キン肉マングルメ -10ページ目

キン肉マングルメ

 京都を食べ歩く廃人の日記

~第4話~ ドッペルゲンガー

 

なぜだか私は落ち着いている なにもない日常のようだ

横に15年前の彼女がいるのに

そしてヒカルはいないのに

 

サヨは小柄で、広島育ち京都在住の私と違って根っからの京都人だった

 

私はサヨとなんでもない会話をしながら現状を考察していた

 

「どこのカフェいくん?」

「あの辺、駐車場あるとこあったけなぁ」

 

などと

 

普段、アニメ 映画 ばかりの私にはこの状況は容易に理解できた

 

これは夢オチ

人生の別ルートパターンだと

 

そう思うとなにも気にすることはない

むしろ私は別ルートをたどった自分自身に興味を持った

 

助手席の中でおもむろに財布を取り出しカード類をあらってみる

 

 

キャッシュカードなどは私の物と同じのようだ

他はどうだろう

 

ヨモギカメラのポイントカード

来来亭のスタンプカード

おもちゃのピエロのカード

ラジコン服部模型のカード

牛丼まつな屋のカード

スーパー新鮮激安市場のカード

ゲームショップドラゴン

5chのパスコード

他にプロ野球チップスの選手カードが20枚ほど・・・

 

 

なんじゃこれは!

別ルートの自分 なんも変わらんやんけ!

 

期待した私がバカだったか

 

いや 待てよ

来来亭のスタンプカードを開いてみた

 勝った!

別ルートの私はあと1食というところまでスタンプが進んでいる

かわいそうに と謎の自分に優越感を勝ち取ったわたしは

サヨに話しかけた

 

「ごめん 家に診察券忘れたわ 取りにもどってくれん?」

 

サヨは独特な間のあとに答える

「もう・・・」

 

マンションに戻った

と言っても道は違う

 

やはりな ここは15年前にサヨと同棲していたマンションだ

 

サヨは言う

「早くもどってよ!」

 

扉を開け部屋に入る

 

「なつかしい・」

 

ほとんど当時のまんまだ

 

どうしても気になることがあって戻ったんだ

私の部屋には私のコレクションがあり 別ルートの私はなにをコレクションしているのか

専用のショーケースまで設置してある私の書斎だ

すばやく扉を開けてチェック

 

ガチャ

 

・    ・・・・・

 

子供がいる・・・

~第3話~ 最大の謎

 

腹いっぱいたべて部屋のベッドに戻った私はひとつの納得のいかないことを考えていた

 

来来亭のスタンプカードについてである

 

あの時、食後に財布から取り出すと店員は言いやがった

「ああ それ アプリに変わったんですよ ごめんなさい」

 

はぁ?

 

あと3食で1か月ラーメン無料だったのに!

 

私はカードを丸めてレジ横のゴミ箱に放り投げた

 

 

AM 7:10

 

タッタラトン♪タッタラトン♪タッタラトン♪

 

スマホのアラームで目を覚ます

 

布団を整え、カーテンを半分空け、座布団で一服を・・・・

 

あれ?

 

どこだここ?

 

見渡すとホテルだとすぐ気づいた

テーブルの上にあるカードには京横インと書いてある

これは私のマンションから隣のとこだ

 

なぜこんなところに・・

 

 

今日は朝からヒカルと歯医者でクリーニングしてもらう予定のはずだが・・・

とにかく電話しよう

・    ・・・

 

出ないし

 

家に帰るか

 

 

 

いつもなら歯医者の日は必ず わたしが起きるころには化粧をすませ、マンションの前まで車を廻してくれているヒカルである

じっとしとくことが出来ないタイプやな やつは

 

しかしなぜここに・・・とブツブツ念仏を唱えながらベージュの色調のロビーをあとにした

 

 

手をタッチして反応するタイプの自動ドアを出て

曇りとも晴れとも言えない空をみあげて首をコキコキ鳴らしていると気づいた

 

