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サイエンス ショー 平成23年8月6日(土)
名古屋市守山区:サイエンス交流プラザ
・7色の魔法のカードを作ろう
1、光の回折
海の波は遠くから風に吹かれてやってきて、防波堤があると波のエネルギーは弱くなりますが、防波堤の内側にも回り込んで押し寄せてきます。この現象を波の回折といいます。
光は直進します。でも光は波ですから障害物の後ろ側にも回りこんでいきます。光が0.1mm以下の狭い隙間を通ると回折します。細い糸を縦横に編んだ布地、すけて見えるシースルーの布地を通して、輝度が大きく明るい小さな光原(点光源)を見ると、光源の周りに網目状の色づいた縞が見えます。これは布地の網目で光が回折して、また光の干渉作用によってきたのです。色の様子をよく見ると、たくさんあるそれぞれの縞の外側が赤、内側が青です。このような縞模様を回折縞といいます。
光の波長は長い方から順に、赤、橙、黄、緑、青、青紫、紫となっています。これが虹の七色です。
シースルーの布地に編んだ糸の数を数えてみると、1mmに10本から20本程度の糸が張ってあります。糸の数が1mmに20本とすると、1cmでは200本です。そこで、(a)格子定数d1=200本/cm と記します。
2、回折格子
透明なガラスやプラスチックの板に細い平行な溝を刻んだものを回折格子といいます。縦横に溝を刻んだものと直交回折格子といいます。これを通して光源を見ると鮮やかな虹模様が見えるので、プリズムシートまたは分光シートという名称で市販されています。
溝の本数が異なる市販されている、2種類の直交回折格子を選びました。
(b)1cmに 600本 ・・・・・・格子定数d2=600本/cm
(c)1cmに2050本 ・・・・・格子定数d3=2050本/cm
これらの回折格子で光源を見ると、光が波長の違いに分かれて色づいて見えます。そして、格子定数が大きいほど回折縞の間隔が広くなっていきます。
光が波長の違いに分かれたものをスペクトルといいます。光のスペクトルを観察するにプリズムを用いるか、回折格子を用います。
プラスチックの板を通して光源を見ると、ハートの模様などが見えるシートがあります。これをホログラムといって、縞の間隔が等間隔ではなく不規則ですが、その不規則性にある秩序を持たせると、ある映像が浮かび上がってくるのです。ホログラムは光線をある物体に当てた反射光と物体に当てていない直接光の干渉縞によって作られ
ます。この干渉縞を通して見ると元の物体が幻のように浮かびあがってくるのです。市販されているホログラムには、ハート、ニコニコ、秋桜、スパークなどがあります。
2種類の回折格子600本/cmと2050本/cm および5種類のホログラム(ホロスペックスフィルム)をプリペードカードまたは6cm×9cmのプラスチックカードに貼ったものを、七色の魔法のカードと呼ぶことにしました。
上の写真は5種類のホロスペックスフィルムです。1袋1000円ですので、5種類で5000円です。㈱ヤガミで市販されています。
下の写真は、プリペードカードに回折格子とホロスペックスフィルムを貼ったものです。
・お金の消える貯金箱を作ろう
お金の消える貯金箱の原理(工作画用紙を使用)
厚紙で作った一辺の長さ6cmの立方体の箱の中に斜めに鏡が置いてある(写真参照)。 箱の内側の壁面には前後左右の4方向対象の絵柄を描くか千代紙を貼っておく。
千代紙を貼っておく。
鏡の中央にハート形や円形のビーズを貼り付ける。鏡に写った部分と重なって、2つのビーズが宙に浮かんでいるように見える。
鏡は塩化ビニールミラーまたはアクリルミラーを用いる。ガラスの鏡では銀鏡面が裏側にあり、ガラスの厚さで真ん中に隙間が生じるが、金属製の鏡やアルミホイル、塩ビミラー、アクリルミラーでは銀鏡面が表側なので隙間は生じない。
鏡の上側にお金(コイン)を投入すると鏡の裏側にお金(コイン)が落ちるので、一瞬、お金(コイン)が消えてしまったように感じる。
ブルーバックス「新パズル物理入門」
という本に書いてある内容です。
この本の22ページに船の中にいる人が船を押しても、舟は動かないと書かれています。
ところが、手で押した力(作用)の反作用が足の位置に力の矢印⇒が記されています。
手で板を押した力(作用)の反作用の力は板から手に働きます。
「作用反作用の法則:物体Aから物体Bに力が働けば、
同一直線上で大きさが等しく反対向きの力が、物体Bから物体Aに働く。」
「図3が間違いです。」
本文にある力(作用)の反作用の力を正しく書くならば、茶色の矢印です。
・作用反作用の力
作用反作用の力を正しく理解するには、次の力を考えて下さい。
どれとどれが作用反作用の力でしょうか?
