■あらすじ
突如地上に降り立った、巨大な球体型宇宙船。謎の知的生命体と意志の疎通をはかるために軍に雇われた言語学者のルイーズは、“彼ら”が人類に<何>を伝えようとしているのかを探っていく。その謎を知ったルイーズを待ち受ける、美しくそして残酷な切なさを秘めた人類へのラストメッセージとは―。(公式サイトより)
■ネタバレ
*導入部分でルイーズと娘の映像が流れ、その後眠りから目覚めるルイーズの姿に繋がる。ルイーズが過去の出来事を夢に見ていたようだが、実際にはそれは未来に起こる出来事である。
*劇中『サピア=ウォーフの仮説』について触れる場面がある。ルイーズは地球外生命体(ヘプタポッド)の言葉を学ぶにつれて、彼らと同様に未来を認識出来るようになる。
※サピア=ウォーフの仮説:「どのような言語によってでも現実世界は正しく把握できるものだ」とする立場に疑問を呈し、言語はその話者の世界観の形成に差異的に関与することを提唱する仮説。(wikiより)
*ヘプタポッドが地球にやって来たのは、3000年後に人類から助けられるため。今の人類に[贈り物]をするのだと言う。それは[武器]とも表現されたため人類は混乱する。
*ヘプタポッドの文字と言う[武器]により、ルイーズは未来を見て解決策を知り、事態を収める。
*ルイーズは、共にヘプタポッドとの会話に臨んだ数学者イアンと結ばれることになる。やがて生まれてくる娘が若くして死んでしまう事を、既に知りながら。
■雑感・メモ等
*映画『メッセージ(2016)』
*劇場にて鑑賞
*丹念な描写が好印象。映像作品としては扱いが難しい題材だと思うけど、分かり易くまとまっている。
*ヘプタポッドの姿形は蛸っぽい。墨まで吐くからかなり蛸。好き。観ている最中は分からなかったけど、7個の目が頭部を取り巻いているんだとか。彼らの文字と同じで、始まりも終わりもない。
*娘の名前はHannah、どちらから読んでも同じ綴り。
*時間の捉え方は『ウォッチメン』のDr.マンハッタンのそれに近いのかなと。(連続して流れない時間と言うと『酔歩する男』も思い出す。在り様がまるで違うけど。)