電磁砲44です。
「大変です、〇〇室のドアが開きません」と言われたとき、皆さんはどう感じますか?
〇〇室が女子更衣室で、報告してきたのが男なら「お巡りさん、こいつです」となりますが、そういうことはあまり起こりません。
設備担当としては、〇〇室に入っては困る部屋があります。そう、それがボイラー室です。
その前に換気方式について少しお話します。私の書いた大変バランスの悪い、汚い絵をご覧ください。
建築設備の業界では、部屋の換気は上の三種類あります。
第一種換気方式
給気・・・機械給気
排気・・・機械排気
確実に空気を循環できる方式です。空気を新鮮に保てますが、一方で最も高価な換気方式になります。
第二種換気方式
給気・・・機械給気
排気・・・自然排気
汚れた空気を取り込みにくく、クリーンルーム等に使用されます。結露しやすいデメリットがあります。室内が加圧状態になります。
第三種換気方式
給気・・・自然給気
排気・・・機械排気
室内が負圧となります。室内のニオイを外に排出しにくくし、その他の空間へニオイが流れる前に排気します。また、結露しにくい特徴があります。排気効率が落ちる場合があります。
部屋の引き戸が開かない場合、部屋が負圧になっている(つまり、第三種換気状態になっている)ということになります。ボイラー室に第三種換気方式を使用してはいけません。
ボイラー室に第三種換気を採用するとボイラー排気が負圧により逆流し、室内が酸欠状態になります。
ただし、機械給気・機械排気をしていても、給気ファン能力<排気ファン能力にしてしまうと、第三種換気方式と同じ状態になりかねません。バランスが大切です。
それぞれの換気方式に長所・短所があり、また、使用できる部屋・出来ない部屋があります。換気方式には十分に注意しましょう。
小話になりますが、ボイラー室が設置されるような小型ボイラーでは、排気が逆流したことを二酸化炭素濃度で検出し、自動でボイラーを停止する機能があるものもあります。
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