映画英語アカデミー学会が監修している「先生が薦める英語学習のための特選映画100選 中学生編」という本があります。本題に入る前に、この団体の名称について違和感があります。Academyという英単語には学会という意味があります。ですから、「アカデミー学会」は学会学会という意味になります(笑)。理事会には多くの大学教員が名を連ねていますが、アカデミー学会という重複表現が変だと気付いていないのでしょうか。日本の英語教育に携わる人がこんな団体名をつけて大丈夫なのでしょうか?

 

それはさておき、「先生が薦める英語学習のための特選映画100選 中学生編」の16~17ページに紹介されているAtom(Astro Boy)を観ました。

 

この本では映画のリスニング難易度を、会話スピード、発音の明瞭さ、米国訛り、米国外訛り、語彙、専門用語、ジョーク、スラング、文法という9項目で判定しています。先日視聴したOutbreakの難易度は合計28点で、Atomの難易度は合計16点です。

 

合計スコアだけでなく、実際に視聴した私が受けた印象でも難易度にかなり違いがあります。この2作品を「中学生編」で紹介するのは妥当でしょうか。

 

Outbreakに比べるとAtomの方がやさしいですが、それでもAtomを視聴して十分楽しむためには英検1級レベルの聴解力が必要だと思います。これを中学生に見せても「アニメを見てなんとなく楽しかった」で終わってしまうでしょう。