒いローブの2人を見付ける。魔法陣のようなものが地面に描かれ、蝋燭や獣の骨が並べられている。そして中央に居る赤いローブの女…ジュリアだ。「簡単な真相だったでしょ?待ち合わせ場所もホテルも指定した、ダニエルを紹介したのも私だった」
*エマはジュリアが所謂魔女であり、時間を操っているのかと考える。しかしジュリアは、魔女に抵抗する側なのだと話す。最初は無力な存在だったが、師の1人が魔女達との総力戦に臨んだ。その人物は現在の最高指導者だ。多くの仲間を失い、魔女側の勝利が確実視されていた。そんな中、師が魔女狩りの際にある儀式の指南書を発見。魔女の呪いが自らに降り掛かる儀式だ。魔女の魂を盗み、仕えさせる事が出来る。師は魔女を1人ずつ探し出し、自分達の仲間に引き入れた。そして今はエマがその対象なのだ。
*「私は魔女じゃない」「そうかしら?」時代は変わり魔女は少なくなったが、残党は強大な魔力を持っているとジュリアは言う。魔女は用心深く、或いは自分の正体を知らない。「あなたの研究もここに居る事も必然なのよ。仲間になれば強大な魔力を手に入れられる。老いる事も傷付く事もない。死んでも生き返る。断るなら今度こそ永遠に葬るわ」と言うジュリアをエマは「完全にイカれてる。これが中世なら私は魔女達に味方するわ」と突っ撥ねる。すると仮面に首を締め上げられ、エマは崩れ落ちる。収穫も手応えもない幕切れに背を向けるジュリア。意識を失ったエマの悪夢には、赤毛の女が現れる。眼球ではなく、鼓動する心臓を差し出し「起きて」と女が呼び掛けてくる。
*立ち去ろうとしたジュリアは異変に気付く。倒れた場所からエマの身体が消えている。仮面の1人も姿が見えない。やがて再び現れたエマの気配を感じ取り「シャンダ」と呟くジュリア。エマの手には赤い仮面が握られている。外した状態ではなく首が千切れていて、頭ごと掴んで掲げて見せる。仮面の首を投げ捨て、ジュリアに接近するエマ。もう1人の仮面も難なく倒す。「哀れな[蘇り]のクズめ、お前が戦いを望んだ。願いを叶えてやる。死はドアに過ぎない、私が開けてやろう」その声は低く、普段のエマのものとは違っている。エマは引き倒したジュリアの身体に圧し掛かり、素手で腹部を裂く。内臓を引き摺り出して、雄叫びを上げるエマ。
*朝食の最中のダニエルを訪ねて、刑事デジェンナーロがやって来る。シャンダの川でジュリアが死んだと告げる刑事。ダニエルは昨日ジュリアのツアーに参加予定だったが、彼女が現れなかった。そして彼には完璧なアリバイがある。同じツアーを予約していたと言うエマの写真を見せられるが、面識はない。それでも刑事はダニエルが事件に関与していると睨んでいるらしい。「現場周辺に姿を見せたら、イタリアの刑務所でケツを掘られる事になるぞ」と言い捨てて刑事は立ち去る。
*釘を刺されたところで、ダニエルはそれに従うタイプではない。シャンダの川にやって来て「これで刑務所行きだな」と言いつつ規制線の張られた現場に入り込む。ダニエルの推測通り、そこには儀式の跡が残っている。写真を撮影し、周辺を探っているとボイスレコーダーを発見。再生すると、自分に届けて欲しいとのメッセージが流れる。「これはスクープかも」と興奮した様子で、現場から立ち去るダニエル。
*そんなダニエルを見守りながら、魔女らしき2人が話している。「シャンダが戻ったか?」「蘇ったけれど姿を消した」「捜さないのか」「彼が代わりに捜してくれる」「そう願う。私達の戦いは終わっていないのだから」

■雑感・メモ等
*映画『Re:デッド』

*レンタルにて鑑賞
*イタリア製のタイムループ系ホラー。時間がループしたりシャッフルされたりする映画が好きでよく見るけど、その類いの作品の中ではかなり不出来な部類。ループの原因には魔術との理由付けがあり、繰り返す事自体にも意味がある。同じ事態に陥るが悪い結末を阻止出来ず、次はその場所に行かないようにしたり逃げ出したり…と言う感じで主人公の行動も間違ってないと思う。それでもテンポの悪さ故に余りにも退屈。

*ジュリアを追い返す2回目に夜を迎えてる感じの映像が挿入されるけど、そこまで生き延びた訳ではないよね?逐一書いてはいないけど、繰り返す度にエマがシャワーを浴びてる印象。
*最後の魔女達の小芝居は唐突且つお安過ぎて不要に思う。エンドロールで流れる曲がオリジナルソングらしくて、そこは面白かった。