F1は足が地面を押す力の、反作用は地面が足を押す力F2です。
F3は台車がA君を押す力の、反作用はA君が台車を押す力F4です。
F5はB君が台車を押す力の、反作用は台車がB君を押す力F6です。
F7は地面がB君を押す力の、反作用はB君が地面を押す力F8です。
力を加えても動かないとき
力を加えても動かないときは、同じ色の矢印が釣り合いの力です。
茶色の力 F1とF8は地面に働く力、 (A君から地面に働く力 F1) = (B君から地面に働く力 F8)
緑色の力 F2とF3はA君に働く力、 (地面からA君に働く力 F2) = (台車からA君に働く力 F3)
黄色の力 F4とF5は台車に働く力、 (A君から台車に働く力 F4) = (B君から台車に働く力 F5)
青色の力 F6とF7はB君に働く力、 (台車からB君に働く力 F6) = (地面からB君に働く力 F7)
力を加えて右向き→に加速度で動き出したとき
力を加えて動きだしたときは、同じ色の矢印は力の釣り合いがとれていません。力に大小があります。
茶色の力 F1とF8は地面に働く力、 (A君から地面に働く力 F1) > (B君から地面に働く力 F8)
緑色の力 F2とF3はA君に働く力、 (地面からA君に働く力 F2) > (台車からA君に働く力 F3)
黄色の力 F4とF5は台車に働く力、 (A君から台車に働く力 F4) > (B君から台車に働く力 F5)
青色の力 F6とF7はB君に働く力、 (台車からB君に働く力 F6) > (地面からB君に働く力 F7)
このときでも作用反作用の2力は力の大きさが等しいです。したがって、次の関係式が成り立ちます。
F1 = F2 > F3 = F4 > F5 = F6 > F7 = F8
力を加えて右向き→に加速度で動き出したときの運動方程式
力を加えて動きだしたときは、同じ色の矢印は力の釣り合いがとれていません。力に大小があります。
緑色の力 (A君の質量)×(加速度)=(地面からA君に働く力 F2) - (台車からA君に働く力 F3)
黄色の力 (台車の質量)×(加速度)=(A君から台車に働く力 F4) - (B君から台車に働く力 F5)
青色の力 (B君の質量)×(加速度)=(台車からB君に働く力 F6) - (地面からB君に働く力 F7)
茶色の力は回転運動に関係します。
(地球の慣性モーメント)×(角加速度)/(地球の半径)
= (A君から地面に働く力 F1) - (B君から地面に働く力 F8)
現実には地球の質量、慣性モーメントが大きすぎるので、A君やB君が押した力で、地球が回転することはありません。
ちょっと待って下さい。
茶色い力の運動方程式は間違っています。それこそ、ブルーバックスの本に書かれていた、船の中で押し合いをして船が動く訳がないのと同じです。私の間違いではないでしょうか? 単純に考えると間違えるのが作用反作用と釣り合いの力、運動方程式の力です。
いや、そうでもないです。
摩擦のない水平面上に長い板を置き、その上で人が走り出せば、人が動いた方向と反対向きに板が動き出します。A君と台車とB君を一つの物体とみなせば、この物体から地面に働く力は、F1 と F8 だけです。
A君、台車、B君が動き出せば地球は動き出すのです。ハムスターが回転籠の中で走り出すと、回転籠はハムスターと反対向きに回ります。回転円板の上で人が円板の外側の円周に沿って走り出せば、回転円板も人とは逆向きに回りだします。地球上で人が走り出せば、地球は人と逆向きに動き出すはずです。
私も良く分からないので、この件について、ご意見をお寄せ下さい。(アドレス) furusawa0205y@gmail.com
ダイアモンドの夜景(回折格子を通して見た夜景)
井の頭線・西永福駅の近くの井の頭通りで夜景を撮影しました。
同じ場所で、直交回折格子をカメラのレンズの前に置いて撮影しました。
回折格子は1cmに2050本の溝が縦て横に刻んであります。
同じ直交回折格子で電球を撮影しました。電球から5.6mはなれて撮影しました。
電球のそばに小さな豆電球があります。その豆電球が1次の回折縞の青い色の位置にあります。なお豆電球と電球の距離は50cmです。
