雲を纏いながら、
満月が顔を出す。
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今日の夕空は、
ピンク色に染まる雲が、
まるで光線のように
空へと伸びていた。
その空を見て次男が、
龍がいっぱい飛んでるね!
と。
そっかそっか。
龍に見えるんだね。
ピンク色した龍たちは、
どこを目指して
飛んでいくんだろうね。
ピンク色が薄れていく頃、
まん丸お月様が、
雲間から突如ひょっこりと
顔を出した。
まあるいその月は、
薄いレースのような雲を
身に纏いながら、
自らの黄金色で、
辺りをぼんやり滲ませる。
寒い寒いと言いながらも、
その場から
離れられないでいたのは、
今のこの時が、
今しかないと、
分かっているから。
そして、
今ならさらに分かるのは、
また次の時にも、
その時の素晴らしさが
ちゃんとある、
ということ。
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あの時も、
この時も、
その次の時も、
いつだって、
どんな時だって、
素晴らしい瞬間は、
必ずちゃんとある。



