前回の出来事を完全を優樹奈たち5人の記憶からは消しきれていなかった「メモリークラッシュ」
では、何故、5人の記憶から消しきれなかったのか
更に完全に覚えていた優樹奈
今回はその真実を教えよう・・・
「何で、あんな事が起きたんだろう。どうして、優樹奈は覚えているんだろう。てか、雄介とか竜とかのアレは何!?」
「どうした、マスター」
「え、メモリークラッシュされたはずなのに、ユキ、こないだの事覚えてんだけど」
「・・・答えは、単純だ」
「え、何々?」
「精霊契約者だからだ!」
「あ、そか。契約者て記憶消えないんだっけ」
メモリークラッシュで消えなかった記憶は単に優樹奈が契約者であったから
しかし、その事実をまだ竜や雄介は知る由すら無かった・・・
・・・
「属性?」
と首を傾げるは竜と雄介と水穂
契約者であるものの、属性についてはまだ何も知らされてはいなかったのだ
そこで2体の精霊は2人に属性をレクチャーする事にした
「いいか、2人共。この先の戦いにおいては属性効果を知る事が勝利への一歩だ」
「だから、2人にはまず属性効果を教える。よーく、聞くよーに」
「はーい」
「(返事だけはいいのね・・・)」
「いいか、属性は全部で9つある」
「そして、それから成る精霊は全部で17体」
「今回は属性について教える」
「属性?」
「そうだ、属性は9つあると今言ったばかりだが、その内訳は風・火・水・地・氷・雷・光・闇・無だ」
「そして、その中でも風と地、火と氷、水と雷、光と闇はそれぞれ対を成す」
「更に掘り下げると、陽の属性と陰の属性はそれぞれ相互を成していて、互いに効いてしまうんだ」
「なるほど・・・」
「・・・???」
理解出来た竜と理解出来ない雄介
「・・・おい、陰の地よ、お前の契約者は大丈夫なのか?」
「俺まで不安になってきた・・・」
・・・
一方、別の場所では優樹奈が散歩していた
今日はオフ日なのである
「てかさ、トラ~」
「トラて言うな、私にはちゃんと「陽の火」という名があるのであって・・・」
「メンドー。トラでいいじゃん」
「・・・いい加減なんだな」
何故、陽の火がトラと呼ばれるのか
それは単純であった
普段は人間と同じような格好をしている精霊ではあるが
最初は獣体で契約をする
陽の風は竜
陰の地は犀
陽の火は虎である
その後は人間体で行動を共にする
そのため、「トラ」と呼ぶのであった
「てかさ、精霊てさ難しい事言うけどさ、結局居なきゃダメなんでしょ?」
「まぁ、そうだな」
その時
「見つけたぞ、人間」
「!?」
「危ない!」
「アイスプレス!」
「えぇ~!?」
と言いながら、落ちてくる氷の塊を避ける優樹奈
「アンタ、誰!?」
「おれはこないだ、兄貴をお前の仲間に殺されたモンスターの弟、アイスノンだ!」
「こないだて・・・雄介と竜に倒された、ヘンチクリンの弟?益々・・・」
「ヘンチクリンとか言うな!親から貰った身体だぞ!」
「じゃ、親も・・・」
「言うな!アイスクラッシュ!」
「優樹奈!」
「OK!タイガーナックル!」
そう優樹奈は叫ぶと両手に虎の頭部を模した武器を出した
右手は虎の顔の上半分と鋭い牙が2本
左手は虎の顔の下半分とこちらも鋭い牙が2本
「かかってきな!」
「上等だ、人間・・・この技をくらえ!アイスドリル!」
氷で出来た巨大ドリルだが
「うらぁ!」
と優樹奈は言って、右手でドリルを払う
「!?」
「こっちの番ね、覚悟しな」
「CHARGED UP」
「双交牙爪(そうこうがせん)!!!!」
計4本の牙をクロスさせ、相手を斬りつける炎の爪である
そして、アイスノンは
「ぐはぁ・・・!?」
消え去った
「これが属性の差・・・てやつだよね?」
優樹奈はかくして倒した
そして、更に・・・
続く・・・
