小4から始めた野球、正直な所「この子に野球は無理でしょ」と思っていた。
走るの遅い、ボール投げたら放物線を描く、打てない、スイング遅い。
そもそも日常に野球の「や」の字もなかったわけだからルールも分からない。
監督も「この子、野球出来るのかなぁ?」と心配していたらしい。
うん、私もだよ。
ある日、監督から息子の見る目が変わったエピソードを聞いた。
熱血コーチからの鬼ノック中、ボールを顔に受け鼻血を出しながらもノックを受け続けたとの事。
監督やコーチから一旦休憩しろ、の言葉にも「やります!」の一点張り。
久々に根性のある奴が現れた、と監督は内心嬉しかったらしい。
そういえば血だらけになったユニフォームで帰って来た事があったっけ。
そのドンくさかった息子が、ファーストのポジションについた。
当初はボールボーイもバットボーイも出来ずベンチでウロウロしていたのに。
11月の新人戦では1回戦から決勝戦まで全ゲームに交代なしで出場したのは2人、そのうちの1人。
「ファーストは誰にも譲らない」
新人戦前、控えめに、でも力強く言った息子の顔はすっかり男になっていた。
野球やらせて良かった。
