音楽で使う場合サスティーンというのは音が発生してから消えるまでの長さ、余韻をさします。



 このヘフナー社のバイオリンベースはポールマッカートニーの愛機です、軽くて使い回しがよく安価で買い替えの負担が少ないことから若くてお金もなく一日の演奏時間が長かったハンブルグ時代のポールにはベストチョイスなベースでした。

 しかし軽いが故にどうしてもサウンドも伸びがなくボン・ボンという単調な感じになってしまうそうです。



 初期の頃のビートルズはポール含めベースのサウンドについてあまり深く考えていなかったようですがある時ジョンが別のミュージシャンのレコードを聴いた時

うちのベースの音軽くね?

 と初めてベースの音に意見したらしいのです。


 そこで登場するのが後期のビートルズ映像でよく見られるリッケンバッカー社のベースです。

 バイオリンベースよりサウンドも重くサスティーンも長いこのベースサウンドは後のビートルズの曲そのものに大きな影響を与えます。


 アルバムで言えばリボルバーの時からになります。



 もうライブはやらない宣言からスタジオでの創作活動をメインにした彼らの新しいサウンド作りにおいてポールの作曲にも劇的に影響します。







 もともとリッケンバッカーのギターを使用していたジョンに対しアメリカのギターメーカー、リッケンバッカーが全米ツアーで来米したさいプレゼントとして持って来たらしいのですが当初ポールは拒否したそうです。

 今なら楽器メーカーの宣伝塔としてミュージシャンが契約するのは当然のようなことですがポールはそう言う大人の事情に拒絶反応したみたいですプンプン


 しかしサウンドが気に入ったのか見た目が気に入ったのかはわかりませんが後にポールはレコーディングでは大半をリッケンバッカー使用に変えます。

 ライブではやはり軽いヘフナーを使ってます

 有名な屋上ラストライブでもバイオリンベースです。

 ビートルズ解散後のポールマッカートニー&ウィングスではほぼリッケンバッカーですね。


 ビートルズの曲も使用ベースを軸に聞き直してみるのもまた楽しいかもしれません。


 ちなみにポール以外が着ている毛皮やコートはあまりの寒さの為各自の奥さんのコートを借りたものらしいです お茶目さん 笑