インターネットでは誰もが発信し、
またニュースの感想も恐るべき速度と規模で共有される時代となった。
そんな昨今、私は人々の主観が失われつつあるのではないかと考えている。
毎日どこかの他人の考えが流れ込み、
無意識のうちに迎合し、またそれを発信する。
最初に戻り無限ループするうちに増殖していくつかの群体になってゆく。
(カツオノエボシみたいに)
これが良いことなのか悪いことなのかは分からない。
将来攻殻機動隊のような世界になったら人は肉体を捨て、
意識だけがネットの中に入り自分と他人のボーダラインも曖昧になって溶け合う世界が来るかもしれないし。
エルELLEの主人公はそんな現代とはかけ離れた、主観性の持ち主だと思った。
レイプされたのに泣きもせず助けも乞わず通報もしない。
淡々とたった1人で事後処理をする姿に
「強い女性」「自立した大人」という感想を多く見かける。
強いとは何だろう、
自立とは何だろうと考えさせられる。
涙が出ていないから悲しんでいないのか。
叫んでいないから怒っていないのか。
淡々と事後処理をこなしているから傷ついていないのか。
そして人間には喜怒哀楽以外にも感情があるはず。
私はこの映画から受けたイメージは、
「主観とは他人から見えないものである」
という当たり前の事を改めて感じた
。
