陽炎と刃 -2ページ目

陽炎と刃

日々の出来事からナイフの紹介までいろいろ書いていこうと思います。


先日ちょっと魔が差して新たなセミオートナイフを購入しました。

BUCK ラッシュ・プラチナです。
陽炎と刃
オープン時
陽炎と刃



このナイフにはバック社のセミオート機構「ASAP」が組み込まれています。

英語でASAPといえば as soon as possible(できるだけ早く)の略ですが、それとかけて

Advanced Spring Assisted Performance

の略称だそうです。

詳しい構造解説は別の方が行っているので割愛しますが、簡単に説明するとコイルばねと回転制御パーツを組み合わせることでアシスト機構を実現している(開き始めはニュートラル、ある程度開くとアシストがかかる)ようになっています。

過去にアメリカへ短期ホームステイに行ったことがあるのですが、そのとき一度だけ本物のオートナイフ(なんとマイクロテック ソーコムエリート・オート!)に触る機会がありました。自分が持ってるアシスト機構のナイフ(ASAP、S.A.T、ニトラス・アシスト、オプティマイザー・メカニズム)の中ではASAPが一番オートに近い感触だと思います。S.A.Tはバネのテンションが弱すぎ、ニトラスやオプティマイザーはアシストがかかるのはほんの一瞬なのでどちらかといえばフィンガーフリップや振り出しに近い感覚ですね。




背中に付いてる突起はカムロックセーフティーです。

このようにブレード側に倒れてる状態ではセーフティがかかりオープンできません。
陽炎と刃
このセーフティを起こすとオプ-プンできるようになります。
陽炎と刃



サムスタッドがついていますがこれはどちらかというとストッパーとしての役割が大きいです。

背中にフィンガーフリップ用のキックがついており、それを押し出すことでブレードを素早く開刃できます。
陽炎と刃
陽炎と刃
バネのテンションが終点近くまでかかっているので開ききる直前の速度はかなり高くなります。そのためライナーが深く噛みすぎる場合が結構あるのでそこだけ注意ですね。



ところでこのナイフ、シルエットがなんとなくアドレナリンと似ている気がします。というわけで比較。

クローズ時
陽炎と刃
雰囲気はよく似ているのですがサイズが一回り小さかったりフィンガーグルーブの取り方が違っていたりしますね。

オープン時
陽炎と刃
ブレード形状やサムスタッドの位置も違いますね。

アドレナリンは変形ドロップポイントなので魚をさばいたりするのに向いているのに対し、ラッシュはウォーンクリフなのでどちらかといえば工作向きです。最もサイズが小さかったりASAPが内蔵されているのでそもそもデスクナイフとしてデザインされているのでしょうが。


というわけで今日はこの辺で。ではまたノシ

せっかくデジカメを買ったのでブログの写真にどんどん使っていこうと思います。

というわけで今回は自分の中で一番好きなナイフのベンチメイド710シリーズ。


その1。現行品のシルバーブレード・ストレート(既出)。箱にはBENCHMADE 710D2 AXISと表記されています。
陽炎と刃
スラリとしたラインがいつ見ても美しいです…。

既出ですがスペックは

全長:8.8Inch(224mm)

ブレード長:3.9Inch(99mm)

収納時:4.9Inch(125mm)

重量:4.5oz(127g)

ブレード厚:0.115Inch(3mm)

です。やや大きめのユーティリティといったところでしょうか。ブレード鋼材はD2(HRC硬度60~62)で、とても鋭い刃がつきます。一回指をざっくりやったことがあって…。しかしその傷はすぐに治りました。切断面がきれいだからくっつきやすいみたいです。




陽炎と刃

この流れるようなシルエットが大好きです。若干リカーブしているので研ぎがやや難しいですが使い心地は抜群です。



アクシズロックの操作について。ライナーロックやフレームロックなどと違いオープンクローズ時に抵抗を発生させるものがほとんどないのでものすごくスムーズに動きます。そのため振り出し/振り入れが可能となっています。

ただ、710の場合ブレードがちゃんとセンターラインにきていないとザイテルバックスペンサーに刃打ちする(刃に対するダメージはほとんどないのでしょうが…)ので振り入れはお勧めできません。最近の製品は結構刃が寄ってる個体が多いので慎重に閉じるべきでしょう。
陽炎と刃
親指と人差し指でロックバーを引き、
陽炎と刃
親指でロックバーを固定しつつ人差し指でブレードを収納するのが一番安定すると思います。




