最近、色々な方とお話ししていて気づいたので表記します。意外に知らない方が多いので驚いております。


CTスキャンは被曝検査です。

MRIは磁場検査で被曝はしません。


あと、テレビや新聞報道されている被曝量は「胸部CT:6.9mSv/1回」とありますが、胸部の検査は骨に囲まれておらず、空気が多いので線量が少なめで済みます。しかも、この線量は最新鋭の機械と思われます。

要するに、最新鋭の低線量機械を使って一番線量の少ない胸部検査を基準としています。この数値を鵜呑みにしてはいけません。

というわけで、頭部CTスキャンは頭蓋骨に脳が囲まれているために高線量となります。胸部検査の2,3倍になります。


余談ですが、

胸部X線撮影も1枚 0.05mSv と書いてありますが、これは健康診断の低線量撮影です。通常の医療機関で行われる胸部X線撮影は 0.4mSv とほぼ10倍だと言う事を知りましょう。しかも、正面写真でです。側面写真は厚みが増すので線量は倍近くに増えます。
頭部X線撮影は骨が多いので胸部X線の10倍ほどになります。頭部外傷では3枚撮影しますので、10-15mSv 位になってしまいます。
胃腸のバリウム透視検査はバリウムが流れていくのを見ながら撮影するので放射線を出しっぱなしです。15-20mSvは被曝します。人間ドックを毎年受けると、色々な被曝検査がプログラムされており、もの凄い被曝量ですので、よく考えて行いましょう。PET-CTは全身のCTスキャン+放射線核種注射で内部被曝もします。


CTスキャンに戻りますが、

古い機械になれば成る程、線量は増えると思って下さい。1枚ずつ撮影するタイプで、ピュルルルと鳴ってから1cm動く場合はこれです。頭部CTスキャン1回で40-50mSvとかなりの線量となります。

ヘリカルCTという螺旋状に動く検査機械は少し線量が下がります。1枚ずつ撮影するのではなく、放射線を出しっぱなしでグルグルと螺旋を描きながら撮影します。ピュルルルルルルルルルルルーーと鳴りっぱなしですが移動が早いので、この場合は20-30mSvに下がります。

ここまでのCTスキャンは、放射線を出す部分が1カ所で、検出器も1カ所なのですが、最新鋭機は検出器がたくさんあるのでいっぺんにたくさんの画像を撮影できるようになりました(マルチスライス)。検出器の数も増えてきており、320列の検出器を持つ最新鋭機器ですと低線量で短時間の検査が可能となり、精度も格段に上がっています(動いている心臓も撮影可能)。

検査を受ける前に、どのようなCTスキャンで、被曝線量を聞くのがよろしいかと思います。医者は知らないことが多いので答えが曖昧だった場合は放射線技師に聞きましょう。


医療被曝と原発事故被曝を比較してはいけないです。
線量はあくまでも目安です。

これを機会に、日本の医療被曝は世界平均の5倍受けている異常国家であることを知りましょう。被曝する検査は必要最低限にすべきです。むやみな被曝は是非止めて下さい。特に、子供さんです。頭を打って心配だから頭のCTをなんて人が後を絶たないですから。


また余談ですが、

骨密度を測りに整形外科を受診したのですが、踵で測る超音波を希望していました(自費診療で)。通された検査はX線検査室のならびにあり、変だなと思い検査をしました。検査機械も「レーザー」という文字があったので被曝ではないと思っていました。検査終了後に技師さんに聞いたら「レントゲンですよ」とあっさり言われました。「どれくらいの被曝ですか?」との問いに、「ああ、結構被曝しますよ ♪」と軽く返されました。

何も聞かされていないむかっ

医者は被曝する検査を無断でします。身をもって体験しました。 あ 私にもおぼえがあるわショック!