ある日突然、住み慣れた場所から連れ出され、新たな下僕ができた。
吾輩はちゃむと呼ばれ、姉はぽむと呼ばれた。
今夜は少し肌寒い。
母猫っぽい下僕で暖を取ろうと試みた。
だがしかし、やつは突然「よが」なるものを始めた。
いつものように膝に座ってやっても動くし、撫でることすらしない。
吾輩がそばにいるのに、だ。
吾輩やぽむのする毛繕い見たいな変な格好をして、何やらぶつぶつ呟いている。
吾輩がそばにいるのに、だ。
少し様子を見ていたが、一向にこちらを見る気配がない。
吾輩がそばにいるのに、だ。
仕方がないから観察することにした。
終わらない。
なかなか終わらない。
見ているのも飽きてきたので爪を研ぐ。
しかし、終わらない。
なぜだ。
こんなにも吾輩が近寄ろうと試みているのに、どうして受け入れない!
尻尾を打ち付けて音を立てても、爪を研いでも、近くに擦り寄ってやっても、ひと撫ですればいい方で、吾輩を休ませる気配は全くない。
最近はそれが毎晩続いている。
どうしてくれようかこの下僕。
だが、何やら頑張っているようにも見える。
そうだ。
足に沿って体を乗せてやろう。
そして動かずに、そこに居続けてやろう。
頑張ったご褒美をくれてやろう。
吾輩のありがたみを享受するがいい。
…ん?
頑張られると、暖をとる時間が短くなるのではないか。
褒美をくれてやるなら頑張ってもらわねばならん。
だが暖を取る時間が短くなるのは困る。
悩ましい。
はて、何の話だったか。
吾輩はちゃむである。
愉快な下僕たちと、元気な姉と、毎日を過ごしている。