あ 車あるやん

 

ヒカルでも運転が容易なように購入した白の軽自動車のそれには

車のマフラーのところにトイストーリーのウッディの人形をぶら下げていたので一目でわかる

 

気持ちは向かないけど歯医者へドライブか

あそこの先生、何考えてるかわからんのよなぁ 急に歯抜かれたことあるし

 

嫌なことしか想像できない歯医者だが とにかく車の助手席にのりこんだ

あくびをしながら・・・

 

 

 

彼女の運転は性格の割には落ち着いていてスムーズである

 

「オレ、なんでホテル泊まったんやったっけ?」

 

彼女は独特の間のあとに答える

 

『え?おぼえてないの?』

 

!?

 

さらに独特な間を置いて

『あなた昨日 大変だったのよ』

 

!?

 

『まだ時間あるし朝ごはんたべにいかない?』

 

歯医者の前にかよ とおもったけどコーヒーをにみたかったので向かうことに合意した

 

しかし昨日なにがあったんだろうな

だんだん頭も起きてきたが、いろいろ謎が重なっている

 

ホテルのことも昨日の記憶も・・・

 

しかし最大の謎は

運転してくれているのは15年前に別れたはずのサヨである

 

 

~第4話~

第1話 ~日常~

 

 

8月18日

 

 

わたしの40代の日常? である

 

今日は仕事も無く、家でごろごろ

 

朝起きて 前日の迎え酒をした後の昼寝

いつも休みにこうなってしまうんよね

 

私の趣味はゲーム漫画、歴史、映画など物語を観るのがすき

 

あ 好きなだけで趣味じゃないかw

 

まぁ たまにスポーツだってします!

 

 

くちゅん!!

 

くしゃみと同時に昼寝からおきあがり、いつものルーティンを行う

 

①    ふとんを整える

②    カーテンを半分くらい開ける

③    寝室の座布団にすわり タバコを吸う

 

 

そんで何しようかなー と考えるのはルーティンと言うより もはや儀式

 

盆明けで一休みしたいけど 自分の趣味もしたいし・・・

って考えてたら 嫁が扉を開けた

 

すかさず私は反応する(゚Д゚)

 

 

「なんで勝手にあけるんだよ!」

 

よく見ると

嫁は買ったばかりの日立の掃除機を携え、既に釣り目になっている

 

「ああ オレがどくの待ってたのな ごめん(^_-)-☆」

 

秘技 ハニカミで空気を躱したわたしはリビングに行き、お気に入りのソファーに腰掛け

そしてまた うとうと。。。

 

 

なんだろね マブタが攻めてくるんよね

 

こうなると掃除機の音も子守歌の様に聞こえるんよ

 

(しかしながら私の脳内コンピューターが、ここで寝ては夕飯がクソ飯になると判定を出している)

 

~どっか散歩につれていかないとなぁ 嫁を・・・

 

この、心の声が聞こえる装置ができてない文明に生まれなかったことを感謝しながら

私はネットでちょっとした遊び場をさがしはじめた

 

ふむふむ

 

おおー

 

「おーい ヒカル!」

 

嫁の名はヒカル 1回り下の年齢で、2か月前に結婚式をあげたばかりだ

 

ありえない大声でヒカルは返す

 

「なんや!ゴミっ!」

「なんかいったか!」

 

Σ(゚д゚lll)ガーン

・・・・

 

わたしが思うにヒカルという名は暗闇に光るなにかのだろうな

 

 

5秒後 そう あえて5秒という時間を置いて提案してみた

 

「今日 ひまやし ここ いってみん?」

 

わたしが見つけたのは 「ワンコを引き取ってるくれる方募集」のHPだった

どうやら捨て犬を管理してる施設らしい

 

我が家はペット不可のマンションなので、たまにペットショップなどで触れ合って、飼ってる感を味わうことが半年に一度ほどあった

 

