幕末、文久参年―――――
あれは何月だったか。
そう。紅葉が、舞っていた。はらりと。季節を告げるように――。
「お前は気付かれないようにしろ。いいな。
お前が女だと気付いているのは俺と総司、斎藤だけだ」
「まさか、3体も一気に斬られるなんてね。
しかも女の子に、か…」
「あんたは此処で様子を見ていてくれ。俺は屯所へ報告に出向く。
本来の任務の邪魔をして申し訳ない。だが、信じている」
「だったら、俺のかわりに生きてくれよ。俺のかわりに笑って、泣いて、怒って。
人として幸せになってくれよ」
「謝んなって。お前は正しい選択をしたんだ。
お前はもう誰かを守らなくていい。彼奴に、守ってもらえ。」
「あははははっ!!その様子じゃ、飲んでくれたみたいだね?
―――――――変若水。」
自らが羅刹となりながらも己の志を貫いた彼女。
「アンタじゃなきゃ……
私は嫌、だ……
…傍にいて…。お願い、離さないで。離れないで…」
そして彼女が手にしたのは
「ご、めんね?忍ちゃん……私本当はずっと人間を憎んでいなかったの…
この嘘を突き通していれば、ずっと薫といられると思ってたから……
本当に………ごめん、ね…」
「っ違う…!お詩ちゃんは悪くないよ…悪いのはあたし達だ…
鬼の歴史に、聖域に鑑賞なんてしたから……」
少しの幸せと、たくさんの傷跡。
でもね?それでもあたしは
「――――…ね、もしあたしが愛してるっていったら
どうする?」
あんたと一緒にこの傷跡を幸せに変えていけたらなって…思ってる。
~夢小説
薄桜鬼 夢幻録より~