中央宝石研究所の登録商標はH&C(ハート&キューピッド)ですが、世界にもハート&アローという名前で浸透しているようです。

これ、中宝がソーティング出したもの以外でもあちこちで使われてますよね？楽天市場やQVC、gstvのエタニティのメレダイヤでもこれをうたってる石有りますし。

登録商標って他社が使えないんじゃないの～と思ってましたが、中宝のお客さんはほぼダイヤを売る側なので、売り煽り文句として使っていいよということなんでしょう。

ただ前にも書きましたが、エクセレントカットかは保証されないので私は信じていません(笑)。

ダイヤモンドのカットグレードの内シンメトリー（対称性）が特に優れていれば、G.I.A.カットグレードがエクセレント以下のベリーグットでも、クラウンとパビリオンのファセットの先端が一致している事や、複数存在する同種のファセットの形が合同一致している状況であれば実はハートアンドキューピッドパターンは出現することが分かっています。

と説明されていますし、3exを構成する要素のシンメトリーがエクセレントということかな。

しかし、単にハートが見えれば良いというわけでなく、ちゃんと基準が有るのです。

どうですか？スコープがあちこちで配られているので、お持ちの方は比べてみてください。実はダメな例が見えてたりしませんか？
うちのGIAGGが鑑定してるんですよーというダイヤをお店で見せられた時、私はスマホでこの画像を出して、スコープ内と比べたことがあるんですが、以外とちゃんとしたハートじゃなかったりします(笑)。
やはり中宝とGIAは違う。

次はキューピッド側。

見えるけどズレてるよ？というものは不可なんですが、こういう細かい基準はちゃんと周知されてない気がします。

海外ハート&アロー基準

ハート側
1と2は中宝とほぼ同じなので省くとして、
3.ハートの半分から色が異なるものは不可。この現象は稀です。
4.向かいどうしのハートは鏡で映したように対象でなければならない。ハートのV部分の角度にも注目を。
5.ハートとVパターンは揃っていなければならない。
6.ハートとVパターンには境界線が存在しなければならない。その境界線の幅は8つ揃っていなければならない。
7.ハートの肩部分は揃っていなければならず、尖っているものは不可。
8.Vパターンは対象の形で8つ揃っていなければならない。

アロー側
9.テーブルの反射は、矢軸と規則的な傾斜が存在し、かつ中程度の直径であること。
(中程度ってどゆことw)
10.矢先と矢軸は正しく対象に整列していなければならない。
11.矢先の尖った部分は均一でなければならない。

これは某宝飾店の商品画像ですが、堂々とダメなハートを出してますねー。

ハートの肩部分が尖ってるの有るし、ハートとVパターンの境界線が全く揃ってません。

つまり細かい基準を教えなければ消費者を騙すのなんて簡単

みたいな。

皆さま賢くなってきっちりチェックしませう

ダイヤモンドH&C