その2。ブラックブレード・ハーフセレ。箱にはBENCHMADE 710SBKD2 AXISと表記されています。
陽炎と刃
リカーブ部にセレーションがあるので直刃のモデルよりも(ストレートの部分は)研ぎやすくなっています。



この個体は製造時期が少し古い(推定2009年)ので品質は良好です。
陽炎と刃
ブレードはぴったりセンターにきており、バックスペンサーとの刃打ちも発生しません。

現行品もこのくらいのクオリティーで作ってほしいものですね。




黒コート+セレーションだと一気にミリタリーな雰囲気になりますね。
陽炎と刃
黒コートで直刃のものも欲しいのですが現行品にはない模様…orz




その3。限定モデル。BENCHMADE 710-02。
陽炎と刃
500本だけ限定生産されたモデルの中の1本です。これは昨年の10月に知り合いの方に譲っていただきました。10年近く前に製造されたものですが状態は良好です。




陽炎と刃
ケースはこんな感じになっており、現在の青箱とはだいぶ違っています。

ベンチメイドは限定品の場合ブレードを開いた状態で保管できるようなケースになっているようです。





陽炎と刃
陽炎と刃
シリアルナンバーは416。HK製M4カービンたるHK416と同じ番号でなんか嬉しいですw





陽炎と刃
製造された時期が古いのでロゴの蝶に現在と違い触覚が生えています。





陽炎と刃
ハンドルはグレイアノダイズドアルミに滑り止めのG10がインレイされています。そのため通常品よりも重量が重くなっています。ブレードの鋼材はD2。使い心地はとてもよさそうなのですがもったいなくて使えません…。

これはあれですね、家宝ということで(笑)




現行品との比較。
陽炎と刃
基本的な構造は同じですね。710-02の方はライナーとロックバーが黒く塗装されています。




せっかくなので710シリーズを全部出してみました。
陽炎と刃
まだまだ集めますよ!w

同じモデルのナイフでも刃にはストレート(直刃)のものとハーフセレーション(半波刃)の2種類あるもの(たまにフルセレーションのものもあったりしますが)が多々あります。今回はセレーションの有効性についてちょっと考えてみましょうか。

セレーションには何種類かありますが、だいたい共通しているのは「繊維質の物に対して著しく切断能力が高い」こと。よく言われるのでは直刃では切るのが困難な濡れたロープを切断するのに役立つようです…そんなシチュエーションに遭遇すること滅多にありませんが。他にパンや肉、布も切りやすいですね。そしてセレーション部は切断時に使用されるのは刃のほんの一部だけなので刃持ちがいいようです。

直刃だと「スパッ」という感じに切れますが、セレーションの場合「ズタズタ」に切れます。そのため切断面がきれいにはならず、ロープやパンを切るくらいならまだしも紙を切るようなときにはあまり向いていません。また鉛筆などを削るような作業にも向いていませんね。

セレーションはおおまかにこんな感じの性格があります。


セレーションといえども様々な形状のものがあります。ちょっと各形状について見てみましょう。


・トリプルポイントセレーション
陽炎と刃
写真はベンチメイド732 アールズです。これ欲しかったんですけどねぇ…。

一番一般的な形状のセレーションです。小・大・小の3つのパートが最小単位になっており、これが小大小/小大小/小大小…と繰り返される形になっています。性能的には一番波刃らしい切れ味、といったところですね。


・トリプルポイントセレーション♯2
陽炎と刃
写真はプロテック・TR4です。

基本的な構造は上のトリプルポイントセレと同じですが、幅が狭くなっており直刃に近い性能になっています。そのため割と切断面は綺麗になります。マイクロテック・ソーコムのハーフセレモデルもこの構造になっています。


・Veffセレーション
陽炎と刃
写真はCRKT M16-13SFGです。

CRKT社独自のセレーションで、ベルトカッターが複数並んでいるような構造をしています。このセレーションは切れ味がとんでもなくいいので扱いは十分気をつけた方がいいでしょう。工作なんかには一番向いていると思います。


・カーショウのセレーション(名称不明)
陽炎と刃
写真はZT350です。

カーショウ独自のセレーションで、爪を並べたような形をしています。山の部分が丸くなっているため引っ掛かりが悪く、あまり切れ味がいいとは言えません。しかし見た目的にはかっこいいのでこれはこれでありかな、と思います。


だいたいこんなところでしょうか。