trip*trap -108ページ目

青い標識


滲む汗を拭いながら

玉川通りを走る


ふと顔を上げると

あなたが前に連れて来てくれた

あの公園の道標


きっとあの日より

秋色に染まってるんだろう

赤信号で足を止め

肩の位置の違うあの人と歩いた昼下がり

木漏れ日の差し込む

緑のトンネルを思い出した


 次はないかもしれないよ

 もういつ来るか解らないよ

彼は云った


ううん、

次がある事を祈ってるけど

でも、

なくたって構わない


あなたが隣りに居てくれるなら

独り歩く必要はないの

あなたが居なくなったら

あたしはあなたを想って

独り歩くことにするよ


黒と白の縞の蚊の

針の痛みで我に返った


もぉ走り出さなきゃ