根
昨日は広い広い公園に堕ちて
深い緑を分けながら
哀し気なピアノの音を
研澄まされた唄を
静かに静かに聴いた
確かめる様に
緩やかな速度で
土の匂いのする空気を
吸って吐いて吐いては吸った
ねぇ、
あたしとあなたは根差してる?
浸食し合う様に絡まる木々を仰いで
自分が非力で小さな生き物だと気付く
ふたりの間どころか
あたしは無い根が根ぐされを起してる
溶けた夕陽のシロップが
薄い翡翠色の恐竜の卵に垂れた
あたしはあなたの事を考えているよ
いつもあなたの事ばかり考えているよ
あなたと見上げたい空の色が
あなたと吸いたい空気が
あなたと色を塗りたい時間が
まだまだ沢山有って全然足りないよ
あたしが白菜を買って来た事
あなたは知らない筈なのに
黒豚と豆腐と饂飩を買って来た
其れだけで嬉しいの
たまにで善いから
同じこと考えて隣を歩きたいの