プレジデント社の月刊誌PRESIDENTの最新号で、英語学習法を特集していました。そのなかで「大量アンケートで発覚!だからあなたは一生しゃべれない---英語ができない人の残念な勉強法ワースト20」という記事があります。

 

ひとことで言うと、極論で的外れです。

 

ワースト1は「英単語・英熟語・英文法・長文読解を同時に勉強」
ワースト19に対するアドバイスは、単語→熟語→文法→長文読解の順に勉強すること。長文はTOEIC600点まで手を出さないと助言しています。

 

これは非現実的です。TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2019という公式PDFによると、高校生の平均TOEICスコア(公開テスト)は493点です。大学生でも567点でした。ということは、ほとんどの高校生は長文読解に取り組めないことになります。大学入試対策はどうすれば良いのでしょうか(苦笑)。


ワースト4は「市販の英文法の参考書を使う」です。市販参考書を使わず、ノートを自作しろと主張していますが、ノートを自作するのは非効率的で手間でしょう。


ワースト15は「単語1つにつき、複数の意味を覚えようとする」です。石井貴士さんは、1語1訳だけ覚えろと主張しています。では、PRESIDENTの意味として大統領か社長か、どちらの意味を覚えれば良いのでしょうか?


この記事のタイトルには「だからあなたは一生しゃべれない」という文が含まれていますが、リスニングやスピーキング練習には何も言及されていません。4技能試験が注目されている昨今、このアンケートはバランスを欠いていると言わざるを得ません。