本人たちが映像公開したので、タイトルも変更して載せておきます。(6/26追記)


「コンサートを観ているかのようなアルバム“Shining”」

2014年から新体制となり活動をはじめたCHILDHOOD。単独コンサートのタイトルをShiningシリーズに変更してから初めてのCDが発売される。
アルバムタイトルはコンサートタイトルと同じく“Shining”未来に向けて輝き続けるという強い意志を感じるタイトルだ。
収録曲は単独コンサートを彷彿させる構成となっている。オリジナル曲はもちろん、彼らが子どもの頃から学び培ってきたクラシック曲、郷愁を呼び覚ます音色のハンドフルートに相応しい日本古来の曲など、ジャンルにとらわれず演奏活動を続けてきたCHILDHOODが彩り豊かに作り上げた。

CHILDHOODが初めて毎週パーソナリティを務めたラジオ番組のオープニングに起用されたオリジナル曲『空』。
この曲は森が音楽大学時代に初めて作曲したものだ。臼田の編曲により鮮明な風景が浮かぶ曲となり、CHILDHOODとして演奏活動を始めた彼らの大切な曲となっている。単独コンサートでも度々演奏されCD化を望む声が多かった曲だ。

続いての『春風~つないだ手~』は前作のCD「family」後に発表されたオリジナル曲。人との絆をテーマに穏やかなハンドフルートのノスタルジックな響きと柔らかい響きで寄り添うピアノがCHILDHOODの世界観を見事に表現している。

穏やかな曲が続いた後に壮大な編曲を施された『荒城の月』はCHILDHOODの表現の幅広さを見せてくれる。CHILDHOODの演奏するすべての曲をアレンジする臼田の手腕が余すところなく発揮され、オーケストラをイメージしたピアノと日本古曲にあわせるように尺八の音色を意識したハンドフルートが見事な、聴きごたえのある曲となっている。

単独コンサートのテーマソングとなる『Shining』今回のCDタイトルにも起用されているが、新体制後に発表された最初の曲であり、今後の方向性も込めて作られた曲なのではないだろうか。CHILDHOODとして二人で作り上げたオリジナル曲は数少ない。

『夜風にゆれて』は臼田がCHILDHOODで演奏するために作った初めての曲だ。初心を思い出し、今後の活動につなげていくために森の『空』と合わせて選曲されたのではないだろうか。ジャズバラードを意識しつつクラシック色の残る初期の作品は臼田にとっては掘り起こしたくないものだったかもしれないがCHILDHOODの魅力の一つであると確信する。

ピアノソロ曲『祈り』
臼田のピアノオリジナル曲は、静かに美しく響く作品が多く華やかに展開されることが多かったが、この『祈り』では作品に込めた強い思いや力強さが感じられ、今までの作品とは異なる印象を受ける。

今回のCDを作るにあたり一番神経を使ったのではないかと思われる『ツィゴイネルワイゼン』。
バイオリンの演奏でも難易度の高いこの曲をハンドフルートで奏でるのは至難の業だと思われるが、テレビ出演をきっかけに練習に取り組み、見事に演奏しきった森に賞賛の拍手が絶えなかった曲だ。森自身が「限界に挑戦した」というこの曲をいつでも聞けることを喜ぶファンは多い。

日本の原風景を思い浮かべる曲『ふるさと』はCHILDHOODが活動を始めたころから度々演奏されている曲だ。コンサートでもラスト、もしくはアンコールで演奏されることが多く、今回のCDのラストに収録したことも単独コンサート「Shining」の構成を意識したものではないだろうか。

*4/7に書いた原稿