お母さん予定の人は通うようになってすぐ、勝手に私の名前を考え始めた。
というより、初めて会った時、ピンと来た名前があった。
それは、ハードリピートする程にハマった劇団四季のミュージカル『ウィキッド』の主人公「エルファバ」。
自分を重ね合わせたこの主人公に、さらに私を重ね合わせてしまったらしい。
でも「エルファバ」や「エルフィー」(エルファバのニックネーム)じゃストレートすぎるし…と悩んでいたところ、もう一人、共感したキャラクターを思い出した。
それが、『アナと雪の女王』の主人公「エルサ」。
エルファバもエルサも、ストーリーの始めはマイノリティゆえに自分の殻に閉じこもっていた。
お母さん予定の人は、人間に心を閉ざしている私に二人を見たらしい。
そんな訳で、新しい名前は二人の名前に共通する「エル」に決定。
どうやら、ありのままの自分を受け入れてくれる人と出会い心を開いていった二人のように、いずれは心を開いてほしいという願いも込められているらしい。
そうして1カ月半が過ぎた頃、引き取り態勢が整ったとのことで急遽手術を受け、いよいよ新たなおうちに行くことになったのです。