同じ直交回折格子ですが、離れた距離が3.5mです。豆電球が1次の回折縞の赤い位置にあります。
これから光の波長を計算します。
回折格子の溝の間隔dは、d=1/2050(cm)です。豆電球と電球の距離はx=50cmで、青い光は距離L=560cm、赤い光は距離L=350cm離れました。d・sinθ=m・λの関係から、d・x/L=m・λです。したがってm=1より、λ=dx/Lとなります。
青い光の波長λ=50/(2050×560)=0.0000560mです。すなわち560nm(ナノメーターです)
赤い光の波長λ=50/(2050×350)=0.0000697mです。すなわち697nm(ナノメーターです)
詳しい計算と回折格子の説明はホームページを見て下さい。「実験の小道具」で検索すれば、出てきます。
物理学のアルベルトより。
赤色、緑色、青色、3種のレーザー光線
光の屈折と全反射の実験レーザー光線の屈折
ガラスの屈折率を1.5とするとPQから光が入射角30°で入射したとすると屈折角は19°になる。計算式は、
n=sinθ/sinφ より sinφ=sinθ/n=sin30°/1.5=0.50/1.5=0.333 より φ=19°となる。
CD面からガラスの中に入った光線はDA面で入射角41°であるから 屈折角を計算すると 80°になる。計算は省略する。
ガラスの屈折率を1.5で計算すると、入射角60°で入射した光は、屈折角が35°である。計算式はn=sinθ/sinφ より sinφ=sinθ/n=sin60°/1.50=0.866/1.50=0.577 となり、関数電卓より φ=35°が求まる。 DA面からガラスの中に入った光線は、AB面に55°で入射するが、ガラスの臨界角 r=42°を超えているんで全反射してBC面に35°で当たり、BC面から屈折角60°で出て行く。
回折格子によるレーザー光の回折実験
スクリーンには点状に写るレーザー光線の光を円ガラスに通すと、線状になる。この光を回折格子に通すと、回折して光は分かれて見える。 このとき d・sinθ=mλ の関係が成り立つ。dは格子定数で、使用した回折格子は1cmに2050本の溝が刻んであるので、d=1/2050となる。λは光の波長、mは整数m=-2、-1、0、1、2、3、4・・・・・・である。θは回折角で赤色レーザーではm=1のとき8°、緑色レーザーではm=1のとき6°、青色レーザーではm=1のとき5度であった。
赤色レーザー光線
赤色レーザーの波長を計算する。λ=d・sinθ/m ここでm=1 であるから λ=d・sinθ となる。
波長λ=sin8°・(1/2050)=0.139/2050=0.0000679cm すなわち λ=678nm(ナノメーター)となる。
購入した規格には650ナノメーター(赤色レーザー発光モジュールLM-101-A 650nm)と記されてある。
緑色レーザー光線の回折
緑色レーザーの波長を計算する。λ=d・sinθ/m ここでm=1 であるから λ=d・sinθ となる。
波長λ=sin6°・(1/2050)=0.1045/2050=0.00005098cm すなわち λ=510nm(ナノメーター)となる。
購入した規格には532ナノメーター(532nm+-10)と記されてある。
青色レーザー光線の回折
青色レーザーの波長を計算する。λ=d・sinθ/m ここでm=1 であるから λ=d・sinθ となる。
波長λ=sin5°・(1/2050)=0.0871/2050=0.0000421cmすなわち λ=421nm(ナノメーター)となる。
購入した規格には405ナノメーター(405nm+-10)と記されてある。
レーザー光線の必要な方はご連絡下さい。赤色レーザー発光モジュールは秋葉原の秋月電商で500円です。乾電池ホルダー、スイッチ、円柱ガラスで800円程度で作れます。作り方をお教えします。作ります。緑色と青色のレーザーはインタネットで購入しました。
物理学における、力の法則について考えてみよう。
立場が変われば見え方が変わる。絶対的なものの見方は存在しない。
次の絵は、森の妖精といいう絵である。
ごつごつした岩と生い茂った木が生えている。
