今日は、身を持って体験している分、恐らく会社の中で私が一番詳しいであろうお話しをします。

火山灰のお話です。

現在、霧島連山の一つ、新燃岳(しんもえだけ)が大規模な噴火を続け、小林市や、私のお袋の実家であり、焼酎の霧島酒蔵がある都城市が大変な事になっていますが、私の実家にある桜島の噴火については、ニュースにならないだけで、あれの小規模な噴火は今でも当たり前のように起きています。

私は19歳まで鹿児島市内で過ごし、その後上京、現在に至っていますが、鹿児島は『嫌い』で上京してます。嫌いになる原因の一つが桜島の噴火とその火山灰でした。

鹿児島一帯はシラス台地という、白色で、大変水はけがよく、不安定な上に、痩せた土壌で出来ています。軽石なんか、その辺りを掘ればいくらでも取れます。スーパーで軽石が値段をつけて売られているのを東京で見た時、詐欺だと思いました。

シラス台地も火山灰で出来た土壌で、さつまいもの栽培に大変適しています。さつまいもの文化は鹿児島ならではだと思います。ちなみに鹿児島では、中国の唐(とう)から来たゆえんがあるため『から(唐)いも』と呼びます。

さつまいもは別にいいのですが、鹿児島に火山灰と一緒に住んでいると、こういう症状が出ます。

・灰が目に入るため、乱視が多い(私も)
・自転車や車が壊れやすい
・自動車保険が安い
・窓を開けっぱなしに絶対しない
・夏場の鹿児島市内では白い服をあまり着ない、また、洗濯物は外に干さない
・女性は日傘は必須
・天気予報で必ず桜島上空の風向きを報じる

桜島の火山灰は季節風によって降る方角が変わります。東風が吹く春から夏にかけては鹿児島市のある薩摩半島へ、秋から冬にかけては、全国的に有名な森伊蔵酒蔵のある大隅半島側に降ります。今の新燃岳の火山灰が東に流れているのはそのためなのですが、私はずっと市内にいましたから、クソ暑く灰が降る中を自転車をこいで高校に通ったりしたものでした。夏、観光で鹿児島市を訪れた方が灰の被害に遭ってない場合、それはラッキー以外の何物でもありません。観光客は噴煙の上がっている桜島を喜び、鹿児島県人はため息をつきます。

噴火が起きると、文字通り、天から砂が降って来ます。噴煙で空は灰色、視界もかなり悪くなります。前を向けないですから、自転車をこいでいる時は、よくぶつかりそうになりました。昨年のアイスランドでの噴火も、私からしたら他人事ではありませんでした。

桜島が噴火する時、家が揺れます。ですので私はガキの頃から地震に免疫がついています。おおかたの地震はパニクることはありません。同時に桜島の思い出がよみがえるため、嫌な気分にもなります。

上京して道端に砂(火山灰)が無いのに感動した記憶があります。また、窓を開け放って寝ても、部屋がザラザラしていない事にも大感激でした。

最近は「つかってみんしゃい よか石鹸」とかいう火山灰を使った石鹸などもあったり、火山灰を『邪悪』と考えている、頑固者の鹿児島県人が、よくまー改心してこんな製品を作ったなと感心していたら、福岡のメーカーでした。

先月19日から続いている新燃岳の噴火、早く落ち着いて皆が正常な生活に戻れることを祈ります。