古い団地って、なんだか惹かれます。
当時独特のつくり方がおもしろいんですよね。
今時のような無駄の無い造りではなく、
一見無駄と思われるような形が非常におもしろい。
そして、当時の時代背景も濃く残っていて、それまたおもしろい。
そういったおもしろさと、住人たちが作った古き良き雰囲気と、
解体される哀しさを含んだ内容でした。

石本さんは写真家なので、写真もきれいで団地の魅力が引き出されていて
1ページ1ページ、見入ってしまうほどです。
それぞれ、特徴ある団地ばかりで、見ごたえあります。
昭和の高度成長期の繁栄を見るようで、どの団地も今は廃れた感があり、
もの哀しくも感じます。
廃墟となって、解体もされず、放置された団地とか、ホント哀しいです。
そして、解体されていく様の写真は、いっそう哀しさがありました。
古いものを壊すこと、しかたないのかもしれないけれど、
なにかそれらがあったことを残すことができればいいのに、と思いました。
当時のゆとりある、そして少し遊び心がある建物がその場に
また再建されるとうれしいなと思いました。
ちなみに数年前、東京に行った時に見に行った「同潤会 上野下アパート」
これも、今年とうとう解体されるようです。
唯一残っていた同潤会がなくなるのも、非常に寂しいです。
あの独特な静かな雰囲気のアパート、今でも鮮明の覚えています。