森の中を歩いているのは、女の人のようでもあり、妖精のようでもある。
ところが、この絵を90°傾けてみる。左側を上、右側を下としてみると、左側の木と思っていたのは頭の髪の毛、右側の木と思っていたのはあごひげに見えてくる。「立場が変われば見えかたが変わる。」これが人の目なのである。
(その2)
(左側の図)ロ
ケットが宇宙空間を、静止の状態または等速度の状態から、ガスを噴射して加速度運動を始めた。そのときロケットの中にいる人が、手に持っているボールを離したら、ボールは静止または等速度の状態を保つので、人の手から離れて行く。
(右側の図) ロケットが地球上に止まっていて、ロケットの中にいる
人が手に持っていたボールを離したら、ボールは重力を受けて落下して、人の手から離れて行く。
ロケットの中にいる人にとっては、この2つの状態は区別がつかない。だから、左側の図でロケットが加速度運動しているときは、ボールは慣性力を受けて落下したと見るのである。
ところがロケットの外にいる人から見ると、左側の図は、ボールは同じ位置に静止していて、ロケットだけが動いたので、慣性力は働いていないと見るのである。
「立場が変われば見え方が変わる。絶対的なものの見方は存在しない。」
これが物理学の大切な法則である。
(その3)
大型力学台車Aの上に小型台車Bを乗せ、両側に輪ゴムを数本つないだゴムひもを掛けた。
大型力学台車Aを急に動かすと、前方(右側)のゴムは大きく伸びる。このとき上の小型台車Bに働く力は、右側の力F1 と左側の力F2 とどちらが大きいか?
(1)前方(右側)の力F1 の方が大きい。
(2)後方(左側)の力F2 の方が大きい。
(3)どちらも同じである。
答えは(1)である。
Pの立場:
大型力学台車Aの外にいる人から見ると(慣性座標系から見ると)
上の台車Bに働く水平方向の力は、右側と左側のゴムの力だけである。
(1)前方のゴムが大きく伸びているので、前方(右側)の力が大きいと考える。
Qの立場:
大型力学台車Aの中にいる人から見ると(加速度座標系から見ると)
上の台車Bの後方(左側)に大きな力が働いたので、前方(右側)のゴムが伸びたと考える。
このとき台車Bに働く水平方向の力は、右側と左側のゴムの力の他に、慣性力が後方(左側)に働いていたと考える。下の大型力学台車Aが急に動いても、上の台車Bには止まり続けようとする性質(慣性)がある。その性質(慣性)により上の台車Bには後ろ向き(左側)に力が働いていたかのように考える。慣性力とは実際には働いていない見かけの力である。
このように慣性力は立場によって、働いているかのように感ずる力である。
「立場が変われば見え方が変わる。絶対的なものの見方は存在しない。」
これが物理学の大切な法則である。
物理学の研究 Albertoの物理 アルベルトの知恵
古澤佑一のホームページアドレスは下記です。
furusawanobuturi.web.fc2.com
http://furusawanobuturi.web.fc2.com/
重心移動だるまは元国立高校、小林亜土先生の考案です。
立川高校 野口禎久先生が大小の塩化ビニールパイプを用いて、簡単に製作する方法を考えました。右の写真は完成図です。
だるまの下板の円の中心に、重心があれば、だるまはどの状態でも静止します。重心を下の円の中心より下に移動すれば、傾けても元に戻ってきちんと立ちます。
①
② 小さいほうのパイプkら大きい方のパイプにM6のボルトを通し、ナットで2つのパイプを止める。
③ おもり(正方形の金属板)を細長いナットに接着したものを、先端のボルトにはめる。
④ 小さい方のパイプに顔が描かれた紙を貼り付ける。この錘を回転させ上下させると重心の位置を自由に変えられる。
円柱のパイプは転がっても、どの位置でも静止します。
重心が円の中心にあるからです。
だるまさんは、上は小さな円板、下は大きな円板だと、
頭が重くてひっくり返ります。普通のだるまさんは、
下の部分を重くして、重心の位置を下の円板の中心
より下にしています。
重心が下の円板の中心にあるように、おもりを調整
すると、だるまはどの位置でも静止します。
空気の重さ