「見に来てくれるだけで大歓迎!フジワラわんわん施設 と書いてあるで」

 

ヒカルは重ねて返す

 

「その子・! かわいいやん!」

 

パソコンから30インチのモニターに映した画を見てヒカルが言い放った

 

画面に映るシェットランドがお気に召したようだ

 

こんなん客寄せパンダにきまってるやんけ! と思いながら

 

「ここなら車で15分やな、行ってみようか?」

 

振り向くとヒカルは もう鏡を見ながらワンピースをあててポーズをとっている・・・

えー!? まず顔つくれよ! とおもいつつも大喜びしてるので余計なことは言わないでおこうと、ゼウスに誓う

 

 

~第2話~ インディ

 

 

数時間後 私とヒカルは目的地 と言ってもわりと近所なんだけど

フジワラさん宅に到着

 

「なんや ただの一軒家やんけ」

「ヒカル ピンポン押してみ!」

 

と言うと猛烈に反発された

 

「なんでや! しんやが押せや!」

 

「オレが押してもいいけど ちゃんと挨拶しろよ!」

 

と謎の会話

 

意味もなく罪もない罪をなすりつけあう

 

( ゚д゚ )そうそう わたしの名は信也 瀬戸内の親がつけた名である

 

 

♪ぴん~♪ぽーーん♪

 

 

「なんや ひょろい音やな」

 

ヒカルはいつものように素早く重ねて

 

「古いからや!」

 

このやりとり

重ねて言われるといつも腹が立ってしまう

くそが! と、心の中でくやしがる自分がいつも情けない

わかってんねん そんなんわかっとるわ!と言い返すとめんどくさくなることが

折れるのはいつもわたしだ

 

!? 

 

中年の声がする

 

なんだろ 犬の鳴き声がうるさくて何いってるかわからない

 

「どんなんや思う?」

「オレの想像では着物着たおじさんやわ」

 

すぐに重ねて言い返される

 

「犬を抱えて出てくる!」

おお 聞いた意味と違う結果が返ってきたけど なるほど

わたしはヒカルの答えに興味を持った

 

 

ガタン!と古くなった扉を開け、おじさんが出てきた

 

犬を抱いている・・・

しかも着物だw

 

 

わたしたちは目を合わせはにかんだ

 

 

が それよりも おじさんの風貌がステキだ

 

仙人と呼んでもおかしなくないほどのヨレヨレの青い染めの浴衣?的な着物に

仙人にふさわしいアゴヒゲを生やしてらっしゃる

長さは10センチほどだろうか

頭は白髪交じりでグレイがかってるけどフサフサだ

そのアゴヒゲには特徴があり

アゴヒゲの両サイドだけが真っ白の白髪になっている 

 

ストライプヒゲや! と心の中で思った

 

おじさんは細おもてだが 頬骨が出る感じの骨格でカニの様な笑顔で迎えてくれた

「ああ いらっしゃい 電話してくれた村上さんですね」

 

あ そうそう わたしの名字は村上である

 

私は事前に電話で 飼うことはできないけどHPで気になったワンコいるので見せてほしいと伝えていた

 

「この子がインディですよ」

「シェットランドに見えますが 耳のところ ここみてください 違う血が混ざってます」

 

フジワラさんの説明がつづく

 

が わたしは犬に詳しくなくてよくわからなかったが インディと名つけられてることだけ理解した

 

ヒカルはもうテンションMAXでインディに遊ばれている

 

1時間ほど遊び、フジワラさんとこをでて わたしたちは車にもどるといなやのヒカルの発言

 

「きょう 晩ご飯つくるのめんどいから外食にしない?」

 

うわ でた と思いながら答えた

 

「ひさびさに来来亭どう?

「塩辛いくらいのラーメン食いたいわ」

 

重ねてヒカルが言う

 

「いいね! 直行!」

 

 

 

~第3話~