私の家族に対する思いは、なかなか複雑です。
好きだけどキライ、心の片隅にいつもいる。
「いいことなんか、一つもなかったのにな・・・」
深いため息の後で弟は泣いていた。
7年にも及ぶ献身的な母への介護が突然終わった。
黙って弟のそばにいるしかできなかった。
母のことを「おばあちゃん」と呼んでいた父は
別れの時「〇 〇 〇ちゃん」と名前で声をかけていた。
手を温めるといって冷たくなった母の手をずっとさすっていた。
切なくて涙があふれた。
母に愛されていたと気づくのにとても時間がかかってしまった。
だから今日
母の好きなモンブランを一人で食べてみた。
母との思い出がグルグルした。

