Basic Englishは基本単語850語だけで表現する

こういうボキャブラリーを勧めている人がいますが、賛成できません。基本単語850語を最大限に活用するのは構いませんが、「850語だけ」で無理やり表現しようとすると、非常に不自然な英語になってしまいます。

その根拠をひとつ挙げると

Oxford Bookworms Libraryは英語学習者のために編集された読み物です。主要構文や語彙を制限して、洋書初心者でも読書の楽しみを味わえるように考慮されています。Oxford Bookworms Stage 1の8タイトルを全部あわせると総語数が約45,000ワードになります。

この45,000語は約1500語から構成されており、固有名詞を除くと約1000語です。語彙を制限した初心者向けの読み物ですら、6冊読むと出会う単語数は850語を超えているのです。

語彙を制限していない英語話者(英米人)向けの新聞や小説を読めば、850語どころか、8500語をゆうに超えるでしょう。

Charles Kay OgdenがBasic Englishを選んだのは1925年だそうですが、もう100年前のことです。今では、もっと有用なNew General Service Listがあります。これは2,809語から構成されていますが、2,809語「だけ」であらゆる概念を表現しようとしているわけではありません。必要に応じて、ほかの単語も使います。現実的な考え方だと思います。