trip*trap -116ページ目


昨日は広い広い公園に堕ちて

深い緑を分けながら

哀し気なピアノの音を

研澄まされた唄を

静かに静かに聴いた


確かめる様に

緩やかな速度で

土の匂いのする空気を

吸って吐いて吐いては吸った


ねぇ、

あたしとあなたは根差してる?


浸食し合う様に絡まる木々を仰いで

自分が非力で小さな生き物だと気付く

ふたりの間どころか

あたしは無い根が根ぐされを起してる


溶けた夕陽のシロップが

薄い翡翠色の恐竜の卵に垂れた


あたしはあなたの事を考えているよ

いつもあなたの事ばかり考えているよ


あなたと見上げたい空の色が

あなたと吸いたい空気が

あなたと色を塗りたい時間が

まだまだ沢山有って全然足りないよ



あたしが白菜を買って来た事

あなたは知らない筈なのに

黒豚と豆腐と饂飩を買って来た

其れだけで嬉しいの

たまにで善いから

同じこと考えて隣を歩きたいの