10℃1atmにおいて1molの空気の重さは
1m3 で 1.28kg
1ℓ で 1,28g
1cm3で1.28mgです。
アボガドロの法則から、0℃、1atm、1molの気体の体積は22.4ℓを占める。
窒素の分子量は28、窒素1molの質量は28g
酸素の分子量は32、酸素1molの質量は32g
空気は窒素4:酸素1の割合なので、空気の見かけの分子量は(28×4+32×1)÷5=28.8
空気1molの質量は28.8g、体積は22.4ℓです。
空気1ℓの質量は28.8g÷22.4 =1.28g
空気の密度は 1.28g/ℓ
1.28kg/m3
1.28×10-3g/cm3
外気の圧力が1atmのとき
体積が1ℓのペットボトルの中に圧力1atmの空気が入っていても、ペットボトルに蓋をして秤に載せても、空気の浮力と空気の重さが等しいので空気の重さは測れません。
ペットボトルの圧力が2気圧のとき、空気の浮力は1.28gwでペットボトル内の空気の重さは2.56gwで、秤には2.56gw-1.28gw=1.28gwのメモリが表示されます。
ペットボトルの圧力が3気圧のとき、空気の浮力は1.28gwでペットボトル内の空気の重さは3.84gwで、秤には3.84gw-1.28gw=2.56gwのメモリが表示されます。
左の写真は高校生が計画から完成まで4年の歳月をかけて作った、3人乗りの操縦可能な熱気球です。熱気球協会に機体登録してあります。
計画段階で製作図面の検討、紙による1/50の模型の製作、布地による1/10の模型製作、そして安全性に気を配り時間を要しました。
布地が購入から布地の裁断から完成までは1年です。熱気球協会に機体登録をしてあります。
布地(エンベロープ)は機密性保温性の高いイギリス製の布地です。布地の縫い目の縦にはロードテープが縫ってあり、それでゴンドラを支えています。ゴンドラは籐製で着地したときの衝撃に強く、籐製の中にワイヤーが入っていて強度を施してあります。ゴンドラはイギリス製、ガスバーナーはドイツ製です。プロパンのガスボンペは軽いアルミ製を3つ載せています。
(左下の写真は渡良瀬遊水地での飛行)
熱気球は体積が1800m3あります。
赤道の円周が47mですから、半径はr=7.48m
完全球とみなしたときの体積Vは
V=4πr3/3=4・3.14・(7.48)3/3
=1730m3
実際は赤道より上は楕円、赤道から緯度45度までは円(球)、緯度45度より下は円錐形になっています。完全球よりすこし体積は大きくなりますので1800m3
気球内の空気の重さは 1.28kg×1800=2304kg 2.3トンあります。
熱気球の浮力は、気球の外の外気の温度と、気球内の熱空気の温度の比の値で決まります。
外気の温度が熱空気の温度より絶対温度で1割りだけ低いとき、浮力の大きさは、冷空気の重さの1割になります。言い換えると熱空気の温度が外気の温度より 10/9に上昇したとすると、浮力は冷たい空気の重さの1割りになります。
気球内と同体積の冷たい空気の重さが、2300kgですから、 絶対温度で1.111割りだけ上昇したときの浮力の大きさは、230kgになります。
計算で確かめて見ます。
ボイルシャルルの法則から、温度が上昇したときの空気の密度を計算してみます。
nモルの気体の質量がM0キログラムであったとします。分子量は1000M0/nです。
はじめの温度T0
はじめの体積V0
はじめの圧力P0
このときの密度ρ0=M0/V0
変化後の温度T1
変化後の体積V1
圧力は変わらないとして、はじめの圧力P0
(P0・V0)/T0 = (P0・V1)/T1
体積V1=T1・V0/T0
密度ρ1=M/V1=(M/V0)・(T0/T1)=ρ0・(T0/T1)
気球内の熱空気の質量
M1=ρ1・V0 =ρ0・(T0/T1)・V0
=M0・(T0/T1)
浮力の大きさF
F=(M0-M1)g=〔M0-M0・(T0/T1)〕g
=M0g・(T1-T0)/T1
ただし、gは重力加速度
ここで、M0g は冷たい空気の重さ
冷空気の温度がT0=0℃ 273Kとして、
熱空気の温度が10/9割り上昇したとすると、
