認知症があり、一人で歩くことも出来ない93歳になる母の介護を一人でしていると、
肉体的・精神的に本当に疲れますが、いつか来る永遠の別れのことを考えると、
いろいろなことがあっても、母が生きていてくれているだけで有難いと思う今日この頃です。


母は私にとって唯一無二の存在ですから、生きている今母にできるだけのことをしてあげたい
と考えています。


もちろん私が病気しないように、介護施設のショートステイとデイケアのサービスをうまく
利用しながらですが、母の介護中心の生活をしていると、大好きな音楽もオーディオ装置を
使って聴くということはほとんどなくなり、パソコンでインターネットをしてYouTubeにアップされた      様々な音楽を聴くのが日常のようになってしまいました。


音楽は以前から大好きであり、これまで取り上げた日本の音楽、なかでも「日本的なもの」と
私が感じるものに耳を傾けることが多くなりました。


冨田勲の「新日本紀行」、古関裕而の「昼のいこい」、佐藤直紀の「Always 三丁目の夕日」、           山本直純の「男はつらいよ」、吉俣良の「篤姫」、 それから「朧月夜」「夏は来ぬ」などの唱歌、
北原白秋作詞・山田耕筰作曲の歌曲「からたちの花」といったものです。


いずれの曲も愛聴してやまないものばかりですが、「からたちの花」はソプラノ歌手の
森麻季さんが歌ったものが琴線に触れるもので、聴いていて涙が出そうなくらいいいです。


一般にはピアノ伴奏で歌われることが多いのですが、森麻季さんはオーケストラ伴奏で歌っています。


森麻季さんのピタリときまった音程、抜群の歌唱力、そして優れた編曲による森麻季さんと
オーケストラの演奏から聴こえる「からたちの花」は、他の誰が歌う「からたちの花」とも
違って聴こえます。




最近は映画のほうも日本の映画をみることが多くなりました。小津安二郎の「東京物語」、
木下恵介の「二十四の瞳」、山田洋二の「男はつらいよ」シリーズなど。