T1=273・10/9=303.3K 30.3℃
とすると、浮力の大きさは
F=M0g・(T1-T0)/T1
=M0g・(303-273)/303
=0.1M0g
我々が製作した熱気球の体積は1800m3
0℃、1気圧のときの気球内の空気の重さは
1.28kg×1800=2304kg 2.3トンあります。
温度が1割変化したとき:温度が0℃から30.3℃(273Kから303k)に
上昇したときの浮力は230kg (注)273×10/9=303
温度が1割変化したとき:温度が27℃から60.3℃(273Kから333k)に
上昇したときの浮力は211kg (注)300×10/9=333
温度が2割変化したとき:温度が27℃から102℃(273Kから375k)に
上昇したときの浮力は423kg (注)300×10/8=375
だから熱気球は外気の温度が低いほど浮力は大きくなる。
熱空気の温度が60℃でも夏と冬とでは浮力が2倍以上も違う。
布地の重さは長さの2乗に比例しますが、浮力は体積で長さの3乗に比例します。熱気球は大きいほど空に浮かびやすいのです。
東京都理化教育研究会主催、研究協議会 「教師のための支部の実験講習会
日時 2011年2月10日(木)17:00~20:00
場所 都立立川高校℡042-534-8195 Fax042-527-9906
化学分野 「『化学事始め通信』を活用した生徒の興味を育てる指導」
「探求的な活動を取り入れた有機化合物の識別実験」
「フェノールフタレインの簡便な合成」
物理分野 「重心移動だるま」
「断熱圧縮断熱膨張による温度変化の測定器具」
「黒板を走る磁石つき力学台車」
「レーザー光線と円柱ガラスによる光の屈折実験」
1、断熱圧縮と断熱膨張による温度変化の測定器具の製作
ペットボトル、ゴム栓、自転車チューブ空気入れバルブ、デジタル温度計を用いて制作します。製作品はお持ち帰り頂きます。なお、デジタル温度計の温度センサーの太さサイズに合わせて、ゴム栓に穴を開ける必要があります。デジタル温度計は各学校からご持参ください。このゴム栓があればペットボトルロケットを打ち上げることができます。
この実験装置(左の写真)は岡野正敬先生の考案、製作によるものです。大金要次郎先生のホームページから、引用させていただきました。
講習会では、同じものを製作する予定です。ゴム栓と自転車のチューブの空気入れバルブを使用します
2、重心移動だるま 「重心移動動だるま」
は小林亜土先生の考案です。重心が下の円
の中心より下にあれば、傾けても必ず元に戻ってきちんと立ちます。円の中心より下に重心があれば、だるまはどの状態でも静止します。頭が重くて重心を下の円の中心より上にあれば必ず倒れてしまいます。だるまの重心を任意に移動させることにより、面白く、たのしい現象が観察できます。
野口禎久先生が重心移動だるまを簡単に制作する方法を考案しました。
① 大小2種類の径の塩ビパイプを2cm幅に切り、6ミリのボルトが通る穴を開ける
② 小さいほうのパイプから大きい方のパイプに6ミリのボルトを通し、ナットで2つのパイプを止める。
③ おもり(正方形の金属板)を細長いナットに接着したものを先端のボルトにはる。
④ 小さい方のパイプに顔が描かれた紙を貼り付ける。このおもりを回転させ
上下させると重心の位置を自由に変えられる。
黒板を走る力学台車は授業の説明に大変に有用である。黒板を斜めに滑らせれば等加速度運動、水平に動かせば等速運動、2台あれば相対速度、ドップラー効果で音源が動くときの説明などに用いることができる。木片、ネオジム磁石と車輪60円×4個で制作できます。
また、磁石付き台車で力の釣り合いと作用反作用、重さと質量、運動方程式の考え方についての考察実験を行うことができます。
4、レーザー光線と円柱ガラスによる光の屈折実験の演示方法
光線キット、スイッチ、単3乾電池
2本のホルダーで実験装置を製作し
ました。
生徒実験で台形ガラスを用いてマッチ針を
立て行なう光の屈折実験、全反射の実験があ
りますが、実験で作図した図が正しいか否か、
このレーザー光線で確認できます。その実験
プリントと実験方法を紹介します。


















